392.撮ったもん勝ち..、迷惑千万、失礼なんて思わない..。そんな「撮る自由」なんてない。
撮ったもん勝ち...。
迷惑千万、失礼なんて思わない...。
最近は写真屋さんが少ない。
かなりのお店がなくなってしまった気がする。
確かに、スマホが登場してから撮る人は増えたが、その画像をわざわざプリントする人はほんの少数派。
そのため写真業界は一辺倒した気がする。
もちろん、デジカメの時代も終わってしまうのだろうか?
丁度、ビデオデッキが登場し、ビデオテープが生まれ、やがて一枚のCDになったように、次々と大変化している。
だが、写真の本来の目的の記録や記念の形も変わり、ほとんどがSNS等の投稿に使われるようになった。
自分が楽しむだけから、たくさんの人に見てもらいたいという人々となった。だが、プロのカメラマンと違い、誰からもその場で注意を受けるわけでなく、なんでも、どんなものでも撮ったものを投稿している。
そう、撮った人の気分。
昔、芸能人が記者会見をするときなどに、記者やカメラマンたちが一斉にフラッシュをたいて同時に何枚も、何枚も撮影していたことは誰の記憶にも残っているだろう。
それが、今では、お祭りやイベント会場など人が集まる所で、あの当時の記者やカメラマンの様に場所争いをして、われ先に撮る。
場合によっては喧嘩になる場合もある。
それだけ、少しでもいい場面を撮りたいと思う。
また、美しい風景や、花の写真なども同じ、一斉にスマホ撮影となる。
撮る側の反対側から見ていると、なんとなく異常に感じてしまうのは私だけなのだろうか?
しかし、どこに行ってもわれ先に…。
まさに傍若無人、マナーや礼儀などありはしない。
これがプロの写真家同士ならお互いが譲り合う精神がある、それはお互いを尊重し合うマナーだからだ。
当然、撮ることに夢中なスマホカメラマンたちは、撮られる側の気持ちなんてわからない。
撮ったもん勝ち...。
迷惑千万、失礼なんて思わない...。
それを「撮る自由」だって?おかしな論法だよね。
例えば、ハロゥインがあって子どもたちが可愛らしく仮装して街を歩く姿は微笑ましい。
だけど、可愛いからと言って突然カメラで撮られたり、見知らぬことにカメラを向けられることだって子どもたちを傷つける暴力のひとつ。
せめて、「ぼく、撮らしてね..」と怖がらせないことも必要な気がする。マラソン選手やスポーツ選手などを撮るときも同じ。勝手に撮る。誰だって、見知らぬ人にカメラを向けられるのは怖いよね。
また、被災地での撮る行為。これも最低限のマナーが必要。事故現場や火災現場でたくさんの人がスマホ撮影をしている姿なども同じ。警察や消防の人たちの協力ならまだしも、自分のSNSに投稿して楽しんでいる人たち...。なんて恐ろしいのだろう...。
これも「撮る自由」だというの?
さらに、Xやフェイスブック、インスタグラムに勝手に投稿してしまう。そのために傷つく人もいる。まるで無法地帯。
こんな「撮る自由」なんてないんだよ。
無断でツイッターに写真投稿すると犯罪!? 【弁護士法律解説】
ネットトラブル防止
※本内容は、「肖像権」シリーズ。
(月)・(水)・(金)毎週、3回投稿しています。
我が国、1億数千万人、すべてがスマホを持つ、一億総カメラマン時代。
現在、様々な場所でこの写真、映像の問題がトラブルとなっています。写真や映像を撮影した者には「著作権」があり、写された者には「肖像権」があります。「撮る側」には「撮る権利」があるといいますが、撮られる側には「撮られたくない権利」というものがあります。
もっとも大切なことは「撮る側」は人を傷つけてはならないという最低限度のルールやマナーが必要になります。
撮っただけであくまでも「個人的利用」「私的使用の範囲」だという人もいますが、たとえ、公表し、使用しなかったとしても、「隠し撮り」「盗撮」のような、悪質なものもあります。「撮る行為」というのは利用の仕方によっては「暴力」と化します。あまりにも安易に写真や映像が簡単に撮れる時代だからこそ、注意と配慮が望まれます。
本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
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