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農家テレワーカー、農業大学校に住み込む

はじめまして。
僕は農家をしながらテレワークをしているダブルワーカーです。
昔風に言うと、いわゆる兼業農家。
鳥取県で100年以上続く農家に生まれながら、東京でテレビ関連の仕事をしていました。

その後、鳥取県に帰ってからもサラリーマンをしていましたがこの度、家の農業を正式に継ぐことを決意。
農業大学校で1年間、勉強をすることとなりました。
しかも通学ではなく、一般の学生さん同様に学校の宿泊施設に泊まりこんで。

既に結婚もしますし家も建てて、絶賛ローン返済中な43歳が1年間も住み込み学生生活を行っていくことができるのか?
ここでは学生生活や農業に関わること。
そしてそれらを支える「テレワーク」について綴っていきます。

農業をするきっかけは入院生活!


農家に生まれたものの、最初から継ごうとは思っていませんでした。
元々、テレビが好きだったのもあり高校卒業後にテレビ関連の専門学校に。
色々あったものの東京の制作会社で、格闘技関連のテレビやYouTubeなどの動画配信の仕事をしていました。
最終的にはプロデューサーにもなれたのですが、朝から深夜まで働き、休みは大体3ヶ月に1日程度。
それでもやりたかったことという事もあり頑張ったのですが、無理がたたって体調を崩してしまったのです。

その結果、14年ぶりに地元の鳥取県に戻ることに。
それでもまだ、農業をする気はなく広告代理店企業に就職ししばらく働いていました。
地方とはいえ広告代理店の仕事はハードで東京の頃と同様に深夜まで働くことも。
そんな生活が1年程度続いた頃、またしても体調を崩して、入院する羽目に。
入院生活と療養生活を合わせると約3ヶ月もの間、休職していました。

さすがに反省し仕事や生活の仕方を考える様になっていきます。
そんな中で、自分の体の事や生活スタイル、やりたいことを合わせたら「農業」が見えてきました。
という訳で農業をすることを決意。
この度、農業大学校に入学することとなりました。

農業を「説明」するため農業大学校に入学


新規就農を考えた際に、僕の様な農家の子どもは「親元就農」という手段で始めるのが主流です。
江戸時代から続く農家で戦後は鳥取県の名産でもある二十世紀梨を中心に生産してきた我が家。
農業の技術を学ぶには十分な場所です。

それでも農業大学校で学ぼうと考えたのは、将来的なことを考えて。
年齢を考えた場合に農業を学び一人前となって技術進歩させる頃には次の世代への継承準備をしなければならない年齢になってしまいます。

農業従事者の平均年齢は年々上がっており令和4年度は68.4歳。
10年後、50代になっても「若手」と呼ばれる業界ではありますが、農業従事者の平均年齢が一般企業では定年退職した後の年齢というのは正常では無いと思います。
その為、農業を継承しつつ、後継も考えた時にマニュアルがあった方が良いという結論に。



ただ農業は絶対的な正解が無いと言われており、経験がものを言う世界です。
おまけに農家は職人気質が多く、拘りが強いのも特徴。
例えば果実の収穫の際も明確に「どの様な色見や大きさであれば取っていいか」を言葉で説明するのが難しい様です。

そこで学校で「教わる」ことで言葉になった技術を学び、人に「説明」できる農業を目指そうという結論に。
さらに農業大学校では10代後半から20代頃の「農業をしたい」学生さんもいます。

将来的にウチで働いてもらえる候補もいると考え、入学を決意。
つまりは

・自分が理想とする「説明できる農業」を学べる
・将来の後継者候補がいる

以上の2つの理由から農業大学校への入学を決めました。

農業、学生を維持できる働き方「テレワーク」


新規就農者のおよそ3割が3年以内に離農してしまいます。
理由は様々ですが、多くの要因は「お金」。
いくらかの蓄えがあり、新規就農の際の準備金など補助金があったとしても収入が安定するまでは、数年はかかるのが農業です。

一般企業への就職というよりかは「起業」といった感じであるのが新規就農。

親の基盤があるとは言えども、農地をすぐに広げるなどは不可能なので、お金の面での不安はずっとありました。
その上、1年間も学校に通うとなると収入面での不安は増加の一途。
妻の協力や補助金はあるものの、無収入という訳にはいかないのです。

そこで「テレワーク」が出てきます。
元々、農業をしようと思った頃から「在宅で仕事が出来る方法」を模索してはいました。
そんな中、コロナ禍で一気にテレワーク化が進み「これなら農業をしながら定期的な現金収入を得られる」と考えスタート。

農業や学生の様に「どこか特定の場所」でしか行動できない自分にとっては「どこでも働ける(いつでも働ける)」テレワークというのは相性がいい働き方です。

さらに今やっているテレワークの内容は「地方創生」に関連する仕事。
農業の様な地域産業は、自治体など地域団体との関わりが強いのも特徴ですので地方創生の仕事は農業の発展にも繋がっていくはずです。

テレワークをする事で「農業」「学生」の生活を維持していくことが可能に。
こんな働き方もありなんじゃないかと思っています。

まとめ


やりたいことを「お金」や「場所」であきらめたくないと思います。
僕の場合は農業をやりたいし、そのために学校にも通いたいし何なら学校に住み込むで学びたい。
その為にテレワークという選択をしています。
勿論、自分の時間は削りますが、収入も得られるし社会との繋がりも維持。
これから学校で起こる事や農業の事、テレワークの働き方を紹介していく予定です。
よろしくお願いいたします。

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