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優先順位


優先順位を感じるとき、言いようのない気持ちになります。


例えばこの日遊ぼうね、って約束してたとき。

ごめん、別の日にずらせる?と言われると
自分は誰かに負けたのかな、と絶対にしないほうがいい勘繰りがやめられない。

それを友達相手にもするからタチが悪い。

オトコかな、でも最近別れたって言ってたし。
別の人かも、最近匂わせのストーリーよく見るし。

ぜんぜんいいよ〜

って本当に思って送ったことない。

予定がずれることに関しては本当に全然良い。

自分が知らない誰かを意識することも、
気にしなきゃ良いのに考える自分が全然良くないだけ。


こうなったのには、明確なきっかけがある。

アプリで知り合った大学の時にめちゃくちゃ好きだった5つ上の社会人。
めっちゃ好きだったけど、うざがられたくなくて、それが出ないように誘われても2回に1回は泣く泣く断ってた。まじで泣いてた。


その日も仕事終わりにどう?と言われて前断ったから今回はいいよね、と了承の返事をした。

カウンターで横並びになり、お互いの近況とかを話してた気がする。大学生の近況なんて対して変わらないから向こうの話を聞いてた。

酒がそこまで強くない彼は、酔いが回ったのかアプリで会った女の子の話をぽつぽつ話し出した。
最近会った子がめんどくさくて、改札前でごねられてとか、そんな話。

言わんこっちゃない、やっぱりこういう男は付かず離れずが一番いいんだ。

これまでの私の行動の正解が思わぬところで証明され、内心ガッツポーズをしていたら

「だからいまは、もう同じ人でまわしてる」

「へぇ〜、まあ楽だもんね」

「そんなかにはななちゃんも入ってるよ」

「それは光栄ですねー」

「うん、ななちゃんは5番以内に入ってるよ」

5番以内。
酔いが回った舌ったらずな声で言われた。

5という数字が出てる時点で1でも2でも3でもない。つまり、よくて4位。ほぼ確で5位。

「おー、なるほどね。」


なるほどってなんだよ。
何になるほどしてんだよ。


都合良い女でいたことの皺寄せがこんなところに出てくるなんて思わないじゃないか。

そう思った途端、肩の力をが抜けて伸ばしてた背筋を定位置に戻して背もたれに寄りかかった。

はぁーーあ。
なんだったんだ、今までの偽装工作。

クラスの男子が誰がいちばん可愛いか、胸がでかいか順位をつけてコソコソ話してたのを思い出した。

くだらねえ競技に参加してたことが恥ずかしくて、みっともなくて、虚しい。

ちゃんと傷ついたのと同時に、この人と関係を続けても何も生まれないことに気がついてしまって、ブロックした、

順番つけるのは勝手だし、私にだっておそらくある。みんな平等がどれだけ難しいかはみんなわかってる。

だけど、見せないでほしいし、見せない努力をしてほしいし、ましてや発表なんかすんじゃねえ。


みんなナンバーワンでオンリーワン。

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