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経済 記事まとめ

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2024年5月の記事一覧

日本企業は何社?TSMCの優秀サプライヤー表彰まとめ

<読了目安時間:10分> 半導体受託生産で世界トップをひた走る台湾TSMC。数ある取引先の中から同社は毎年「優秀サプライヤー」を表彰しています。サプライヤーというのは材料や装置を供給(サプライ)してくれる企業のことです。表彰にあたって細かい選考基準は明らかにされていませんので、必ずしも落選した企業がダメということではなく、選出されたサプライヤーがとりわけその年の受賞に値する企業だったと捉えた方がいいでしょう。 この記事では、WEB上で優秀サプライヤーの一覧が公開されている

再び炸裂したECBのブログ砲~会合軽視 or 多様化~

妥結賃金は加速、ECBは冷静な対応? ECB政策理事会が接近しており、利下げが確実視される中、照会も増えているので筆者の見解を提示しておきたいと思います。こちらの記事は誰でもお読み頂けます。 ECBウォッチの上で重要な情報として、5月23日はECBの「次の一手」を占う上で極めて重要なデータである1〜3月期妥結賃金が公表されています: 伸び率は前年同期比+4.69%と2四半期ぶりに加速しており、先行指数として注目されていた求人広告賃金(1~3月期平均で約+4.00%)からの

5年間で何が値上がりしたのか

 さてひとまずは先週発表された消費者物価指数(全国・4月)から.前年同月比で2.5%上昇ペースが緩んでいることがわかります.また,季節調整済み前月比をみると直近の総合指数の上昇が主に生鮮食品によるものであることがうかがえる.  ここからも「インフレが加速しており早急な利上げが必要」「円安で物価高が止まらない」といった主張はデータの裏付けがあるものではないことが確認されます.  6月には電力各社への電気量抑制補助がなくなるため,消費者物価指数は上昇率が大きくなります.昨年から

「今度こそ違う」~副総裁講演に思うこと~

結局、労働市場次第なのか 5月27日に行われた日本銀行金融研究所主催の国際コンファランスにおける内田副総裁の基調講演が債券市場で話題を集めています: 実際、今後の利上げ軌道を約束するかのような強い語気の目立つ講演という印象を強く受けました。内田副総裁は「現在の物価を巡る動向の変化が、不可逆的なデフレからの構造変化を意味するのか、あるいは、単に世界的なインフレによってもたらされた一時的な現象にすぎないのか」という自問自答から講演を切り出しています。 これに対する回答として、

『経済セミナー』2024年6・7月号の見どころ紹介!

このnoteでは、『経済セミナー』2024年6・7月号の見どころをご紹介します! 今号の特集テーマは「これからの労働市場改革を考える」です! 今号のラインナップは以下の通りです: ■ 特集 これからの労働市場改革を考える今回の特集は「労働市場」に焦点を当てたラインナップをお届けします。 労働市場に関する話題はたくさんありますが、今号では日本型雇用の変化や労働市場改革における法・ルール作りについての議論を中心に取りあげます。 ■ 【対談】 「日本型雇用」はどこへ行く?

今週の相場見通し(5/27-31)

<読了目安時間:18分> この記事では、2024年5月27日(月)〜31日(金)までの主な経済・投資関連イベントの見通しをまとめます。激動必至の翌週(6月3日の週)前の今週は、経済指標や企業決算が比較的穏やかな週です。ただ、FOMCのブラックアウト期間前でもあることから、いつも以上にFRB高官らの発言への注目度が高まるほか、いくつか注目しておきたい経済指標等もありますので、本文で解説していきます。

理論株価算出の意義

<読了目安時間:20分> この記事では、企業価値評価で算出される理論株価を取り上げます。理論株価の計算には色々な方法があるのですが、その詳細は別の記事に譲りまして、ここでは「何のために理論株価を算出するのか?」というそもそも論を説明します。単に「安く買って高く売る」という話だけではありません。この記事を読んだ後には「企業価値に基づく長期投資における理論株価ってそういう役割なのか」ということがきっとお分かりいただけると思います。 なお、本編ではディスカウント・キャッシュ・フ

何を「保ち」「守る」のか

 日本維新の会が「0歳選挙権」...事実上未成年を扶養する親の投票権を増加させる法改正を次期衆院選の公約にするとの報道が話題になっています.  正直……実現可能性は薄いのですが,この手の「高めの釣り球」を投げてくるあたり,維新の会は(いい意味でも悪い意味でも)インディーズ政党感を残しているなぁと感じるわけであります.  「0歳児選挙権」は事実上「子供をもつ親の1票を2票(またはそれ以上)」にカウントするという制度ですから,1人1票普通選挙の原則を真っ向否定する主張で,当然批

米エヌビディア決算、市場予想上回る 1対10の株式分割も発表

2024年の日本時間5月23日(木)午前5時過ぎに発表された米エヌビディアの決算は、2-4月期の売上高実績及び一株利益(EPS)ならびに5-7月期の売上高見通しが全て市場予想を上回りました。決算発表直後の株価は時間外で4%程度上昇した後、カンファレンス・コールが控える中でやや上げ幅を縮小しています。 追記) その後、カンファレンス・コール中に株価は時間外で6%以上に上げ幅を拡大。初の1000ドル台に到達しています。 この記事では今回の決算要点をまとめます。

情報は足で集めよ(『インベスターZ』第126話)

三田紀房による投資マンガ『インベスターZ』の連載を題材に、経済アナリストの森永康平氏(@KoheiMorinaga)が、投資・経済・お金についての理解を深めるコラム・Q&Aを連載する「お金の偏差値を上げるマガジン」 。(毎週火曜更新) 今週の『インベスターZ』第126話では、前回に引き続き、財前との「不動産投資」勝負に勝つべく、良い物件を探す慎司。 実際に物件を探して街を歩き回ってみた慎司は、すぐに「あること」に気づきます。そこから慎司はどのような行動に出るのでしょうか?

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【速攻解説】カーボンクレジット×ステーブルコイン×海外連携!必要な情報全部まとめました(決定版)

こんにちは、プログラマブルな信頼を共創したい、Progmat(プログマ)の齊藤です。 2024年5月21日に、本年6件目のプレスリリースを発信しました。 タイトルは、「国産ステーブルコインのデジタルカーボンクレジット決済活用に向けた共同検討開始について(Joint study on the utilization of Japanese stablecoins for digital carbon credit settlements)」です。 昨夜~今朝の日経新聞にも掲

【特典】20240521ニコ生arc.ニュースと雑談会

ニコ生アーカイブです 恒例のニュースを肴に飲酒放送です. 予定としては ・マイナス成長となったGDP一次速報 ・知事選(静岡県と東京都それぞれについて+ポリコレ) ・東京ブラックホール論のポイント ・大手企業で増える早期退職推奨 などなど

【特典】独占から寡占へ

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東京ブラックホール論の誤謬

 中央公論による特集「消滅する市町村744全リスト」や安芸高田市長の石丸伸二氏の主張により再び「東京ブラックホール」論が注目をあつまています... 東京ブラックホール論を簡潔にまとめると... (A) 東京の出生率は低い (B) 地方圏から東京への人口流出が止まらない ∴ 出生率低下/人口減少に歯止めがかからない という話になるわけです.この問題に対応するためには,(A)(B)どちらかを改善しないといけない.  (A)に注目すると,東京の出生率が低い原因を東京での子育て