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【ネタバレ無し】満腹!「ファイナルファンタジー7 リバース」クリア後の雑感


 RPG「ファイナルファンタジー7」リメイク三部作の二作品目「FF7 リバース」(以下「本作」)を、76時間掛けてクリアした。
 先日の記事でも述べた通り、本作は「FF13」以降の約14年間に発売されたオフラインFF作品中(移植・リマスターを除く)、探索・戦闘などの「RPGのゲーム性に関わる部分」に関して言えば最も好みの作品だった。FFシリーズを四半世紀追いかけている俺にとって、その喜びは筆舌に尽くしがたい。そのため、多くの人に本作の魅力を広めたい……と思い、こうして筆をとった次第である。


 さて、本作は「三部作中の二作品目」という特性上、本作を遊んだ方は確実に前作よりも減少しており、あえて今作からプレイしようと考える方も稀ではないだろうか。だが、たとえ物語の途中からであろうとも、本作をプレイする価値は十二分に存在すると俺は考えている。そのため、本稿ではストーリーに関するネタバレを伏せた上で、主に「RPGとしての体験」に絞った感想を記していきたい。

直近のFFシリーズレビュー記事。筆者のFFシリーズのプレイ遍歴はこちら↑をご参照ください。

◎総評 前作からの大幅な進化


 まず、本作は前作「FF7リメイク」と外見こそ似ているが、プレイした感覚は大幅に異なっており、あらゆる点において前作から大幅な進化を遂げていると断言したい。


 改めて前作を振り返ってみると、原作では6-7時間程(筆者の場合)で終わる序盤の大都市ミッドガル脱出までの物語を、一本道進行・ステージクリア型の形式にて、一周30時間程(こちらも筆者の場合)のボリュームで再構成した作品だった。素晴らしいグラフィック、原作BGMの多種多様なアレンジ、程々の広さをもったエリアといった美点こそあるものの──

・やや「ボリュームの水増し感」のあるダンジョンエリアとボス
・(恐らくやむを得ず)ローディングのために存在する細い一本道の多さ
・一つの街だけを舞台としている関係上、比較的似たり寄ったりの景色が続く
・プレイ時間の長さに反してさほど進行しない、あくまでも序章に過ぎない物語(先述の通り、原作の該当箇所は6-7時間程しかない)
・合計4名しか居ないパーティーキャラ(ストーリー展開上、こちらもやむを得ないが)

 ……等の点が心に引っ掛かり、個人的には全面的な絶賛をし辛い作品であった。「KHキングダムハーツHD 2.8」に収録されていた「KH3」の序章的作品「KH0.2」のように、「FF7 プロローグ」とでも題した短編・低価格作品であったなら、作品に対する評価は大幅に変わっていたかもしれない。


 しかし、待望の続編となる本作は「ここからが本番だ」とでも言わんばかりに、前作が持っていた様々な美点の更なる強化・問題点の解消が図られていたように思われる。少なくとも「RPGとしての体験」に関わる部分については苦言を呈する部分がほぼなく、前作を楽しみきれなかった俺のような人間でさえ虜になるゲームへと生まれ変わっていた。「REBIRTH」の副題は伊達ではない。


◯フィールド探索要素




 狭いエリアを進んでいく機会が多かった前作と異なり、本作は広大なフィールドマップを存分に駆け巡ることができる。様々な場所がシームレスに繋がった世界を楽しめるFFは「ライトニングリターンズ FF13」「FF15」等があるが、その中でも本作のマップデザインと探索要素は傑出しており、個人的には現状のオフラインFF中で最高とまで感じている。
 なお、本作は「オープンワールド形式」とは大幅に異なり、他のRPGで例えるなら「ゼノブレイド」シリーズ的に、広大なシームレスマップが幾つか連なる形式を採っている。完全なオープンワールドでは更なる製作期間の増大が見込まれたと思われるので、俺は今回の形式に全面的に賛同したい。


