名瀬口にぼし🍳

新少女小説的なものを書きたいWeb小説書き。『飯テロ 真夜中に読めない20人の美味しい…

名瀬口にぼし🍳

新少女小説的なものを書きたいWeb小説書き。『飯テロ 真夜中に読めない20人の美味しい物語』(富士見L文庫)に短編収録。 note創作大賞2023のベストレビュアー賞を受賞。 各種リンク・更新情報はhttps://bento.me/nsgt

マガジン

  • 神喰いの花嫁

    神喰いの花嫁――。それは神に嫁ぎ、神の肉を食べて死ぬ少女の呼び名である。大正時代風の世界を舞台に、死と再生を繰り返す神とその花嫁に選ばれた少女が出会い結ばれる。 生まれも育ちも違う四人の花嫁が、それぞれの幸福を見つけるジャポネスク・ジャズエイジ・ファンタジー。

  • 活動報告・更新履歴まとめ

    活動報告関係の記事や、更新履歴をまとめたマガジンです。 その他の更新情報は→https://xfolio.jp/portfolio/nsgt/free/244559

  • noteに掲載中の小説

    創作大賞2022では「大名古屋万博物語」が中間選考を通過。 note以外に掲載の作品は→https://nsgtnbs.wixstudio.io/nsgt

  • 創作活動をしている方の役に立つかもしれない記事

    創作関連で書いた記事を集めたマガジン。創作大賞2023でベストレビュアー賞をもらった記事は→https://note.com/nsgt_nbs/n/na28cb70fd731

  • 短歌関係

    短歌関係をまとめたマガジンです。 他サイトへの投稿は→https://ofuse.me/e/34494

記事一覧

固定された記事

小説投稿サイトユーザーが、今更個人サイトを作ってみたらとても楽しかった話【Wix】

私は小説家になろうやカクヨムなどの小説投稿サイトのユーザーで、SNSはTwitterとnoteの二つを使っています。 どのサイトもそれなりに気に入って使っているのですが、自分…

神喰いの花嫁/死に損なった少女(後篇)

12 慣れない洋装  神喰いの花嫁になることを選んだ葵依が嫁ぐのは御饌都之宇迦尊という名の神であり、葵依は夏の終わりにその神のいる西都の近くの森にある神殿へ旅立…

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神喰いの花嫁/死に損なった少女(前篇)

1 湖の近くの村  葵依の住む翠古村は北州の端の森の外れにあって、大きくて深い湖がある。  昼は太陽、夜は月に照らされて輝く湖はいつ見ても綺麗で、葵依は楡の木の…

神喰いの花嫁/与えられた少女

1 美食と婚約者  夥しい数の摩天楼が立ち並び、それらのビルすべてに電気の明かりが灯された大都会・東都の夜景は、黒い箱の中に小さなガラス玉やビーズを詰め込んだよ…

神喰いの花嫁/売り払われた少女

1 新しい名前 「こいつはちょっと唄が得意なんです。ほら、歌ってみろ」  潮の匂いがする風がほんのりと暖かい、南州の果ての島の夕暮れどき。  沈む太陽に赤々と照…

神喰いの花嫁/虐げられた少女(後篇)

10 花嫁衣裳  卯月の中旬のある縁起の良い日が、桜良が神喰いの花嫁として久世月家を出ていくときになった。  屋敷では花嫁の門出を祝う宴が開かれて、桜良には思い入…

神喰いの花嫁/虐げられた少女(前篇)

1 クリーム色の自動車  西都の歴史ある伯爵家のご当主の妾だった母は、革張りの寝椅子に腰掛け、透明な宝石みたいなロックグラスで洋酒を飲んでは、娘である桜良にいつ…

