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上流の人がプレゼンに時間をかけない理由

4次請けの資料作りは苦痛だった。面白くないし、評価もされない。オペミスの説明資料なんかも、どう提出しても敗北が決まっている。
完全に自分だけの体感なので、原稿に使わないネタだと思うので投下していく。

2,3次請けもまあまあ資料には時間をかける。資料は顧客への納品物であり情報資産でもある。品質は落とすわけにはいかないし、立場も弱いから隙のない資料を作らねばならない。

これが元請けになると、理解力が高い人しか周りにいないので、簡単な資料と口頭の説明で話が済むことが多い。(もちろんちゃんと作る人もたくさんいる)
なぜなら、上にいる人たちは単価が高い。プレゼン資料ごときに時間を浪費すると損失が大きい。任天堂のプレゼンでも本当にいい資料は1枚か2枚で伝わってくるとどっかで読んだことがある。
やはり、見栄えや細かいところを作りこむ必要性はない。
リクルートに常駐してたことが少しだけあったのだが、ちょっと担当者が会話しただけで仕様が変わるので驚いたことがあった。

下請けだとそうはいかない。下に降りてくるほど仕様変更は時間と手間がかかるし、変更作業には詳細の説明資料を作ってリーダーにレビューしてもらって顧客に説明をして、顧客はさらにその上の顧客に説明を行う。だから質の高い資料が必要だ。

説明力の差もある

別の角度からも説明を試みる。

よく私がプレゼンするときにアドバイスするのだが、「資料を見てほしければ資料を作れ。そうでなければ自分を作れ」と言っている。本当は今初めて書いたかもしれないが、似たようなことは言ってるかもしれない。

要は説明に自信がなければ必要なことは資料に全部書けばいいのだ。
そうじゃなくて、身振り手振りやプレゼンの動作的な振る舞いを使いたい(自分を見てほしい)なら資料の情報は少なくてもいいということだ。

コミュニケーションだから伝われば正義なのである。ジョブズのプレゼンはジョブズがコンテンツの一部だから誰にもマネができないし、孫正義はアドリブも強いが基本的には丁寧な資料で語るタイプだ。
こういうのを形からマネすると大概失敗する。大事なのは伝えることだ。

私も資料作りに元々時間をかけないタイプだが、自信がないものほどよく調べて資料を作りこむ。何を聞かれても答えられるなら、口頭の説明だけで済ませるだろう。
それがプレゼン大会みたいなのだとしても、テキスト文などの簡単な資料と説明だけでそれなりの発表をする自信はある。
良い資料を作るのはコストがかかるので、忙しい人間がいくつも作るのは非効率的なのだ。

話を戻す。

やはり元請けに来ると、みんな話がうまい。説明してから決まるまでの話が速い。物事を決めるのが得意な人ばかりだから、立派なプレゼン資料を用意は不要であることが多い。というより、特定の打ち合わせでしか使わない資料などに時間をかけていられない。

ここからはちょっとした愚痴

どうか会社の人は読みませんように。

こういう働き方のギャップが結構ある。今までやってきたことが通用しないとか、求められるのは別のスキルすぎるというか。

今一番つらいのは、やることが多いということだが掘り下げると会議が多いということである。
それも偉い人との会議が多い。偉い人ってのはすごい仕事ができる人のことである。前述のようにとにかく頭の回転がマッハな高スペックの人たちと会議をするのである。
しかも、そういう人たちの会議を取り仕切ったりしなければならない。会議の取り仕切りとは気遣いが必要なものである。製品がバグを起こしまくってベンダーやメーカーを会議に呼びだして、関係者が納得する感じに仕上げなければならない。
直前まで準備ができればいいが、大概は直前まで全く別案件の関係ないことをしていて、時間になってコールされてから慌てて考える。

一番良くないのは、それで仕事が回ってしまっていることである。なんかよくわからないままに何とかなってしまって、なぜか信頼されている。
しかし、プレッシャーで精神はすり減るし、全く経験がないことをやってる(会議のファシリテーションもPM業も未経験。社内でもやったことないのに社外の偉い人とか・・)

なんで後輩の一人も面倒見たことがない私がそんなことやれてるかというと、自分で立ち上げたインフラ勉強会のコミュニティ運営で手探りで散々意思決定してきたからである。プロジェクト管理ツールを使ってプロジェクト管理をしてきたからである。

まあ、どこの世界でも優秀な人間は常に不足している。現職も若い人は多いが、PMは足りてない。PMはいたとしてもクラウド基盤がわかる人はいない。クラウドがわかる中堅となると、大変レアである。
そこに実力不足であるのに私が一度はまってしまったので、なかなか代わりの人間がいないわけで、仕事がいっぱい振ってくるのである。

自分より偉い人と、意思決定をしていくのは楽しい。しかし大変なプレッシャーなのだ。給料は昔よりは随分上がったけど、周りのエンジニアと給料の話をしたらかなり低い方であることがわかってしまったけど話がそれるからそれは置いておく。

まとめると、優秀な人は資料に時間をかけない。話が速い。
そうでない人はその逆。

僕はついダラダラと書いてしまうので、本質的に優秀な人ではないことは間違いない。あと、僕は時間かけても結局いい資料作る能力ないや。

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