 立体的に造形されたフィールドを駆け巡り、随所に散りばめられた休息スポット・合成素材アイテムが大量に湧いた秘境・強敵出現エリアなどを探す。そうして新たな発見・サブクエストのクリアを果たすたびに得られるポイントは強力な装備マテリアと交換できるほか、アイテム合成のラインナップ増加・武器レベル強化等に直結する「パーティレベル」の上昇に繋がるため、探索がパーティの強化・戦闘の優位性に直結する。このように、戦闘だけでなく旅をすること自体がキャラの強さ=プレイのモチベーションに繋がる作りは、奇しくも先に挙げた「ゼノブレイド」(特に「ゼノブレイド3」の大型DLC「新たなる未来」)に近いように思えた。短いスパンで報酬を貰える尺配分も嬉しい。


 操作性抜群なチョコボによる高速移動の爽快感、パルクールで障害物・段差を乗り越えていく快感、また各エリア毎の雰囲気(ジャングル・南国・山地・荒野など)の違いにより視覚的なマンネリ化が発生しない等、探索面の優れたポイントは他にもある。この快感は実際にプレイすることでしか味わえず、文章で上手く伝えられないことが大変悔しい。


◯実在感のある街



 本作は原作の雰囲気を壊さずに、豊富なロケーションの街を現代技術で立体化させることに成功していた。
 オープンワールド要素を売りにしていた過去作「FF15」では、事実上街が2ヶ所(レスタルムとオルティシエ)しかなく少々寂しい思いをした。しかし、本作では原作Disc1に登場する約10箇所の街を、ウータイ以外全て完全に再現している。常夏のリゾート地:コスタ・デル・ソル、悪趣味なまでに燦然と輝くアミューズメントパーク:ゴールドソーサー、荒野にそびえる宗教的な聖地:コスモキャニオン等といった個性的な街が、見事な実在感をもって表現されている。
 街に訪れることは、RPGの──ひいては旅そのものにおいて重要な要素を占める。これだけバリエーションに富んだ広大な街を用意してくれたFFシリーズは、大好きな「FF12」以来。誠に嬉しい限りだ。


◯戦闘システム



 本作の戦闘システムは、前作「リメイク」の流れを汲んだアクション+コマンド選択の折衷となっている。
 通常攻撃やガードで行動力ゲージ(ATBゲージ)を貯め、操作キャラクターの変更を頻繁に行いつつ、ゲージを消費する技・魔法で敵の弱点を突く等してHEATひるみBURSTくずし状態に追い込み、高い威力の技で畳み掛けて敵を倒す……。この流れを幾十・幾百と繰り返してゲームを進行していくこととなる。


 先述の通り、この戦闘システムは前作を踏襲している。その前作ではHEAT状態を狙い辛い=硬い敵が多い等、痒いところに手が届かなかった記憶がある。
 そんな前作から、本作は様々なブラッシュアップが図られているように思えた。例えば──

・序盤から各キャラクターにMP消費ゼロの属性攻撃技を覚えさせることができるため、「属性魔法マテリアの装備を忘れてしまい弱点を突けない」事態を回避できる
・主人公:クラウドの通常攻撃バリエーションに遠距離斬撃が加わり、近接・遠隔戦の双方に対応可能となった
・そもそもHEAT・BURSTを狙わなくても手軽に倒せる敵が多く、雑魚モンスターをサクサク狩っていける

 といった具合である。
 また、新要素の「連携アクション」「連携アビリティ」にも言及する必要があろう。これらの実装によりプレイヤーが戦闘中に取れる選択肢の大幅増加に繋がったほか、パーティメンバー2人がタッグを組んで個性的な技を繰り出す様は、賑やかで視覚的にも楽しめた。往年の名作「クロノ・トリガー」をつい連想してしまうシステムの導入によって、本作のような形式で「クロノ〜」がリメイクされれば嬉しい……と、つい叶わぬ夢を望んでしまいそうになる。

 このシステムを堪能するためのバトルコンテンツも充実しており、更なる強化アイテムを入手可能なハードモード・強敵との連戦、ゲストキャラクターを操作できるおまけ的なバトルなど、ラスボスを倒した先も楽しめる要素が盛り沢山となっている。RPGの戦闘に手強さ・戦略性を求める方は、本作のバトルコンテンツの豊富さにきっと満足するはずだ。


