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#編集 #ライター 記事まとめ

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編集、ライター、コンテンツ、メディアなどに関する記事をまとめていきます。
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2018年8月の記事一覧

夫が編集した本の帯コピーについて聞いてみた話

夫が編集した本『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』が、発売3週間で9万部を突破したらしい(すごい)。 この本の帯に置かれているメインコピーは、「『なんで、あんな奴が評価されるんだ!?』の謎を解く!」。昨夜それを眺めながら、ビールを飲んでくつろいでいる夫に聞いてみた。 * * * 妻「ねえ、こうしたほうがいいって話じゃなくてさ、雑談なんだけど」 夫「うん?」 妻「コピー、どうして『あんな奴』のほうにスポットライト当てたか言語化してる? たとえ

ブックライティングの取材では、この3方向から聞け

 ひとりの人物を著者にして1冊の本をライティングするとき、取材ではどんなことを聞けばいいのか?  ぼくは以下の3方向から聞くようにしている。 ①過去について聞く。・どんなこどもだったか? ・スポーツはしていたか? ・兄弟はいたか? 親はなにをしていたか? ・どんな職歴か? どんな仕事をしてきたか?  など、過去のことを聞く。これで「わかった気」になるのは禁物だが、親のことや子どものころの話には、その人の本質が隠れていることがあるのでじっくり聞いておきたい。  取材対象

これからの書き手には「国語力」よりも「感情力」が必要だ

 学校の国語の授業で、こんな問題を解かされたことがあるだろう。 「下線部のときの主人公の気持ちを書きなさい」  おもしろくもない小説を読まされて、主人公が思っていることを書かされる。そこで先生が用意したものと違う気持ちを書いてしまえば「✕」だ。主人公の気持ちには「答え」があって、それに合わせないといけない。  ぼくらが国語の授業で習ってきたのは、こうして相手の気持ちを汲みとり、空気を読み、他人に合わせることだった。自分がどう思うかは関係ない。とにかく先生の用意している「

ライティング基礎ワークショップ 第7期の募集を開始!【sentence週報Vol.14】

こんばんは!sentence事務局の高野です。 今週は、sentence会報誌の運営メンバーが決定したり、会員さん向けのイベント開催マニュアルが配布されたりと、コミュニティ内での会員さんを巻き込んだ動きがたくさん詰まった週となりました! また、お陰様で11月にもライティング基礎ワークショップをco-ba schoolの1コマとして開催させて頂く運びとなり、その情報も今週から解禁となりました😊 それでは今週の週報をお届けします! 目次 ・sentence事務局からのお知

inquire代表・モリジュンヤさんに聞く、「これからのメディアの可能性」【前編】

こんにちは。カンバセーションズの原田です。 以前にnoteでも書いたように、カンバセーションズは、コンテンツ配信メディアから、共創のプラットフォームになることを目指してリニューアルしました。 その辺の経緯については、過去ポストをご覧頂きたいのですが、この投稿の最後に、 「カンバセーションズ」が「共創のプラットフォーム」になる方法とでも題して、ヒントを与えてくれそうな方たちにお話を聞きに行くという"裏カンバセーションズ"的な企画を、このnoteで配信してみるのも面白いかなーと

inquire代表・モリジュンヤさんに聞く、「これからのメディアの可能性」【後編】

こんにちは。カンバセーションズの原田です。 「カンバセーションズ」が「共創のプラットフォーム」になる方法を探るシリーズ、第一弾。 編集者・モリジュンヤさんとの対話、後編です。 前編では、モリさんが編集者になった経緯や活動テーマなどについてお話を聞いてきました。 その中で出てきたのが、プロセスの共有やコンテンツ化、リサーチャーとしての役割など、メディアが持つ価値や可能性についてのお話でした。 僕が運営するカンバセーションズも、現在はインタビューを新プロジェクトのリサーチとして

時間をかけたものが、良いものだとは限らない

「気合を入れて書きました!」 「全力で書きました!」 だなんてよくツイートしちゃってるんですが、これ、だからって「良い記事だという保証」にはならないんですよね。悲しいことなんですが。 キチンと構成を練って、読者層を考えて、取材して、撮影して、レタッチしてもらって、校正して、カンペキに仕上げた記事よりも、感情にまかせて、涙を流しながら深夜に書きなぐったブログなんかのほうが、よほど反響が来たりする。前者に200時間、後者に30分かけたとして、反響はまったく時間に比例しないとい