神喰いの花嫁/序章・目次

あらすじ「この美しい神さまを食べる私は、きっと世界で一番幸せな女の子だ」 神喰いの花嫁。それは神に嫁ぎ、神の肉を食べて死ぬ少女の呼び名である。大正時代風の世界を…

noteに掲載していた「神喰いの花嫁」ですがマガジンのハッシュタグの表示がおかしくて、その確認作業でマガジンから記事を削除しようとしたら、誤って記事ごと削除してました…。
ものすごくショックですが、まだ序盤だったので傷は浅いと信じてやり直します。
本当に申し訳ないです。

創作大賞2024に参加します。

創作大賞2024の募集が今日から始まりましたね。 私は以前に書いた「神喰いの花嫁」という題の、ジャズ・エイジ味が強めの架空の大正時代風の世界を舞台にしたブルデス系嫁…

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ThreadsのFediverse対応開始について。

ThreadsのFediverse対応が始まったみたいですね。 @nsgt_nbs@threads.netで検索してくだされば、お使いのMastodonやMisskeyのアカウントで私のThreadsアカウントをフォロ…

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長編『少女は宴の夜に死ぬ』カクヨムコン9中間通過しました。

カクヨムコン9の中間選考通過作品に、「少女は宴の夜に死ぬ」が入っていました! ありがとうございます!

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朝鮮戦争BL小説「ミンギルとテウォン」で、魔法のiらんどの恋愛創作コンテストに参加します。

2月1日、魔法のiらんどで新作長編「ミンギルとテウォン」の連載を始めました。 ソ連百合な「同志少女よ、敵を撃て」が流行ったなら、朝鮮戦争BLにもチャンスがあるんじゃ…

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2023年の振り返りと、2024年の抱負。

2023年はnote創作大賞でベストレビュアー賞をいただいたり、カクヨムで過去作が公式ピックアップしてもらえたり、いろいろと幸せな一年でした。 最近だとカクヨムコン応募…

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長編「少女は宴の夜に死ぬ」でカクヨムコン9に参加します。新作も準備中です。

12月1日に、長編「少女は宴の夜に死ぬ」のカクヨムでの連載を開始しました。 人喰いの神が玉座にいる国の後宮に招かれた四人の少女たちを描いた、連作短編の中華後宮料理小…

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Web小説書きが3年ぶりに個人サイトをリニューアルしたら、自己評価が高まった話【Wix Studio】

私はカクヨムなどに投稿している自作の小説をまとめたポートフォリオ的な個人サイトを、Wixを使って運営しています。 最近、その個人サイトをWix Studioでリニューアルし…

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小説投稿サイトユーザーが、今更個人サイトを作ってみたらとても楽しかった話【Wix】

私は小説家になろうやカクヨムなどの小説投稿サイトのユーザーで、SNSはTwitterとnoteの二つを使っています。 どのサイトもそれなりに気に入って使っているのですが、自分の所在がばらばらですわりが悪いなと思うことが多々ありました。 「自分の作品は全部ここから読めます!」という場所がないのは、どうにも心もとないというか…。 そんなわけで、今更ですが個人サイトを作ることにしました。 投稿サイトに載せた小説のリンクを格好良くまとめたポートフォリオサイトなら、最近よく見るW

神喰いの花嫁/死に損なった少女(後篇)

12 慣れない洋装  神喰いの花嫁になることを選んだ葵依が嫁ぐのは御饌都之宇迦尊という名の神であり、葵依は夏の終わりにその神のいる西都の近くの森にある神殿へ旅立つことになった。  神々に仕える国の機関として神に招かれた人間を管理する神祇省の書面は、なぜか花嫁に洋装を求めているので、葵依は急遽倫之助の姉にあたる人物に立て襟の白いワンピースを譲ってもらう。 「白無垢とか黒引き振袖とかじゃないと、お嫁さんって感じがしないのだけど」  出発の日の昼前に、葵依は自室代わりの和室

神喰いの花嫁/死に損なった少女(前篇)