◯豊富なキャラカスタマイズ


 そもそも、「FF7」原作で登場し、本作でも踏襲された「マテリアシステム」は非常に優れたシステムであった。
 キャラクターに依存しない共有の装備品:マテリア(魔法や技などが封じられた石)に経験値・レベルを用意することで、「装備を変更するだけで手早くキャラの特性を変える」「一軍キャラに装備させて育てたマテリアを二軍キャラ・新規加入キャラに着け替えて即戦力にする」こと等を可能にし、またキャラの離脱イベントが発生しても「今まで育ててきた苦労が水の泡に……」と悲嘆に暮れずに済む(そのキャラクターが着けていたマテリアは失われず、経験値も無駄にならないため)。理由の具体的言及はあえて避けるが、「FF7」のストーリーとの親和性が極めて高いシステムと言えよう。


 そんなマテリアシステムの面白みと奥深さは、原作発売から27年経過した今でも健在である。個人的に工夫したのは屈強な大男:バレットの運用方法。マシンガン状の義手から銃撃を行う戦士タイプのキャラクターであるバレットは、「安全な位置から敵を攻撃することで、安全に行動力ゲージを貯めやすい」「HPがパーティ中で特に高く、魔法特化型キャラよりも戦闘不能に陥り辛い」との特性がある。そんな彼は行動力を多く消費する代わりにMPコストゼロ(本作は全体的にMP最大値が少なく、細かいやりくりが求められる)でHP全体回復を行う技「いのり」との相性が良いため、筋骨隆々の見た目に似合わず「白魔道士ヒーラー」として運用していた。このようなプレイスタイルはプレイヤーの数ほど存在するはずなので、是非とも他の「おすすめキャラ運用」を聞いてみたいものだ。


◯グラフィックの美しさ


 この点はもはや言うまでもない。クリア後にOVA作品「FF7 アドベントチルドレン コンプリート 4K版」(2024年リリース。オリジナル版は2005年)を鑑賞して見比べたが、肌や髪の毛の表現などのクオリティが上がっているように思えた。数年前のフルCG作品以上のクオリティのキャラを動かせるとは、凄い時代になったものだ。
 ただ、実在の人物よりも少々アニメ寄りのデフォルメを効かせているのか、女性キャラクターの瞳が現実の人間より大きすぎる気がして、時折恐ろしくなることがあった。後述する「リアルさとのバランス」の問題だろう。

「アドベントチルドレン コンプリート」のPV。

◯〜△充実しすぎているミニゲーム


「FF7」原作はミニゲームが多い。「チョコボレース」「コンドルフォート」「スノーボード」のように繰り返し遊べるゲームもあれば、「社長就任パレード行進」「ビンタ合戦」のようなQTE的要素も存在した。


 このようなミニゲームの豊富さは、本作スタッフの過去作品(「FF10」「FF10-2」「KH」シリーズなど)に共通している。本作もその例に漏れず、何と20種類を軽く超えたミニゲームが待ち受けている。
 「モーグリ捕獲」「ガンビットギアーズ」など救済要素を用意してくれているもの、気軽に遊べるカードゲーム「クイーンズブラッド」などもあるだけに、「ピアノ演奏」「3Dバトラー」「フープ・デ・チョコボ」等、理不尽気味な高難易度ミニゲームが悪目立ちしてしまった気もする。最強装備品の入手にミニゲームが必須だった「KH3」等と比べると、コンプリートの重要性が減っただけまだマシと言えようか。
 寄り道要素の作り込みには有り難さを感じるが、少々満腹になりすぎて胃もたれしたことも事実である。次回作ではもっとミニゲームの数を減らし(あるいはバランスを調整し)、本筋のストーリーをストレス無く追いかけられるように願いたい。

