ニートを楽しむ日記 279日目 1/4木 - 今更北野武監督作品を追っている
年末にTSUTAYAで10本2週間1000円で借りて、まだ見ていなかった映画を3本見る。
『アウトレイジ:ビヨンド』北野武監督、2012年
『アウトレイジ:最終章』北野武監督、2017年
『ベイビーブローカー』是枝裕和監督、2022年
昨年の12月から北野武監督作品を順に観ている。
実は今まで一本も見たことだなくて、北野武と言うと変な着ぐるみ着て偉そうに座って人を叩く老害芸人、ぐらいの最悪なイメージ(好きな方すみません)しか持っていなく、映画を撮っているのはもちろん知っていたし、世界的評価されていることも当然知っていたんだけど、なんとなく手が伸びていなかった。
昨年末に最新作『首』が公開されて、ああそう言えば見たことないなあと思い、『首』を見るかはさておき、日本人として観ておいてもいいかと思い、12月頭にTSUTAYAで北野武監督デビュー作の『その男、凶暴につき』を観た。
おもしろすぎて、ぶったまげた。
30年以上前の作品なのに、正直最近の映画よりも面白い。面白いという表現は正しくないかもしれない。鋭い、とか、クール、というほうが似合うかも。
カメラワーク、台詞の省略、色合い、無言のカット、どれも痺れた。
こんなに会話や説明を省いて映画が成り立つことに驚いた。
それから1か月で、近くのTSUTAYAで借りられるものを片っ端から借りてみた。
『ソネチネ』『3-4x10月』『HANA-BI』『菊次郎の夏』『Dolls』『座頭市』『監督・ばんざい!』『アキレスと亀』、そして『アウトレイジ』。
『キッズ・リターン』と『TAKESHIS'』は借りられていて、まだ見れていない。ほかの数作品は、取り扱っていなかった。
そして遂に、最近の北野武監督の代名詞的アウトレイジ三部作を観終わる。
正直なところ、アウトレイジ三部作はそんなに好きな映画ではない。あまり面白いとは思わなかった。『その男~』を見て衝撃を覚えた点(会話の省略や静寂、冷たさ)をあまり感じない。その分、エンターテイメントとしては分かりやすくなっているのだと思う。デビュー作から追ってみて、北野武監督がこの作品に至った道筋が見えて、そういう意味では必然性のある作品で、興味深い。
作風としては、『ソネチネ』『HANA-BI』あたりが一番好きだ。
『Dolls』も結構好き。
是枝監督作品も実は初。有名なのに全然見ていない。去年も『怪物』がやっていたが、見に行けなかった。年末に見た『グエムル』のソン・ガンホとペ・ドゥナコンビが出ており、邦画というより韓国映画の趣き。人間描写や台詞の具合も韓国映画っぽさを感じる。
韓国映画は、多くは見ていないけど硬派でなかなか好きなので、この映画もとても面白く見れた。ペ・ドゥナ、結構好き。
昨年は、11月から映画にはまり、12月は30本も見た。
映画というのはなかなコスパのいい趣味だと再認識。ニートとの相性も非常によい。
映画館で見たのもあるが、ほとんどはレンタル。サブスクには意外と見たいのがなかったり、古い邦画がなかったりで、サブスクに頼る今の風潮に危うさを感じ、積極的に近所のTSUTAYAを使っている。しかしTSUTAYAもレンタル事業は厳しいようで、近くの店舗もレンタルDVDのスペースが縮小し、レンタルコミックやフィギュアコーナーを拡張している。
サブスクにない映画は、レンタルショップになければほぼ観ることができない。レンタルDVD文化の縮小は、文化自体の縮小だと最近は感じている。
サブスクも頑張っていると思うけれど、権利の問題で配信にできない映画もあるだろうし、そもそもサブスクの種類が多すぎて困る。
今年もTSUTAYAを最大限利用して、映画をたくさん見ていきたい所存。
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