半側空間無視[気づきの階層モデルの活用]
お疲れ様です。はらリハです。
本日は…
「半側空間無視:自分に生じている障害を認識する能力(Self- awareness:自己の気づき)」について解説します。
※ 引用、参考書籍
はじめに
半側空間無視の回復を阻害する要因として一番多いのが「病識の欠如」です。
これは「自身が左側の世界を無視しながら生活している」ことに気付けていないため、他者から”それ(左の世界)”について注意されても、何のことか分からず、他者が”それ”を認識させることは困難極まりないです。
気づきの階層モデル
これに対してリハビリを行ううえで『Self ~awareness(自己の気づき)』に焦点をあてることは重要です。
Crossonは、自己の気づきの程度を階層に分け、それぞれの程度に合わせた補填手段を選択できる『気づきの階層モデル』を作成しました。
それぞれの階層と半側空間無視の関係を解説します。
第1段階:知的気づき
第1段階は知的気づきです。
自己の障害に気付いていない患者さんに対して…
「あなたには半側空間無視があります」
と伝えても、そのことを気づく/理解することは難しいです。
ここでの段階に対しては、外的補填に加えて、状況的補填の解説が重要です。
例えば…
というように、一般論として症状を理解してもらえるよう促します。
第2段階:体験的気づき
第2段階は、体験的気づきです。
自分が半側空間無視であることは頭で理解していても、日常生活の中では忘れてしまう患者さんは非常に多いです。
そういった患者さんには「実際の生活上で生じた問題をフィードバック」することが1つの対策です。
例えば…
ただ、説明の仕方を誤ると信頼関係を損ねる可能性があるため、その患者さんの性格、メンタル状態、タイミング、わかりやすい表現など、個性に合わせたフィードバックが重要です。
第3段階:予測的気づき
第3段階は、予測的気づきです。
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