1 湖の近くの村  葵依の住む翠古村は北州の端の森の外れにあって、大きくて深い湖がある。  昼は太陽、夜は月に照らされて輝く湖はいつ見ても綺麗で、葵依は楡の木の木陰からその場所を眺めるのが好きだった。  掬ってしまえば同じ水なのに、よく晴れた日の湖の水は井戸の水と違って青い色をしている。 「おねえちゃん。どうしてここの水は、こんなにきらきらしているの?」  赤い縦縞模様のちゃんちゃんこを着た六才の子供だった葵依はある日の午後、隣をゆっくりと歩いてくれている姉の瑞枝の着

神喰いの花嫁/与えられた少女

1 美食と婚約者  夥しい数の摩天楼が立ち並び、それらのビルすべてに電気の明かりが灯された大都会・東都の夜景は、黒い箱の中に小さなガラス玉やビーズを詰め込んだように明るく、冬の始まりを告げる澄んだ空気に瞬いている。  その皇国で最も華やかに栄えている都市の輝きを、霜山椿咲は東都で一番に贅が尽くされたホテルにある展望レストラントの窓から、今夜は眺めることができる。  色硝子を通した間接照明の心地の良い明暗に包まれたレストラントのドーム状の天井は高く、ゆるやかに空間を区切る

神喰いの花嫁/売り払われた少女

1 新しい名前 「こいつはちょっと唄が得意なんです。ほら、歌ってみろ」  潮の匂いがする風がほんのりと暖かい、南州の果ての島の夕暮れどき。  沈む太陽に赤々と照らされた家の石塀の前に立つ若い男が、赤染めの着物を着た幼い少女の背中を軽く叩いて命令する。  若い男は叔父であり、少女は姪である。  二人の前にはもう一人の中年の男がいて、島ではめったに見ない上等な白いサマースーツに身を包んだ彼は、少女を買いにやって来た人買いだった。  子供を売り買いするのは良くないことだけれど

神喰いの花嫁/虐げられた少女(後篇)

10 花嫁衣裳  卯月の中旬のある縁起の良い日が、桜良が神喰いの花嫁として久世月家を出ていくときになった。  屋敷では花嫁の門出を祝う宴が開かれて、桜良には思い入れのない客が集まっている。  しかし花嫁本人である桜良にはやるべきことがたくさんあるので、宴で振る舞われるご馳走を食べる時間はない。  日差しは暖かいが空気にはひんやりとした清々しさのあるよく晴れた日の自室で、桜良はさらさらと肌触りが良い長襦袢を着る。  本来なら家族が支度に関わるものなのかもしれないが、明里や都

神喰いの花嫁/虐げられた少女(前篇)

1 クリーム色の自動車  西都の歴史ある伯爵家のご当主の妾だった母は、革張りの寝椅子に腰掛け、透明な宝石みたいなロックグラスで洋酒を飲んでは、娘である桜良にいつも甘い声で語りかけた。 「知れば知るほど、こわいものが増えていく。だから勉強なんかしないで、ばかな子でいるのが一番よ。かわいい女の子は、ばかで許してもらえるんだから」  酔っ払った母が花柄のワンピースを着た幼い桜良を膝の上に置き、深緋のマニキュアを塗った手で小さな娘の可愛らしい顔を撫でる。  まだ数年しか生きて

神喰いの花嫁/序章・目次

あらすじ「この美しい神さまを食べる私は、きっと世界で一番幸せな女の子だ」 神喰いの花嫁。それは神に嫁ぎ、神の肉を食べて死ぬ少女の呼び名である。大正時代風の世界を舞台に、死と再生を繰り返す神とその花嫁に選ばれた少女が出会い結ばれる。 生まれも育ちも違う四人の花嫁が、それぞれの幸福を見つけるジャポネスク・ジャズエイジ・ファンタジー。 序章 「とある少女と食物神の話」 ある寒い森の奥深くに、人に食べられるために生まれた神様がおりました。  美しい姿をしたその神様の肉の美味しさは

noteに掲載していた「神喰いの花嫁」ですがマガジンのハッシュタグの表示がおかしくて、その確認作業でマガジンから記事を削除しようとしたら、誤って記事ごと削除してました…。 ものすごくショックですが、まだ序盤だったので傷は浅いと信じてやり直します。 本当に申し訳ないです。

