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395.“映え写真”求めて花畑を踏み荒らす 迷惑行為はやめてください。


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撮られたくない、撮らせたくない、撮ってもらいたくないもある。

「撮る自由」と「撮られたくない自由」というものがあるが、そして「撮らせたくない自由」もある。撮られたくない、撮らせたくない、撮ってもらいたくないもある。

特に、著作権侵害をするわけではない、肖像権侵害をするわけでもないが、迷惑をかける者たちがいる。

前回に紹介した「撮り鉄」、電車マニアたちが線路内や危険な場所での撮影なども多くの迷惑を与えている。
電車にも、電車自身には著作権や肖像権がないため誰もが自由に写真を撮ることができる。だが、この場合は撮影する者の危険はもちろん、電車等の通行妨害や危険も含まれる。

これからは桜の季節、日本中が桜が咲くときに行楽客やお花見となって賑やかな時を迎える。
ただ、夜桜の美しい中でお酒を飲んで騒いだり、大きな声を出せば他の人たちに迷惑をかける。まさに、マナー。

そのマナーが守れない人たちが多いため、残念ながら、今までのようにシートを敷いて宴会ができない場所まで現れ、せっかくのお花見なのに、お酒の販売禁止、お酒の持ち込み禁止区域などもあとを絶たない。

また、それだけではない。
桜の花が美しいという理由で枝ごと折って持ち帰る者、可愛いからと言って
その花や木々を傷つける者、地面から顔を出す根っ子を容赦なく踏みつける者、これは、単なるマナーだけの問題ではない気がする。

さらに春とともに、花が咲き誇る季節。
菜の花畑や、チューリップ畑、芝桜公園、ポピーの花畑などでの写真撮影や映像撮影などが盛んにおこなわれる季節。

ほとんどの人たちはスマホ片手に記念写真やお花の写真を撮り始める。
もちろん、4月になればSNS等のXやフェイスブック、インスタグラムなども満開の投稿シーズンを迎える。

花畑を背景に記念撮影をするのならまだしも、立ち入り禁止と書かれているにも関わらず、花々を踏み、畑の中で撮る。
座ったり、寝転んだりとまるでモデルさんのようにきれいな写真や映像を狙う。相変わらずわれ先に...。

さらに驚くことはその花をむしり取り両手に抱えて嬉しそうな顔をしている女性の姿などがSNS上に投稿されている...。

なんだろう?
これも「撮る自由」なの?

もちろん、花々は、撮らないでなどと声を出せない。だが、そこの花畑の敷地を管理している所有者は必ずいる。
せっかく天塩をかけて育ててたくさんの人たちに見てもらおうとしていた人たちの心までも踏みにじる。
さらに、その後にその花を見に来た人たちにとって、荒れ果てた姿を見せるなんてなんと可哀そう、失礼なことなのだろう。

自分だけが良ければいい...。
誰もが簡単に美しく写真を撮れるスマホが悪いのか?
それを撮る者たちの考え方が間違えているのか?
それを撮る者たちには罪意識などない。
結果的に自然を荒らしてしまう。

そんなことで本当に素晴らしい写真が撮れるのだろうか?
本当の花の美しさ、自然のままの姿。おそらくプロのカメラマンならば自然な花の美しさを知っているだろう。

あたたかな春の風とともに、自然が荒らされていく。
みなさんは、どう感じているのだろう。



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【ハリコミ】菜の花をポキッ…“映え写真”求めて花畑を踏み荒らす 迷惑行為の瞬間

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※本内容は、「肖像権」シリーズ。
(月)・(水)・(金)毎週、3回投稿しています。
我が国、1億数千万人、すべてがスマホを持つ、一億総カメラマン時代。
現在、様々な場所でこの写真、映像の問題がトラブルとなっています。写真や映像を撮影した者には「著作権」があり、写された者には「肖像権」があります。「撮る側」には「撮る権利」があるといいますが、撮られる側には「撮られたくない権利」というものがあります。
もっとも大切なことは「撮る側」は人を傷つけてはならないという最低限度のルールやマナーが必要になります。
撮っただけであくまでも「個人的利用」「私的使用の範囲」だという人もいますが、たとえ、公表し、使用しなかったとしても、「隠し撮り」「盗撮」のような、悪質なものもあります。「撮る行為」というのは利用の仕方によっては「暴力」と化します。あまりにも安易に写真や映像が簡単に撮れる時代だからこそ、注意と配慮が望まれます。

本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
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