見出し画像

運べない物流危機が再燃中! 対策は?

講演する小野塚氏

第250回物流塾記念講演会 
ローランド・ベルガー小野塚征志氏
「2024年問題に対する政策の方向性と5つの処方箋」

 燃料高騰とドライバー不足がトラック業界を襲っています。NHKクローズアップ現代やニュース9でも取り上げた、物流危機が社会問題になっています。それはドライバーの労働時間規制が2024年から始まり、物流の在り方が大きく変わるからです。本来は働き方改革の一環であり、運輸業界の環境改善なのですが、利用者側からは人手不足と運行時間短縮では「大切な商品が運びきれない」不安感が沸き上がっています。特に首都圏に向けた地方産品の長距離輸送を担うトラックドライバー不足が原因で、生鮮産品が届かなくなる危機が見えてきました。

 そのような<物流リスク>に国も行政も動き出しており、【経産省・国交省・農林省】合同で『持続可能な物流を実現する検討会』が昨年から始まり、早くも6月に決着予定。新しい法案や規制に関する対策が打ち出されます。

 今回、この動きをいち早くキャッチした物流業界の研究団体である物流塾で、著名な専門家コンサルタントを招いて基調講演と有識者によるパネルディスカッションを開催しました。 パネラーの進行役をNTSJournal編集長の花房が務めましたので報告いたします。

一部は物流塾HP記事からの抜粋です。

 第250回物流塾記念講演会は、ドイツの名門コンサル会社ローランドベルガー社小野塚様に基調講演をいただき、第2部では運輸実務者を交えたディスカッションを行えました。 

ローランド・ベルガー社は、かつて2005年ベストセラー『見える化』を発行した遠藤功氏で有名です。

 小野塚氏の講演は、政府関係、行政関係の諮問会議や検討会で鋭い提言、存在感のある姿勢で座をリードした2つの物流問題検討会での提言をもとに行われました。
(小野塚氏の提言詳細は以下の会議議事録、録画に記録されています)

1:「持続可能な物流の実現に向けた検討会」
<経産、国交、農水省主催>
2:「フィジカルインターネット実現会議」
<経産省主催>

 今回は2024年労働時間規制が運輸業に及ぼす影響とその対策を5つの視点から解説をいただきました。<起きている問題解決には、これしかない>研ぎ澄まされた論理的、現実的な主張と提案に参加者はウムを言わず、しっかりと飲み込んだ迫力ある講演でした。

パネルディスカッション

 続く第2部では、運輸企業のサーラ物流宮澤社長、アパレル出身のコンサルタント小橋さん、司会を兼ねて参加いただいたTベンチャー中継基地開発の村井さん、私がディスカッションを行いました。

<2023/03/11 花房>

過去の記事 <NTS JOURNAL 再出発

NTSの書籍(紹介ページにリンクします)

2018年3月 スマートロジスティクス