◯〜△フルボイス化の良し悪し


 本作は「FF15」「FF16」等と同様、メインキャラクターだけでなく、モブキャラクターも含めた全ての人物が音声付きで喋る「フルボイス」形式の作品だ。
 フルボイス化の恩恵は、やはり声優陣の演技を楽しめる点だろう。特に大人と少年の声色を使い分けるレッド13:山口勝平氏、復讐心に駆られたバレットの旧友ダイン:津田健次郎氏の演技は、それぞれのキャラクターの魅力をオリジナル版よりも高めてくれていた。普段よりもテンションの高い回想シーンのクラウド:櫻井孝宏氏の演技も聴き逃せない。詳細はあえて伏せるが、原作をプレイ済で物語の真相を知る方なら納得せざるを得ない快演、いや怪演だった。
 サブクエスト中にフィールドを移動しながら繰り広げられる雑談的な会話も、プレイのテンポを損なうことなく仲間同士の和気藹々あいあいさを味わえたので、もっと聴きたいとさえ感じた程だ。


 一方、ウィンドウに表示された活字を読むだけで済んだ原作に対し、フルCG映画ばりのドラマが展開される本作では、どうしてもプレイのテンポ感が損なわれたように感じられる。「一つのイベントから得られる情報量」はほぼ同じでも、体感時間が間延びしているように思えてしまうのだ。
 これは本作に限らず、フルボイス化したゲーム全てに付きまとっている問題ではないだろうか。個人的には、「FF16」のようにサブイベントでは大幅な文字送りが可能な仕様にするか、「FF10」や「FF12」の頃のように無理にフルボイスに拘らずパートボイスにしても良いのでは……?との持論を抱いている。


△「FF7」と「リアル感」のバランス



 FFシリーズ本編の映像表現は「FF8」以降、等身を下げたピクサーアニメ調の「FF9」を除いて、リアル調の道をひた走っている。「FFといえば写実的なグラフィック!」と感じている方も多いだろう(恐らくスタッフの皆様も)。
 しかし、「FF7」原作では野村哲也氏の描いたメニュー用顔アイコン・カクカクとデフォルメされた3頭身のフィールドポリゴン・頭身を上げたイベントと戦闘シーンのポリゴンで作品世界が構成されており、リアルではなくアニメチックな世界が展開されていた。一方、リアル調になった前作・本作では、かつてデフォルメされていたからこそ違和感を持たなかった独特な服装(使途不明なクラウドの肩アーマーのボルト・危険人物テロリスト丸出しなバレットの義手マシンガン等)は、写実的なグラフィックとの相性があまり良くないかもしれない……と再確認した。遊園地ゴールドソーサーの大仰なショー演出や不自然なまでに大袈裟なユフィの仕草(キャラクターそのものは好き。デートイベントはユフィを選びました)などには、少々共感性羞恥を感じてしまった程だった。


 なお、リアル調で原作のその後を描いた映像作品「FF7 アドベントチルドレン」では全員の服装に大幅なアレンジが加えられており、こちらも独特のファッションではあるが違和感を抱くことはなかった。今回のリメイクにあたり、いっそ各キャラの服装を大幅に弄っても良かったように思える。
 そもそも、「FF7」のキャラクターはリアル調ではなく、野村哲也氏のイラストが動いているようなアニメ調で表現した方が適切だった……と考えているのは自分だけだろうか。具体的には「キングダムハーツ2」「すばらしきこのせかい」のような雰囲気が理想である。
 また、「FF7」のストーリーを完全収録する予定のスピンオフソシャゲ「エバークライシス FF7」(筆者未プレイ。戦闘・ムービーシーン以外で)は野村哲也氏|風
《・》のアニメチックなイラストと低等身デフォルメをフィーチャーしているので、リメイクシリーズの雰囲気に乗れない方は、こちらを遊ぶのも手かもしれない。

「エバークライシス FF7」では、将来的に「ダージュオブケルベロス FF7」などのストーリーも網羅されるらしい。家庭用ゲーム機にも移植してほしいところだが、果たして……。
なお、本作のキャラクターイラストは野村哲也氏ではなく、藤瀬梨沙氏が手がけたとのこと。(ファミ通.com インタビューより)

