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なんてことはない大切な日常とスナップ【α7RV】

ほんの少し前、Sonyのミラーレスカメラ α7RVを譲っていただきました。
いつもXやnoteで写真を見ていた方の愛機だったので、自分にも同じような写真が撮れるのかもしれない、と淡い期待を込めてコンタクトさせて頂きました。

DMでやりとりを木曜日に開始して、日曜日には手元に。
いつもはカメラ屋さんで購入していますが、譲って頂いたカメラは何か特別です。
手元に届いて以来、毎日持ち出してスナップをして楽しませてもらっています。

Sony α7R V + Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical

実は2年ほど前にスナップにハマっていた頃がありました、仕事もプライベートも忙しくなって途切れた結果、家族のイベントごとぐらいしかカメラを持ち出さなくなり。

しばらくのお休み期間を経て、ここ最近は友人の写真展、noteやXなどのSNSで写真を見て、また撮りたい、と思ったところにα7RVが来てくれました。
ただ、以前のスナップとはちょっと撮るモノが変わりました。

私生活の変化もありましたが、写真を生業としている方、趣味で毎日撮っている方、いろんな人の写真を見てきたことが影響したのかなとか、振り返っています。

それっぽい写真を撮りたかった過去

家族の記録写真からスナップをやってみようと思ったのは、外出自粛ムードが終わりかけた頃でした。

ただ、カメラを持ってその辺を撮れば良いのか、と思って撮影していたのですが、手元で見る写真は何かが違う。

有名な撮影スポット
雰囲気は良いが何か伝えたいわけではない

機材を変えれば良いのかと、買い換えてみても、同じような写真を量産してしまう。

そんな時に、何かのきっかけでプロが撮った写真、つまり写真集を見てみようと思って著名な写真家の写真集を買ってみました。

当時はみんなが良い、といっていたアンリ・カルティエ=ブレッソンやソールライターを中心にしつつ、この写真集が良かった、と評判の良いものを見あさりました。

その時にこんな写真を撮ってみたいと思ったのは光と影によって被写体が強調されたスナップ写真。
一時期は暗がりから日の光を求める妖怪のようにカメラを構えていました。

ただ、どこかで見た、それっぽい写真が何枚か撮れてくると、徐々に飽きが出始めてしまい。
この時は何を目的に撮るのかが欠落していたため、誰かのそれっぽい写真が撮れれば満足、という状態で、なんかカメラ面白くない期間に突入します。

また写真が撮りたくなったきっかけ

手元にカメラはあるものの、防湿庫で眠るカメラを横目に4人目の子供が生まれ、慌ただしい日々を過ごします。
いつかは再開したいと思いつつも、子供の写真ですらスマホで完了させる状況。

機材は全部、売ってしまい、新しい趣味でも探すかなと思ったりもしていました。

ただ、手元には買い集めた写真集も多々あり、これも整理するか〜と考えていたら、読み始めてしまい。

市橋織江さん「Gift」

大好きな市橋織江さんのGiftとTOWNを見始めたら、手が止まらなくなってしまい、読み終えた頃にはどこかにカメラを持って行こう、という気持ちになっていました。
その勢いで畠山直哉さんのLIME WORKSを手に取ります。
LIME WORKSには詳細なステートメントが記載されており、畠山さんの思考を理解しつつ、写真を読み解くことが出来ます。

プロの撮影した写真なので、構図も良いです、色も素敵です。でもなぜか拘ってきた撮影方法や技術よりも、伝えたいことが読み取れるような写真に魅力を感じました。

自分の場合、子供4人との日常で手一杯だと思いつつも、写真で振り返ると、とても貴重で素晴らしい時間を過ごしているような感覚がありました。
ここで、日常的な中に見逃してしまうような大切なことがあるのではないかと考えたのです。

決定的な瞬間よりも日々の積み重ね

写真を見ていると、バズをおこした決定的な瞬間を撮りたいと感じることがあります。
日が差し込む中、人が通りかかった構図的に美しいと感じる瞬間や、日が昇る、或いは夕焼けによって空が美しいグラデーションを描く時間など。

でも、残念ながら、僕が生活する中で、そういった瞬間に出会うことはほぼ無く、朝は子供たちの支度、夕方も保育園から帰宅して、日中は会社にいる。無意識に出会っているのかもしれませんが、そこに意識が向くことはあまりありません。

また、どちらかというとそういった写真に出会ったときに抱くのは、どこかファンタジー的な印象です。
リアルな、生活の中の、でも実は大切な瞬間が積み重なって今がある、という方が自分らしいのでは、と思うのです。

誰でもどうぞのベンチ
小さな街のダム
大型バスの小さな基地
植木とアパートの色が多彩で面白かった
こんなに立派に育てられる家を尊敬
イベント用とのこと
工事は前の状態を思い出せなくなる
放置、でもきっと捨てられない
活躍してた頃があったはず
都心には以外と多い
この成長を願うと目につくようになった

実はこの感覚、子供たちから教えてもらいました。
長男が毎週1回、ピアノ教室に通っていますが、彼は毎日練習しています。忙しくても、ちょっとの時間、ピアノを自発的に触っています。

始めたばかりの頃は練習なんてしなくても、教室で教わっただけで弾けるような課題曲が多かったですが、徐々にそのような曲は少なくなり、今では練習時間が結果に顕著に表れるようになりました。

だからこそ、毎日の練習を積み重ねて、ピアノが弾けることが当たり前になっている。
その時に当たり前と思っていることでも、日々感じたことが積み重なって、今この瞬間を迎えている、と。

今、ここしかない、という写真よりも、ちょっと良いな、心地良いなを集めるスタイルに変わりました。

まぁ、正直、帰宅してSDカードからデータを移し替えたときに、何これ、みたいな写真もたくさんあるのですが、削除せずに残しています。
きっと、その時に心が動いたことが、後でまた良かったと思う瞬間がきっとくると信じて。


とりあえずカメラを持ち出していた頃の記事です。当日の差がよくわかる。


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