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396.「インスタ映え」という素敵な言葉が、害虫である、「インスタ蝿(バエ)」と言う言葉に変わってしまった。


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「いいね!」が欲しい人たち


2017年に流行語年間大賞にもなった「インスタ映え」はまだまだ続いている。こんな人たちが、たくさんいるから「撮る自由」を失われてしまう。

最近では、「インスタ映え」と害虫である「蝿(ハエ)」をかけた「インスタ蝿(バエ)」と揶揄されている。

そう、蝿、ハエだ。
それも迷惑をかけるハエたち。

彼らは、「いいね!」が欲しい...。
「いいね!」が少なければ簡単に落ち込んでしまう。

だが、本当に「いいね!」だけが欲しいためにこんな〇鹿な行為までしてしまうのだろうか?

本来の「インスタ映え」は、美しい風景や、美味しそうな食べ物、可愛らしいデザートなどを撮って投稿して、目立ちたいこと。今や、女性だけではないが、当初は、「インスタ映え」を狙っている女性のことを「インスタ女子・キラキラ女子」とも呼ばれている。
最近は、個人だけでな、企業や行政などもこの「インスタ映え」の広告効果を認め始め、ビジネスの世界でも活発に利用されるようになった。

だが、ご存知の通り、「インスタ映え」の良い部分だけでなく、マナー違反などの悪い面・闇の部分・迷惑行為も目立っている。
まず、食べ物などは、お店の許可を取らずに勝手にSNSに投稿。
他人の敷地内でも気にしない。どこでも、気に入った目立つものであれば撮りまくり、SNSに投稿している。

そして、当然のごとく、ありがちな迷惑行動だが、「映え」の良い写真を撮るために危険な場所で撮影する人が多くいる。他人の迷惑などおかまいなし。

「インスタ映え」の画像は、誰もが見て驚く場面、珍しいもの、面白いもの、なかなか見れない場所など「驚く写真」「危険な写真」にエスカレートしている。
撮る構図にこだわりすぎて、まわりをきちんと確認しないで撮っていて転んだり、がけから落ちたり、人や車に接触し、事故を引き起こすことがある。

現実には、最悪のケースとして転落死亡事故や水難死亡事故も発生している。

このように、「インスタ映え」する写真をとるために、周囲に迷惑をかけていることがわからない人がおおいようだ。

「いいね!」が欲しい、「いいね!」が少ないと落ち込む。
だからもっと「いいね!」が欲しくなる。

別に、大金を手にする訳ではない。
とにかく目立ちたい、自慢したい、自分の凄さを知らせたい、という「自慢映え」になっている気がする。

だが、どうしてだろう?
他に楽しみがないのだろうか?

そんな人に迷惑をかけなくても、人に喜ばれたり、感動を与えるものもあるし、そんな危険を冒さなくとも「いいね!」をたくさんもらっている人たちも多い。

せっかくの美しい言葉大賞「インスタ映え」と言う言葉が、「インスタ蝿」になってしまうなど、なんと悲しいことなんだろう~

そこには「撮る自由」なんてない気がする。


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※本内容は、「肖像権」シリーズ。
(月)・(水)・(金)毎週、3回投稿しています。
我が国、1億数千万人、すべてがスマホを持つ、一億総カメラマン時代。
現在、様々な場所でこの写真、映像の問題がトラブルとなっています。写真や映像を撮影した者には「著作権」があり、写された者には「肖像権」があります。「撮る側」には「撮る権利」があるといいますが、撮られる側には「撮られたくない権利」というものがあります。
もっとも大切なことは「撮る側」は人を傷つけてはならないという最低限度のルールやマナーが必要になります。
撮っただけであくまでも「個人的利用」「私的使用の範囲」だという人もいますが、たとえ、公表し、使用しなかったとしても、「隠し撮り」「盗撮」のような、悪質なものもあります。「撮る行為」というのは利用の仕方によっては「暴力」と化します。あまりにも安易に写真や映像が簡単に撮れる時代だからこそ、注意と配慮が望まれます。

本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
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