? ストーリー


 今回の記事ではネタバレを伏せたいので、この点に関する具体的な言及は避ける。
 公式で大々的に発表されている通り、本作は三部作の内の二作品目であり、原作のDisc1「カームの街〜忘らるる都」までを大幅に肉付けした作品となっている。
「忘らるる都」の時点で一応物語としてのオチは付くが、原作から引き続き存在するもの・前作で張られたもの・今作で新たに提示されたもの、これらの伏線が残されたまま本作は完結してしまう。
 いまだにタイトルが明かされていない完結編=三作目でしっかり収拾を付けてくれるなら問題ない、と思いたいところだが、問題はそう単純でもなさそうで……(次項に続く)。


? 今後の発売間隔はどうなる?



 個人的に、本作(ひいては本シリーズ)が持つ最大の欠点はこの件──「作品の発売間隔の長さ」ではないか?と考えている。
 過去の例を見てみよう。結果的に「FF7」リメイク同様の三部作となった「FF13」シリーズは、それぞれ約2年間隔(2009年12月・2011年12月・2013年11月)でリリースされていた。グラフィック・一部システム・制作エンジンの流用などが、そのハイペースさを可能にさせたと思われる。良い意味での「使い回し」と言えようか。
 一方、「FF7 リメイク」シリーズの場合は、一作目の発売日が2020年4月。DLCを収録し、ハードを跨いだ完全版「インターグレード」発売が2021年6月。そして、「FF7」リバースの発売が2024年2月。完全版から3年、本編からは何と4年も発売間隔が空いてしまっている。無論、コロナ禍による開発の遅れにも留意する必要はあるが……。


 壮大なフィールドマップ・豊富なサブクエストやミニゲームなど、素晴らしいクオリティかつ圧倒的な物量の作品が遊べるのはいちユーザーとして有り難いし、その為なら四の五の言わずに大人しく待っていたい。だが、流石に期間が空きすぎると、せっかくの伏線を忘れてしまいかねない。事実、俺も前作のクライマックスの急展開や、謎の存在「フィーラー」とエアリスの関わりなど、うろ覚えの要素が多くある。映画なら一本あたり2時間ほどで過去作を見返して復習できるが、本作のような超大作RPGではそうもいかない……。


 なので、発売日頃に購入したファンのプレイ後の熱量と記憶が残っているうちに、是非とも三作目をリリースして欲しい。流石にあと四年待つのは厳しい。だが、良質な娯楽を提供してくれた製作者の方々に「命削って休日返上で働け!」などとは逆立ちしても言えない。本作のアセット・マップ・システムを上手く使い回しつつ、最低でもPS5が現役ハードでいられる間に、物語を結末まで描き切って頂きたい。


◎おわりに かつてのRPGファンの皆様へ


 ……というわけで、「FF7 リバース」の総評(ストーリー以外)を終えたい。
 冒頭でも述べた通り、俺が本作をクリアすることに掛けた期間は76時間。恐らくメインストーリー以外の寄り道要素がプレイ時間の半分を占めているので、クリアだけなら推定40時間は掛かるだろう。


社会人の可処分時間は多くない。仕事で疲れた身体の回復、家事育児、映画鑑賞や読書など他の娯楽、愛する人との語らいなど、貴重な時間を割くべき物事はゲーム以外にも沢山あるはずだ。多くの方にとって長いクリアタイムを要する大作RPGは、娯楽の選択肢から真っ先に外されるように思えてならない。


 それでも、RPG──特にSFC・PS1の全盛期に発売されたソフトに夢中だった方は、少しでも本作に興味を抱いて頂き、PS5をお持ちであれば体験版をダウンロードして頂きたい。かつてドット絵・ポリゴンで描かれ、脳内でリアルに変換されていた世界が、本作ではありありと実現されている。「未来のRPGは、未来のFFはどう進化しているのだろうか……?」その答えも、きっと本作に存在する。ストーリー面などに両手を挙げて絶賛できない部分はあるが、俺が感じた「ゲームとしての楽しさ」「RPGで味わえる体験」を、是非とも多くのRPGファンに共有して貰えたら本望だ。

※ヘッダー画像は本編のスクリーンショットを使用しました。

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