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【第27話】東京生まれ東京育ちの私が、婚活にて100人の男性と会った結果、田舎の農家に嫁いだ話



前回のあらすじ!

婚パで恐ろしいおばさんに出会った嫁ちゃん!こうはなるまいと決意してめげずに婚パに挑むのであった…!


第27話「ヘビ男とスターな男」


もういい加減に良い人に出会っても良いのではないかと、半ばやけくそ状態でマッチングアプリを再開した。
今度は某心理学者が作ったwithだ。

もう選んでられないと思い、いいねがくる中で外見さえ自分がいけると思えばタバコを吸っていようが身長が低かろうが気にせずにいいねを返してみた。
さすがにメッセージのやりとりですらおかしい人はやめたが、その中で割とテンポ良くメッセージが続いた人とご飯を行くことに。

写真では割とイケメン風だが、マッチングアプリの写真なんて信用していないので写真の3割減と思って待ち合わせ場所に向かった。

「嫁ちゃんですか?」

そう声をかけられて振り返ると確かに彼はマッチングアプリの人だった。
写真も確かにこんな感じだったけど、予想以上にヘビ顔だった。ヘビ男と呼ぼう。

でもヘビ顔はそんなに嫌いではないのだ。


「お店どこにしたんですか?」

メッセージでヘビ男が「お店は俺に任せて!!!」と自信満々に言っていたので、そのままお店は任せることにした。


「和、洋どっちの気分?」


え…?今決めるの…?


「えっと、洋かな…」

「おっけー!じゃああそこに行こう!人気のお店知ってるんだ!」


ちょっと待て、今日は金曜日だぞ。今お店決めたの?人気のお店なの?金曜の20時だぞ??

めちゃくちゃ不安になりながらヘビ男についていく嫁ちゃん。しかも結構歩く。駅から10分ぐらい歩いた。


「申し訳ございません、本日は予約で埋まってまして…」


ですよねー!!!!!!!!!!

そうだと思ったわ!!!!!
予約してなきゃ入れないよね!!!!!!!
知ってる!!!!!!

「じゃあ次はあっちのお店行ってみようか!」


そんなこんなを繰り返し、お店を4軒まわったところでやっと入れたのは駅にあるカフェだった。

どうして!!!!!!!
店を予約しない!!!!!!!!!


任せると言ったから任せたのに!
大人なんだから予約ぐらいしよう???


そっこーでご飯を食べて解散した。
大人なのでちゃんと笑顔で楽しくご飯を食べたが、疲れすぎていたのでもう無理だった。

バイバイヘビ男。もう二度と会うことはないと思うけど、次お店を決める時は予約入れなね。


気を取り直してやっぱりマッチングアプリより直感で選べる街コンか婚パが良いなと思い、平日の夜の婚パを予約した。

そこで1人の好青年と出会った。
彼は身長は小さいが明るくて趣味も話もあってとても良い雰囲気だった。
見事にその好青年とカップリングになれたのでそのまま少しだけ飲みに行こうとなって近くの居酒屋に入った。

さっきは緊張したねなど、婚パの話を少ししてから漫画の話で盛り上がった。
漫画を沢山読むとのことで、好きな漫画が被っていて時間が経つのが早くとても楽しく久々の好感触だった。


「今日来て本当に良かったです!ここは僕が出すのでまた会ってくれますか?」


誘い方も良い。LINEの交換をし、土曜日にご飯の約束をしてそのまま解散した。


それから土曜日になるまで毎日LINEをしてハッピールンルン気分で過ごしていた。(ハッピールンルン気分とは)

お店ここ予約しました!とお店のURLが送られてきて、そうそうこういう事だよヘビ男と思いながら早く土曜日にならないかなぁと楽しみにありがとうございます!とLINEを返した。


そして当日。
待ち合わせにやってきた好青年は、




私服がめちゃくちゃダサかった。



なんなのその星柄…星でかくない?Tシャツの半分ぐらい星じゃん…
そしてその7部丈パンツ…折り返しチェック…なんでなん…どこで買うの…なんで…


前回会った時はスーツだったのだ。
戸惑いをなんとか隠して、大丈夫!私服なんてなんとかなる!と意気込みながら笑顔で挨拶した。

予約してくれたお店は半個室のチーズフォンデュが出来るお店だった。これは嫁ちゃんがチーズが大好物という情報からわざわざ探してくれたらしい。私服はダサいができる男。もう私服がダサいなんてことはこの際どうでも良いとすら思えてきた。

人間中身が大事なんだ!!!!

最初は他愛もない話で盛り上がり、徐々に仕事の話になっていった。
彼は今の仕事をしながら副業でファッション関連の仕事もしてるらしい。
今日来てる星柄の服はそこの服らしい。

まじか。


めちゃくちゃ良くない!?と笑顔で言われたので、ファッションセンス…と思いながら「へー!すごいね!!」と言っておいた。

でも仕事熱心なところは凄い関心出来て、楽しそうに話してるところもとても良かった。
嫁ちゃんは仕事を楽しくやる人がとても好きで好感がもてるのだ。

やっぱりこの人良いなぁと思い始めた時、事件は起きた。


「俺ね、愛媛県出身なんだけど」
「そうなんだ!」
「実家が豆腐屋さんでさ〜」
「へ〜!豆腐屋さん!私お豆腐好き〜!」
「そうなの!?俺、いつかお店継ごうとおもってるんだよね!

…???

「だから愛媛に一緒に来てくれる人が良いなって思ってて」


…?????


「それで婚活してたんだ〜!それで嫁ちゃんに会えて、しかも豆腐も好きで良かった!」




その瞬間、私の心の扉がバタンッと閉じた。
それはもの凄い勢いで。
まるでコナン君のCM入る時並の勢いで閉じた。


「へ〜そうなんだね〜!」

そこから先の会話は正直覚えていない。

せっかく良いと思った人で、相手も私に好印象な感じだったのに…!
話も合って、楽しかったのに…!!!


愛媛て…!!!なぜ…!!!!

あんなに楽しそうに今の仕事の話してたじゃん!!!!!

彼が実家の豆腐屋を継ごうとしてるのは素晴らしいし、良いと思うけど、私に着いていく意思は1%もなかった。
てゆうか婚パで出会って2回目の時点で愛媛に行こうとは思わないでしょ!!???

またご飯行こうとLINEが来ていたけどそのまま既読無視をしてしまった…。ごめん…愛媛に嫁いでくれる可愛い彼女見つかると良いね…

あとやっぱりそのスターの服はダサいよ…。

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次回予告!

ギャル子の合コンに久々参戦!!
180センチ越えのイケメンに出会って…!?

お楽しみに!!



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