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銭湯をオフィスに。 まいあめが選んだコミュニケーション文化の継承

3月12日(火) MIJP会員限定イベント。

会員でもある、まいあめの中村さんが、95年続いた銭湯をオフィスにしました。現場を見学しながら、その着眼点と今後の展望などお話を伺いました。

今回は、MIJP会員、創業115年の貼り箱屋 (株)野村紙器の野村菜月がレポート致します。

まず、入口から、浴槽が目に飛び込んできます。
この浴槽、あえて元々の白菊温泉にあった、浴槽のタイルと同じ色にこだわり、なんと足湯も可能だそうです。

そして中に入ると、バーのようなカウンターがあり、
LOVOTのペロリが出迎えてくれます。
床は温かみを感じるモダンな畳。
インパクトがあり、遊び心あふれる空間ですが、これには、一貫したコンセプト、中村さんの思いが詰まっていました。

まいあめさんは、飴職人が手作りで製作されている、世界に一つだけのオリジナルキャンディーをオーダーできるサービスで、販促グッズやPRグッズ、販売用のオリジナルキャンディーなど、幅広く提供されています。

まいあめは、飴を販売しているけれども、提供しているのは、コミュニケーション。
飴の中にメッセージや企業ロゴを組み込むことで、飴をメディアとして扱っている。
と中村さんは話されます。


オフィスも「コミュニケーション」にこだわって作られていました。
銭湯という場所を選ばれたのも、昔からの社交場だったという歴史があるから。

銭湯と同じように、地域の皆様に愛され、コミュニケーションを作る場としていきたい、そんな思いが込められたオフィスでした。

そして、コンセプトだけでなく、こだわりもすごい。
職人技術が詰まっていました。
選び抜いたタイルから、カーブした畳、美濃和紙の照明や地元造作家具のカウンター、隅々まで様々な職人さんの技術が見られ、思わず凝視してしまいました。

商談スペースは、よく工場で使用されている黄色のビニールカーテン、
タカシートで仕切られ、カジュアルな雰囲気。
ストリート系ファッションが好きな、中村さんの要素もところどころ散りばめられていました。
そんな細やかな設計をされたのは、MIJPの会員でもあるiks designの小林さん。
ここで、MIJPのつながりも発見しました。


次に奥に進んで、事務所のスペースを拝見。

洗い場があった場所などをモルタルで固める程度にとどめ、あえて、銭湯だった当時の壁を生かして作られていました。

ちょっと懐かしいような、銭湯だった頃のわきあいあいとした雰囲気が伝わってくるようです。

事務所を見学しながら、ここで、中村さんの仕事に対する姿勢も伺えました。
まいあめは、値下げに走るのではなく、丁寧な仕事を提供することで、あめ職人を守り、お客様にも満足いただける、まいあめが入ることで、プラスになっていく存在でありたい。

そんな言葉通り、数ヶ月先まで予約がいっぱいだそう。
にも関わらず、まいあめさんにお願いしたいと、お客様は待たれるそうです。

そして、この銭湯をオフィスにした大事な理由が他にもあるとのこと。
それは、働くスタッフにとって、居心地のいい環境にすること。

スタッフ同士のコミュニケーションが自然に生まれる空間になるように、楽しみながら企画やイベントを考えられるようにとの思いが込められていました。

女性スタッフが多いため、トイレや洗面台をきちんとするなど、細かな配慮もされていました。

実務においても、事務の効率化を図り、働きやすい環境を整えていくことを常に考えられているとのこと。

今後は、お客様、スタッフ、取引先、地域の人とまいあめをつなぐ、ハブのような場所になっていければと話されていました。

この素敵なオフィスは、形だけでなく、思いが込められた空間だからこそ、温かみがある、居心地の良い空間が出来上がったのだとわかりました。

この見学会に参加したことで、自社の打ち合わせ室を思い浮かべ、
あの空間はお客様のためになっているのだろうか?
思いが伝わる空間になっているだろうか?
本当に伝えたい思いは何だろうか?
と、空間を通じて、見直すべき点に気がつきました。

この空間の捉え方を、会社に活かしていきたいと思います。

まいあめHP→https://myame.jp/


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