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働く駐在パートナー: 配偶者ビザとキャリアの交差点

駐在帯同家族が働くことについて考える

そもそも働けるのか

国によって、帯同家族が就労できるかどうかは大きく異なります。
例えば、アメリカやカナダでは、配偶者ビザに追加で、労働許可書を取得することで働ける可能性がありますが、韓国や中国では別途就労ビザが必要になります。このようなビザの要件は、赴任国によって大きく異なるため、前もって確認と準備が必要です。
また、単身の留学やワーキングホリデーとは違い、自分が働くことによって(多少の困難があるのは前提として)家族の日常生活が滞りなく回っていくのかなど、気にかけるべき事は意外に少なくありません。

配偶者ビザ(帯同家族ビザ)で働ける国か

帯同家族は配偶者ビザで入国するケースがほとんどだと思いますが、配偶者ビザだけでは就労を認めてない国もあります。
アメリカのEAD、シンガポールのLetter of Consentなど帯同家族が現地で働くために追加の手続きが必要な場合もあります。
また、韓国や中国などでは働くために就労ビザを別途取得することが義務付けられています。就労ビザ取得には(主に)現地企業からのスポンサードが必要となり、ビザ取得の不要な現地の市民と就労するポジションを競い合うことになることもあり、そうした国では働く際のハードルが高くなります。

※Permits foundation 参照


家族のサポート・子供の預け入れ先

駐在帯同家族が働こうとする際には、家族のサポートについても考えなければなりません。
夫・妻と家事・育児の分担について協議することはもちろんですが、子供がいる場合、自分が働いている間の子供の預け先は大きな検討事項の一つになります。子供の預け先は、赴任国のインフラに大きく依存します。
また、現地公立校、インターナショナルスクール、日本語校など、どの学校に預けるかで、赴任終了後の子供の将来にも多少なりとも影響が出てきます。
それぞれの学校の月額費用は国によって様々で、例えば、教育熱心なシンガポールや欧米諸国では比較的高額な月額費用がかかります。現地校の利用が可能か、インターナショナルスクールの費用をどう捻出するか、はたまた日本語学校にするか、これらは働くことを決定する上での重要な要素となります。


会社が帯同家族の就労を認めているか

帯同家族の就労に関しては、ある調査では6割以上の企業が許可している一方で、その積極的な支援は少ないとされています。また、これは4割の企業が帯同家族の就労を許可していないという事でもあります。
現地での就労状況の把握が難しく、家族が働くことによる処遇の違いやサポートの範囲についても明確な基準がないケースが多いことが、企業が家族の就労を許可しない主な理由のようです。
企業の方針を理解し、どのようなサポートが期待できるのかを、赴任前に明らかにしておくことが重要です。

※EY Japan:第4回EYモビリティサーベイ参照


働くことのメリット

生活費のサポート

海外での生活はコストが高いことが多く、特に家族が一緒の場合、共働きによる二重の収入は大きな助けとなります。副業やフルタイムの職を得ることができれば、生活水準を向上させるだけでなく、現地での生活をより充実させることが可能になります。

キャリアの継続、新しいキャリアの可能性

働くことはキャリアの継続だけではなく、新しいキャリアの扉を開くきっかけにもなり得ます。海外での仕事を通じて、新たなスキルを身につけたり、異なる文化的背景を持つ人々と働くことで、視野を広げることができます。

ビジネス英語力の向上

英語は国際ビジネスの共通言語であり、海外で働くことはビジネス英語力を自然と向上させる最適な方法です。プロジェクトを通じて様々な英語のアクセントや表現、その国独自の商習慣などに触れ、実践的な英語使用能力が向上します。

コミュニティへの参加、知り合いが増える

現地で働くことで、新しい人々と出会い、コミュニティの一員になることができます。これは社会的なつながりを作り、文化的にも様々な教えを得られる素晴らしい機会となります。現地でできた交友関係が今後の人生を豊かにしてくれる可能性もあります。


働く上での懸念点

子供がいる場合、預け入れ費用が高額な国もある

子育てをしながら働く場合、預け入れ先の費用が高額になる場合があります。特にインターナショナルスクールの費用は家計に大きな影響を及ぼすことがあり、働くかどうかの決断には、この点を慎重に考慮する必要があります。

希望する職種につけないこともある

海外では専門職が求められることが多く、特にビザの制約などで希望する職種に就くことができない場合もあります。
また、海外での就職の際に、必ずしも日本でのキャリアがプラスに働かないこともあります。未経験での中途採用となるとそもそもポジションが無いということもほとんどです。
自分のスキルセット・経験と現地市場とのミスマッチが起きないようにするためには、日本にいるときから海外でのキャリアについて、よく考えておく必要があります。


結論:私は働きたい

最終的に私は、駐在帯同中もキャリアを継続することを選択しました。
仕事をすることによって子供を預ける必要があるかもしれませんが、これも子供にとって新しい環境に触れ、成長する良い経験になります。
また、英語力を向上させ、現地でのネットワークを広げることは、長期的に私たち家族全員の人生を豊かにするものだと信じています。
私が選択した、プログラマーを初めとするIT関連職は、ほぼ全ての国で特殊技能職種に定められ、その国で人材リソースが足りていない/将来的に足りなくなるとされているため、日本でしっかりと経験を積んでおけば、少なくとも応募できる求人がないと言う事は避けられるのではないかと思っています。
海外赴任が決まるまで、プログラマーとしてのスキルアップを図りながら、AIなど最新技術を学習し、現地企業からも必要とされる人材になっていきたいと思います。


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