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【第24話】東京生まれ東京育ちの私が、婚活にて100人の男性と会った結果、田舎の農家に嫁いだ話



前回のあらすじ!

期待しないで行った街コンが当たり回な上にイケメンを独り占めしてしまった嫁ちゃん!


第24話「無双街コン(後編)」


「おつかれー」

飲み屋に着くともう既にテーブルにはお酒とおつまみが並んでいた。
改めて乾杯をして、みんなで今日の感想を言う流れになった。

「ぶっちゃけ嫁ちゃんは誰が1番良かった!?」

太田がそんな事を言う。

いやいやいや万が一、私が流星とか狙ってたら言いにくいだろ。

そう思いながらも無難に「このメンバーが1番楽しかったからこうやって飲んでるんじゃん〜」と言ったら、

「まあそう言うしかないよなこの状況ならw」と流星が笑いながら突っ込んでくれた。

本当それ。


「逆にみんなは良い人いなかったの?後藤とか太田はどうだった?」
お昼に流星と賢人とはこの話はしていたので2人に振ってみることにした。

「俺さ〜実はオタクじゃないんだよね…」

そしたら後藤が突然の爆弾発言。
えっ今日オタク街コンなんだけど…!?


「だから正直アニメの話題とか全然ついていけなくて困った…」

「なんでオタクじゃないのにオタク街コンに来たの?」

「オタク街コンならいけると思って…」

「オタク女子なら落とせると?」

「いや、逆。オタクの男が多いなら俺でもいけるんじゃないかと思って…


なるほど。

今まで行ったオタク街コンで男性側にガチオタがいない理由がなんとなくわかってしまった。もしかしたら大体の人が後藤と同じ理由で参加してるのではないかと。
だから推しの1人もいなかったんだろうな。



「そしたら流星とか賢人みたいなイケメンなガチオタがいるしよ…終わった…ってなったよな」

後藤、それはどんまいである。
でも後藤に「それは女子側に失礼だ」と伝え、次からは自分の畑で勝負した方がいいとみんなで諭してから流星が何故か私をベタ褒めしてきた。

「嫁ちゃんの良かったところは話しやすいとこだよね!あとね話す時に体ごと相手の方向いて話すからちゃんと聞いてくれてる感があってそこがいいと思った!」

「俺足元まで見てたんだけど、人の話聞く人って足先までしっかり相手に向けてるんだよね!」

こ、こえ〜〜〜!!!!そんなところ見られてたの!?
でもそんなにベタ褒めされると純粋に嬉しいんだけど。接客業やってきて良かった〜!!!


「お!カップル誕生か!?」
私をベタ褒めする流星に、太田が茶化すように突っ込んでくれた。太田はさっきからなんなんだよガヤ芸人かよ。

「でもな〜俺のタイプじゃないんだよ〜!!ごめん嫁ちゃん!」


タイプじゃないんかい!!!!!!!!!!

告ってもないのに振られた!!!!!!!!


いやまあなんとなくわかってたよ。
狙われてる感じは全くしなかったもん。

「流星どんな子がタイプなの?」

「ツインテール」

「え?」

「ツインテールでゴスロリみたいなの着ててほしい。ヤンデレみたいな子が好き」

「それはまた…なかなか街コンにはいないんじゃ…」

「そうなんだよ〜。しかも俺めちゃくちゃ束縛激しくて、俺以外の男と連絡先交換とかしてほしくないし、ずっと家にいてほしい。なんなら街コンとか行けないような子が好き」


やっぱりイケメンなのに彼女いないのってそれなりの理由があるよな。もったいないイケメンだ。相手、見つかるといいね。


「賢人はどんな人がタイプなの?」

「俺は話しやすい人かな」


え、私じゃん。


「自分があんまり喋らないから喋ってくれる方がいい」

え、私じゃん。


「嫁ちゃん話しやすいじゃん!」
「うん、嫁ちゃんぐらい話してくれると助かる」

え、私アピールされてる!?


嫁ちゃんは単純なのですぐ浮かれてしまうのである。

そんな浮かれてる嫁ちゃんにラインが1通届いた。

"今日はありがとう!楽しかったよ!今何してる?"

石油王からだった。

※石油王については前回参照



「今みんなと飲んでるよ」と返信したら秒で「俺も一緒に飲みたい」と返ってきたので皆に確認してから「おいで」と返信した。

"ちなみに誰がいるの?"
"最初に同じテーブルだった人だよ"
"え、嫁ちゃん女子1人なの?危なくない?"
"みんな良い人だから平気だよ"

"ビッチじゃん。俺無理だわそういうの"



えーーーーーーーーーー?????
掌クルーーーーッ?????


告ってもないのにまた振られましたね。

てゆうか急に態度変わりすぎじゃない!!!!????
一緒に飲んでるだけなのにビッチ扱いされるの!!??

結局来なかった石油王は置いておき、みんなお酒も進み色んな話で盛り上がっていた。
VRの話をしたり、後藤が流星からイケメンレッスンを受けたり楽しい時間はあっという間に過ぎてもう良い感じの時間になったので帰ろうかとお会計をした。


帰り道、駅までみんなで歩いていた時に太田、後藤、流星が3人で前を歩き、少し離れて私と賢人は2人で歩くことに。


「さっきVRやった事ないって言ってたじゃん」
「うん!やってみたいんだよね〜!!でもあんまり周りに興味ある人がいなくて…」
「渋谷にもこんな感じのところがあるらしいんだけど、俺このカイジのやつやりたくて」

そう言ってスマホを見せる賢人。
映っていたのはカイジの鉄骨渡りのVRだった。

「えっなにこれめちゃくちゃ面白そう〜!!」
「一緒に行く?」
「え…」

この瞬間、私の脳内BGMにLove so sweet が流れた。


「行く!」


「じゃあ日にちは後でLINEで決めよ」

賢人、ナチュラルでスマートな、最高のデートの誘い方である。


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次回予告!

ドキドキの鉄骨渡り♡

お楽しみに!

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