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友人の結婚式に参列して、私には無理と思った話

先日、人生で初めて友人の結婚式に参列してきました。とても立派な式で、友人は皆から祝福されていて、もちろん私も心からよかった、おめでとう、と思いました。

でも、帰ってきてからずっと、心に大きな穴が空いたようで、苦しくて、久しぶりに心がしんどいなぁと思う日々が続いています。

その理由は、結婚式というものを自分が挙げるのは厳しいなぁと強く感じてしまったからです。

帰ってから結婚を約束している彼氏に自分の気持ちをやんわりと伝えると、彼は当然結婚式を挙げるつもりでいたようで、悲しい顔をさせてしまいました。
でも、それでも、未熟すぎる私にはどうしてもあの主役を自分で想像することができないのです。

まず、具体的に私がしんどいな…と感じた演出について。

・バージンロード
→花嫁がまるで、父親の所有物から夫の所有物になる様を表しているようで違和感を覚えます。育ててくれたのは両親なのに、母親が疎外されているのもなんだかもやっとします。
そきてあまり親子仲がよくないので父親と腕を組んで歩くことが厳しいです。

・中座のエスコート
→着替えに行くところなんてさささっと一人で出ていかせて欲しい。常に注目されるのだと思うと疲れそうです。

・誓いのキス
→自意識過剰だとは思うのですが、恥ずかしすぎます。本来人に見せる姿ではないものを初対面の人に晒して、写真や動画にも残ると思うと恐ろしくなります。

・子供の頃の映像公開
→自己肯定感の低さからか、誰が私の幼少期なんて見たいんだろうと思ってしまいます。どれだけ大切に育てられたかが浮き彫りになり、新郎との比較をされるのもつらいです。
また、創作活動してる人特有のこんなのの何が面白いんだ、という病を発動しそう。そしてこれまでの人生でうまく行った経験がないので、思春期以降の紹介は自虐に逃げたいのですが、おそらく許されないでしょう。

・父親の挨拶
→私の父親はアスペなので人前でしゃべることができず、恥をかくことになります。

・両親への手紙
→なぜ公開するのかわかりません。手紙なら本人だけが読めばいいのにと思います。御涙頂戴が苦手だし、父親に対して何を言ったらいいか分かりません。

そして、それ以前に式を開く以前の問題も…

・参列できる自分側の親族が極端に少ないし、家格も釣り合っていない。
・職場の不釣り合い。彼は誰もが知る企業でバリバリやっているサラリーマンだが、私は誰も知らない零細企業で働いている。職場の人間を絶対に呼びたくなく呼べる人もいないしそもそも転職したいと思っている。
・新郎側の来賓には偉い人が出てくる予定らしいけれどこっちには切れる手札がない。両親の知り合いとかでも偉い人とか一人もいない。
・新郎の友人や職場が絶対に陽キャなので騒ぎ出すことが予想され、私の友人との相性の悪さも懸念される。気づいたらうるさい会場でぽつんとノリに置いていかれそう。
・自分の動きが挙動不審なのが晒されるのが無理。(よく人から指摘されるレベルで動きがおかしいので)
・ニキビ跡だらけの汚い顔や背中を晒すのが無理。

そして何より、私の友人の中にはアセクシャルやバイセクシャル、うつ病やHSPなど、生きづらさを抱えている人がいます。
その全ての生きづらさに配慮したいという私の希望を通すと結婚式なんてできないというのが、最大のジレンマです。

そもそも結婚式なんて、我を通すものなんですよね。本来ならきっと参列者の一人一人のことなんて考えてられません。でも、私がもし式を挙げるなら、違和感一つ一つに立ち向かいたいし、全ての人に心から笑顔で帰ってもらいたい。

そう考えたら一つ一つの儀式の形を捻じ曲げていく闘いが始まるのです。自腹で大金を支払って。スタンダードから外れた変な形を笑われるかもしれない。そんな根気も義憤も私にはないので、やらない方がいいという結論に至るわけです。

でも、今の彼のご両親は一人息子の結婚式を楽しみにしているといいます。私の両親は結婚式なんてしてもしなくてもいいと言っていますが…。
彼も「結婚式は親に感謝を伝える場だからやりたい!」と言っているので、きっとやらなくてはいけなくなりそうです。

自分でも、いつまで厨二病こじらせてるんだ!お前もサラリーマンなら大人になってそのくらい我慢しろ!と自分に対して思います。

でも、結婚式って本当なら人生で一番幸せな日であるべきではないのでしょうか。その日を、我慢に我慢を重ねて、嫌な思い、恥ずかしい思いをして乗り切るのか…?と思うと、どんよりしてきます。

私は子供の頃からドレスにも宝石にも興味がなく、特にウェディングドレスを着たい!とかこんな指輪が欲しい!とかもなかったので、なおさらです。
ただ、好きな人と一緒にいたいだけ。それが叶ってこれ以上なく幸せなはずなのに、どうしてこんなに生きづらいんでしょうか。

こんなこと、思いもしない捻くれてない心に生まれたかったなぁと思ってしまいます。

この世界のどこかに、同じような悩みを抱えてる人がいないかなぁと、そっとnoteに吐き出してみた次第です。取り止めのない愚痴を失礼しました。

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