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ドキュメンタリーとオンラインサロン

こんにちは。 出版社で本の編集者をやっている岩崎といいます。 本が売れないといわれる出版業界で何かできないかと思い、「t.i小説編集ラボ」というオンラインサロンを立ち上げ、新しい販促について模索しています。 さて、最近、noteを何回か書いていて思ったのです。僕はズルいことをしていたな、と。 著者が書いてきた原稿に対して、しばしば僕が言ってきたことが、 「こんなの誰でも書けますよ。もっと内面をさらけ出してください」 「ここ、本音をしっかり書いてくださいよ。建前はいりません

文章力を上げる「読み方」がある

むかーし、といっても6年ほど前は、控えめに言って文章が下手だった友人の編集者。久しぶりにお仕事をして、原稿の加筆を見て、「あ、うまくなってる」と思った。「うまい」というと偉そうだけど、前後の流れやリズムを崩さない、わかりやすくていい文章だな、と感じたのだ。 我が子の成長を見るような気持ちになりつつ、文章力は鍛えられるんだなあ、としみじみした。では、どうして彼の文章力は上がったのか? 彼自身は「6年前は編集者じゃなかったし、ちょっとひどすぎたから」と笑っていたけれど、どうや

ドストエフスキーと口述筆記。

きのう、なぜかドストエフスキーの話になった。 糸井重里さん、加藤貞顕さんと一緒にお昼ごはんを食べ、店を移動してだらだらとコーヒーを飲んだそのひとときに、なぜかドストエフスキーの話になった。「なぜか」というのはちょっと嘘で、理由ははっきりしている。ぼくがドストエフスキーTシャツを着ていたからだ。話はドストエフスキーが苦しまぎれに採用した、口述筆記に移った。 ドストエフスキーの著作のうち、少なくとも2冊は確実に口述筆記で書かれたとされているものがある。『罪と罰』の後半部分と、

プロインタビュアーのインタビュー術を学んできた話

月曜日のカナイです。 普段から取材でいろんな人の話を聞くことが多いので「あの人の本音を聞き出したいなぁ〜」「もっと喋りがうまくなりたいなぁ〜」と思ってたところ、あの吉田豪さんがインタビュー術を語る!というイベントがあり、行ってきましたので、レポートします! <イベント概要> 著名人からアイドルまで、さまざまな立場の人々から圧倒的な濃さの話を聞き出すプロインタビュアー・吉田豪氏と、「ゲーム」を切り口に他にはないインタビュー記事を世に送り出す電ファミニコゲーマー編集長のTAI

「社内の誰もが”生の声”を聴いて活かせるように」日影耕造さんが自身の振り返りから目指すこと 【受講生課題記事】

※こちらはco-ba school「ライティング基礎ワークショップ」の受講生が、課題として作成したインタビュー記事です。 フラー株式会社マーケティング部署にて、主にコンテンツ全般の作成・データ分析などを担当している日影耕造さん。オウンドメディアと外部への寄稿・プレスリリース・自社のSNSだけでなくクライアントのSNSにも関わるなど、活躍は多岐に渡ります。そんな日影さんに、改めて「書くこと」について伺いました。 ーたくさんの役割に関わっていらっしゃいますが、どんなことをメリ

校正のバイトをしててよく直す箇所10選

時々、校正・校閲の仕事をバイトでやっています。主に、文字・文法の間違いを正すのが校正、文章内容の事実関係の間違いを正すのが校閲、です。 校正の仕事の中心は、誤字脱字衍字や助詞(「てにをは」など)の修正ですが、「それ以外も気になったところは赤字を入れてください」と言われる場合があります。そうして見ていくと、たびたび手を入れる箇所、定番の直しというのが浮かんできました。 ここでは文章を書く人に向けて、「別に直さなくてもいいかもしれないけど、気をつけた方が読みやすい文章になるん

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「書くこと」を通じて、選手や監督の意図を伝える。 元野球少年が語る、ライターとしてのスポーツマンシップとは 【受講生課題記事】

※こちらはco-ba school「ライティング基礎ワークショップ」の受講生が、課題として作成したインタビュー記事です。 「まず第一に、後輩たちの役に立ちたいんです」。 元野球少年らしい、まっすぐな瞳で語るのは、スポーツライターを目指す大学二年生の北林汰一さんです。 「スポーツ」と「書くこと」は、いかにして結びついたのでしょうか。お話を伺いました。 ――北林さんとスポーツとの「出会い」について教えてください。 北林さん:物心ついたころから、身体を動かすのが大好きでした