創作大賞2024に参加します。

創作大賞2024の募集が今日から始まりましたね。 私は以前に書いた「神喰いの花嫁」という題の、ジャズ・エイジ味が強めの架空の大正時代風の世界を舞台にしたブルデス系嫁入り和風少女小説を改稿して、ホラー小説部門で参加しようと思ってます。 とりあえず今日は序章だけ投稿して、続きはGW中に更新を始める予定です。 あとは最近書いた朝鮮戦争BL小説の「ミンギルとテウォン」も、改稿できたら応募したいです。 これはジャンル選択が微妙なのですが、BLだから恋愛小説部門にしようと思ってます

ThreadsのFediverse対応開始について。

ThreadsのFediverse対応が始まったみたいですね。 @nsgt_nbs@threads.netで検索してくだされば、お使いのMastodonやMisskeyのアカウントで私のThreadsアカウントをフォローできるかもしれません。 まだβ版なのでいろいろ繋がらないこともある模様。 現時点ではThreadsからのフォローは無理みたいです。

長編『少女は宴の夜に死ぬ』カクヨムコン9中間通過しました。

カクヨムコン9の中間選考通過作品に、「少女は宴の夜に死ぬ」が入っていました! ありがとうございます!

朝鮮戦争BL小説「ミンギルとテウォン」で、魔法のiらんどの恋愛創作コンテストに参加します。

2月1日、魔法のiらんどで新作長編「ミンギルとテウォン」の連載を始めました。 ソ連百合な「同志少女よ、敵を撃て」が流行ったなら、朝鮮戦争BLにもチャンスがあるんじゃないのか、と思って書いてる歴史小説風味なブロマンスです。 物語は、北朝鮮の赴戦湖っぽいところから始まります。 私は昔、休日午前中のワイドショーでやっている北朝鮮潜入リポートを見るのが好きな小学生だったので、北朝鮮のことを楽しく調べながら書いています。 もし良ければ覗いてみてくださると嬉しいです。 別作品で

2023年の振り返りと、2024年の抱負。

2023年はnote創作大賞でベストレビュアー賞をいただいたり、カクヨムで過去作が公式ピックアップしてもらえたり、いろいろと幸せな一年でした。 最近だとカクヨムコン応募作にたくさんのご反応がもらえたことが嬉しかったですね…。 本当にありがとうございます。 また昨年は、個人サイトのリニューアルにリンクリストの整理、諸々のログイン用メールアドレスとパスワードの見直し、創作関係のデータベースのNotionへの移行、noteのプロフィールページの充実等、細々としたTO DOもたく

長編「少女は宴の夜に死ぬ」でカクヨムコン9に参加します。新作も準備中です。

12月1日に、長編「少女は宴の夜に死ぬ」のカクヨムでの連載を開始しました。 人喰いの神が玉座にいる国の後宮に招かれた四人の少女たちを描いた、連作短編の中華後宮料理小説です。 こちらの作品で、カクヨムコン9のホラー部門に参加しています。 「二匹の牛と戦争の話」というタイトルの完全新作も年末に連載開始して、エンタメ総合部門に応募する予定です。 スタインベックの「ハツカネズミと人間」や戯曲の「タージマハルの衛兵」みたいなノリの朝鮮戦争BLになるように、現在進行形で頑張って書いてま

Web小説書きが3年ぶりに個人サイトをリニューアルしたら、自己評価が高まった話【Wix Studio】

私はカクヨムなどに投稿している自作の小説をまとめたポートフォリオ的な個人サイトを、Wixを使って運営しています。 最近、その個人サイトをWix Studioでリニューアルしました。 元のサイトにも十分満足していたのですが、今後のことを考えて新しい仕組みを試してみるのもアリかな、と思ったので。 そんな感じで新しいサイトも軽い気持ちで作り始めて完成したので、その過程を Wix Studio で作る個人サイト的な記事としてまとめられたらと思っていました。 でも Wix Stu