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経済 記事まとめ

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2021年9月の記事一覧

【運用部コメント】グローバル・インフレを踏まえた各国中央銀行の対応~早期対応の新興国と静観の先進国~

日本国内で生活していると、「インフレ」、「利上げ」、そして「金利上昇」は馴染みが薄いですが、直近、世界的にインフレ率が上昇基調にあり、それが各国政策金利の上昇に繋がるという事例が数多く見られるようになっています。一方で、世界各国で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のとくにデルタ株蔓延に伴い、景気低迷が警戒されており、各国中央銀行は金融政策のかじ取りに困惑の色が隠せません。そこで今回は、各国中央銀行のなかで、実際に2021年に入ってから政策金利を変更した国を評価し、地

「手段の目的化」に嵌まった日本経済

無視できない欧州のインフレ圧力 金融市場はFRBの一挙手一投足に注目する状況ですが、ここにきてECBの金融政策も注目を集め始めています。この点は以下のnoteで詳しく扱いました: そうした最中、8月31日に発表されたユーロ圏8月消費者物価指数(HICP)が総合ベースで前年比+3.0%と2011年11月以来、約10年ぶりの伸び率を記録するという動きが報じられています(以下、特に明記しない限り前年比): これは市場予想の上限を超えるものであり、これまでのような「一時的な騰勢」

MMTの源流へと:ストックフロー一貫カレツキアンモデル (カレツキからミンスキーの世界を覗く)

この記事制作にあたって、インターネット上で助言してくださった会計士の方に加えて、次の皆様には非常にお世話になりました。”リッキー”さん、”にゅん”さん、”望月夜”さんに感謝申し上げます。誠にありがとうございました。 今回は限定的にSFCモデルへと拡張されたカレツキアンモデルの紹介です。実物カレツキアンモデルから拡張してゆくので、前回の記事を見ていない人、カレツキアンが分からない人は、先に前回の記事を見る事をお勧めします。 →前回の記事「実物カレツキアンモデル」 ベースに