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失恋から知る「宙ぶらりん」の意味

ウィリアム・ブリッジスは、米国の人事系コンサルタントですが、人の移行期について非常にわかりやすく解説している。

移行期

私の例えで恐縮だが、大恋愛をして大失恋した。
移行期とは、ある状態(恋愛)が終わり(失恋する)、別な状態(新たな恋愛)が始まるということである。
苦悩の日々からの脱出に、実に3年の歳月がかかった。
ところが、多くの人は、後者の「開始」ばかりを気にして、いったいなにが終わったかという「終焉」を往々にして不問にしている。
また、その移行期が重要な転機であればあるほど、テレビのチャンネルを変えるようには、「終焉」から「開始」へと、さらりと移れないものであると言われている。

「終焉」から「開始」の間に、途方にくれたり、やや(かなり)宙ぶらりんな感覚になったりもがきながら、徐々に新たな始まりに向けてしっかりと気持ちを統合していく時期が必要であると、ブリッジスは唱えている。
失恋をすると、この感覚は非常によく理解できる。
ちなみに中間期の「もがき」、「苦しみ」は、その後の私の人生に意味をもたらした。
少しはまともに(本当の意味で)人(女性)を愛せるようになった。

実は、キャリアの移行期においても同様の状態がある。
この点、人間はアナログであり、すぐに感情の切り替えができるものではない。
私は、総務人事部門から経理部門へ異動したが、当然、頭ではわかっていても心の中で「中立圏」のもやもやが徘徊するものだ。
転勤、降格、解雇、異動、昇進、転職のすべてにおいて、感覚の差こそあれ、「中立圏」が存在していると実感できる。

ブリッジスによれば、すべてのトランジッションは、実は「終わり」から始まる、とされる。
「中立圏」をくぐるという自覚が「終わり」に劣らず大切だと言っている。これも失敗が多い私には、よくわかる。
また、これを(中立圏)くぐらなかった人に限って、過ぎ去った過去を振り返ってしまうとも言っている。
納得だ。

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