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397.「報道の自由」「撮る自由」「表現の自由」という名を借りた暴力、殺人にまで発展したことの記憶はまだ新しい。


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日本にいるミニミニパパラッチたち

「パパラッチ」、言葉だけ聞くと可愛らしさがあるが、誰もが知っているパパラッチ事件がある。

それは、イギリスのダイアナ元皇太子妃が、交通事故で亡くなったことによって、この言葉が世界中に広がった気がする。

ダイアナ元皇太子妃を追跡していたパパラッチと呼ばれるカメラマンたちによって事故死してしまった。
いくら報道とはいえ、無差別に写真を撮るという行為に対して、
強い批判が巻き起こった。

チャールズ皇太子との結婚以来カメラに晒され狙われ続けていたダイアナさん。ダイアナさんをめぐる取材はなぜこれほど過熱したのか、ダイアナさんの事故死がなげかけた取材、報道のあり方。

「報道の自由」「撮る自由」「表現の自由」という名を借りた暴力、殺人にまで発展したことの記憶はまだ新しい。

それから、この「パパラッチ」という言葉が報道の過熱と共に認知されてきたようだ。

これは、別に外国だけの問題ではない。

日本のスキャンダル雑誌などはほとんどこの「パパラッチ」にあてはまる気がする。
さらに、スマホの参入によって、誰もが簡単に瞬時に写真や映像を撮れるようになったため、特に有名人だけでなく、一般の女子学生や可愛らしい女の子、男の子をおっかけし、同じ人を撮り続けるというおかしな「ミニミニパパラッチ」なるものたちも出現し始めてきた。

この者たちは「報道」ではない。
SNS投稿のため、YouTubeやТikТokなのために撮り続けている。
こんな人たちにも「撮る自由」なんてない。

また、外国人が日本の観光地に来ると舞妓さんや芸者さんを追っかけるパパラッチも増え始めてきている。
もちろん、自国に戻って記念として日本の舞妓さんをみんなに見せたいのはわかるが、勝手に撮りまくる。

舞妓さんが嫌がっていても、逃げ出しても追いかけ続ける外人さんたちが後を絶たない。そのあまりにもの必死さを見ていると事故や怪我もあり得る気がする。

これは「撮る自由」ではなくて、「撮る暴力」だということに気づかないのだろうか?それで日本の歴史や文化が学べると思っているのだろうか?


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『舞妓パパラッチ』が再来...増加する外国人観光客に「期待と不安」舞妓さんを撮影しようと追いかける人が再び京都の街に(2023年5月10日)

教材⑩ 軽はずみなSNSへの投稿(全編)


※本内容は、「肖像権」シリーズ。
(月)・(水)・(金)毎週、3回投稿しています。
我が国、1億数千万人、すべてがスマホを持つ、一億総カメラマン時代。
現在、様々な場所でこの写真、映像の問題がトラブルとなっています。写真や映像を撮影した者には「著作権」があり、写された者には「肖像権」があります。「撮る側」には「撮る権利」があるといいますが、撮られる側には「撮られたくない権利」というものがあります。
もっとも大切なことは「撮る側」は人を傷つけてはならないという最低限度のルールやマナーが必要になります。
撮っただけであくまでも「個人的利用」「私的使用の範囲」だという人もいますが、たとえ、公表し、使用しなかったとしても、「隠し撮り」「盗撮」のような、悪質なものもあります。「撮る行為」というのは利用の仕方によっては「暴力」と化します。あまりにも安易に写真や映像が簡単に撮れる時代だからこそ、注意と配慮が望まれます。

本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
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