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度肝抜かれたリトアニアのサウナマスター養成合宿での学び①体と魂を暖める

12月は課題、レポートに追われて
全くNoteに手を付けられなかった。

数週間図書館に篭る生活。

2023年最後の日にようやく時間が取れたので、
リトアニアにて2泊3日のサウナマスター養成合宿で
経験した衝撃的な出来事、学びについて取り上げたい。

一言でまとめると
本当にクレイジーな合宿
そして、脳天を撃ち抜かれるような体験だった。

中々レアな経験から
多角的に出来事や学びについて触れていきたい。


サウナマスター養成合宿の概要


私が参加した2nd International Assembly of Traditional Bathing(国際伝統浴総会)は、International Bath Academy が主催している
伝統サウナに関する講習を
2泊3日で集中的に行う
年に1回開催される国際イベントである。

主催団体のInternational Bath Academyは、
北欧、中欧、東欧で伝統的な蒸気浴を普及を
使命に掲げるNPO法人である。

この伝統的な蒸気浴とは
サウナ内でオークや白樺などの枝葉を束ねたヴェーニク(フィンランド語でヴィヒタ、英語でウィスク)を
使って、蒸気を浴びせたり、叩いたり温めたりする
トリートメントを指している。

主催団体は、このイベントのほか
リトアニアやEU内でウィスキングを用いた
プロフェッショナルバスマスターのプログラムも
提供している。

そして、このイベントのスケジュールは、
突っ込みどころ満載だ。

12月1日(金)
18:00 集合・自己紹介
19:00~22:30 リトアニアサウナ体験
22:30~23:30 休憩、食事
23:30~24:30 フィンランドサウナの映画
   (全裸のおじさんたちのサウナ内会話記録の映像)

12月2日(土)
10:00~18:00  7つの座学(サウナに関するアレコレ)
19:00~23:00    ウィスキングの実技指導
24;00~24:30   フィンランドサウナの映画

12月3日(日)
10;00~12:00 総括、振り返り

2nd International Assembly of Traditional Bathing – bath.academy

詳細までは書き切れないが
サウナマスターを志す人向けの
超集中型の詰め込み合宿。

起床から睡眠まで全ての時間を
サウナにまつわるトピックについて
座学や議論を行った。

私自身サウナが大好きだが
各国の参加者の熱量には終始圧倒されていた。

3日目起床したら、イギリス人の参加者が
朝食取らずに1時間以上、
最適なサウナストーブの構造を
講師に熱心に質問しており
流石に少し引いてしまった。

私以外の参加者はプロのサウナマスターを目指して
命を懸けているようだった。

圧倒的なインプット量の中で
私が特に衝撃を受けたことを3つを
分量の関係上、分割してお届けしたい。

衝撃①サウナの本質は体と魂を暖めること


最も度肝を抜かれたのは、
サウナのメイン要素は、火であり、
Fire を通じて心身を暖めることだ。

この考え方は、学術研究を参考にした重要な視点だ。

Lauri N, Enrico G, Riitta Hand Jari K. H(2014)が発表した論文では、人間の感情の変化による
身体の温度変動を明らかにしている。

引用:Lauri, N, Enrico G, Riitta Hand Jari K. H(2014),Bodily maps of emotions - PubMed (nih.gov)

このマップを見れば、下記が明らかになる。

・ポジティブな感情(LoveやHappiness )では
 身体温度マップの活性化が増加(暖色)
・ネガティブな感情
 SadnessやDepressionうつ状態では減少(寒色)
・上半身と下半身に温度差が出やすい。
 →日常生活やサウナ内で足を暖める必要がある

日々の生活において、私たちは
何かしら大きなストレスに
直面している。

その際、確実に感情の変動が
身体温度に影響し、最悪の場合
精神疾患に繋がるケースがある。

だからこそ、サウナの本質は
水風呂の質でも無ければ、外気浴で整うことでもなく
身体と魂を暖めること。

日本では、サウナブームにより
「ととのう」が注目されがちだ。

サウナ→水風呂→外気浴により
自律神経の活性化、脳疲労の除去、ストレス軽減など
絶大な効果がある。

この点は紛れもない事実だ。

しかし、恥ずかしい話
私は水風呂の質の良さや外気浴の重要性に重きを
置いて、心身を暖める視点が抜け落ちていた。

これは、日本のサウナ特有の
カラカラなドライサウナが多いことで
水風呂や外気浴にウエイトを置くことが
要因の1つかもしれない。

しかし、サウナ本来の大きな役割は
身体と魂(心)を、暖めること。

サウナを通じて
自身の気持ちを内省し
人と交流することで
身体だけでなく、魂を暖める考え方を知り
脳天を直撃したような感覚だった。

と同時に納得感があった。

私が毎週通っているヴィリニュス(リトアニアの首都)で
唯一かつ最古の公衆サウナでは、
毎週土曜日の夜8時からみんなで大宴会を行う。

地元の方々は、みな優しく、寛大で
自然と笑顔でハッピーな気持ちになる。

サウナとセルフウィスキングで
身体を暖め
人との交流、暖かいコミュニティのおかげで
魂まで暖まっているような感覚だ。

以上のように
合宿の講師による学術的な研究結果と
独特の考え方の講義によって、
サウナの本質を少しだけ理解できたように思う。

2024年もサウナを通じて、魂と体を暖めよう。

次回記事では、下記を取り上げたい。

 衝撃②サウナ伝統文化の伝承とイノベーション

 衝撃③日本人が知らないフィンランドサウナ伝統儀式




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