音ゲー早慶戦に関する記録の紹介

 本記事は、KBD合同アドベントカレンダーイベントの一環として書かれたものです。これまでに公開された記事は、以下のリンクからご覧下さい。


はじめに


 皆様、ご機嫌いかがでしょうか。KBM OBの石浦 広志です。 
 気がつくと年の瀬。色々なことのあった1年でしたが、皆様はどう過ごされましたでしょうか。因みに私個人として最も印象深かったのは、母校の甲子園優勝を現地で観戦したことです。その後に生活リズムが崩れて修論の研究がおじゃんになったことまで含めて、一生忘れません。

 さて、第12回音ゲー早慶戦から早くも2ヶ月が経ちました。今回も熱戦の数々によってその余韻の色濃かったことは皆様もご承知の通りかと思います。 
 今年の戦が終わってから暫くして、私はふと12という数字に思いを馳せました。12回も続いている歴史の重みに感慨を覚えると共に、このあたりでその重みを振り返ってみたら面白そうだと、何となく考えてみたのです。
 思い立ったが吉日、すぐに音ゲー早慶戦の記録をまとめ始めました。このことをX(旧・Twitter)で何気なくつぶやくと、BBD現役のフラーレンから「一緒にアドベントカレンダーの記事としてやりませんか?」という嬉しい反応。最終的には、同期のさあたまも交えた3人体制で、12回の歴史を整理整頓することとなりました。KBDの老人たちがその知識を活かせるまたとない機会の到来です。が、結局のところ、情報整理のほぼ全てをフラーレンが担う形となりました。本当にありがとうございます、全く頭が上がりません(因みに彼以外の主な役割分担としては、私が記事執筆、さあたまがファクトチェックならびに校正を担当しました)。

 ということで前置きが長くなりましたが、本記事では音ゲー早慶戦に関する記録をいくつか紹介していきます。本記事は2部構成で、第一に選手と楽曲に関わるランキングを、第二に戦の試合にまつわる好記録・珍記録を取り上げます。歴史に触れる側面が強いため、現役の人たちにとっては馴染みのないものも多いと思いますが、本記事から戦の厚みを少しでも感じてもらえれば幸いです。そしてOBOGの皆様に関しましては、昔を懐かしむよすがにでもしてやって下さい。

一、音ゲー早慶戦に関するランキング

①……選手部門

 最初に紹介するのは、音ゲー早慶戦の選手に関するランキングです。これまでに何と250名を超える人たちが選手として出場してきた音ゲー早慶戦。一体どんな人たちがランクインしているのか、要注目です。(ランキング内で紹介する名前は敬称略)

・出場回数 
 選手として音ゲー早慶戦に出場した回数の多さが問われるランキングになります。

第3位……ぎんよる、やまかず、でぃーむ、おでん、かねこ(ボ)、モキ次郎、ENIXER、りらいと、とらいお、フラーレン、ぼう、いつにこ(5回)

 サークルの初期メンバーから現役まで、幅広い顔ぶれになっていますね。ストレートの学部卒だと最大で4回までしか出場できない中、出場回数5回で第3位、しかも同率で12人というのは驚きです。このイベントへの熱い思いが伝わってきます。

第2位……さあたま、石浦、LOXY、LINK(6回)

 企画者2人とその同期のLINK、そしてBBDのギタドラ大将を誇るLOXYさんの4人がランクイン。自分は本来4回で終わりだったのですが、どうしてこうなったのでしょうか……

第1位……とーる、粗茶(7回)

 KBM7期の2人が揃って第1位です。実は、第5回から第11回まで7回連続出場という点まで同じ。戦を語る上で欠かせない存在と言っても、過言ではない納得の2人ですね。
 
・出場試合数 
 こちらは、出場した試合の数の多さで集計します。素朴に考えれば、上記の出場回数で上位に来た人がそのまま登場しそうですが、果たして結果はいかに。
※ 音ゲー早慶戦には、第3回まで出場機種数制限がなかったため、この項目と以下の出場経験のある機種数については、「第3回までに出場経験のある選手」と「第4回以降から出場している選手」でそれぞれランキングを発表する。

*第3回まで
第3位……おぢ、LOXY(13試合)
第2位……椎名夏希(16試合)
第1位……れいんつ(22試合)

 昔の戦を八面六臂の活躍で彩った4名が独占する形に。特に、れいんつさんの22試合はダントツの数字で、衝撃的です。もう塗り替えられることのない記録として、残り続けるのではないでしょうか。
 
*第4回以降
第3位……はらはら、モキ次郎、はるもん(11試合)
第2位……さあたま(13試合)
第1位……とーる(14試合)

 3機種出場の印象が強いはらはら、モキ次郎、はるもんが第3位。はるもんとはらはらは4年卒業で11試合ということで、初年度から大活躍だったのが窺えます。
 上位2人はそれぞれ得意の2機種を背負い続けた姿がすぐ思い浮かびますが、実は2人とも主戦場以外の機種に1度だけ出たという意外な共通点があります(さあたまは第8回GF先鋒、とーるは第6回DM先鋒)。

・出場経験のある機種数 
 マルチプレイヤーであるほど上位に入ると思われがちですが、出場するとなると話は別です。意外な人の名前が見られるかもしれません。

*第3回まで
第3位……ぴこ(6機種)
第2位……おぢ(7機種)
第1位……れいんつ、椎名夏希(8機種)

 戦でのオールラウンダーが勢ぞろいということで、先の3人に加えてぴこさんが第3位で登場。因みに1位の8機種は、CHUNITHMを除いた現行7機種に加え、当時は実施されていたREFLEC BEATを加えたものになります。機種数制限がなかったとはいえ、全機種制覇は圧巻の一言です。

*第4回以降
第2位……じゃがお、グリモンディ、おれお、フラーレン、はるもん、ぼう(4機種)
第1位……はらはら(5機種)

 3機種制限がある中で、同じ3機種に出続ける人は少なくありません。4機種に跨いでの活躍となれば、目を瞠りたくなりますのは当然でしょう。その中で、RB・GF・IIDX・pop’n・SDVXの5機種を戦い抜いたはらはらの記録は抜きん出ていますね。

・同一機種同一ポジションの担当回数
 この機種のこのポジションと言えばこの人、という部分が殊更に問われてきます。番人の名に最も相応しいのは誰なのか。

第3位……4回
おつん(DDR大将:1~4)
さあたま(DDR大将:6~9 jubeat副将:5~7、9)
石浦(jubeat先鋒:4~7)
おでん(IIDX中堅:6~9)
とーる(DDR副将:6~9)
かねこ(ボ)(SDVX大将:6~7、9~10)
夕陽川崎(DM大将:6~9)
ぐらむ(pop'n副将:5~8)

 3位の内訳は、KBMが7名、BBDが1名とサークル間で大きく偏りのある結果となりました。中でも際立つのは、2機種で同一機種同一ポジションの4回出場を達成しているさあたまでしょう。酸いも甘いも噛みしめてきたことが、その戦歴と共に伝わってきます。

第2位……5回
LINK(jubeat大将:4~7, 9)

 BBDのjubeat大将として、すぐに顔が思い浮かぶLINKが単独で2位に。長い間、KBMの良き敵として君臨し続けた彼もこういう形で語られるとなると、同期としてしんみりとした気持ちになります。

第1位……6回
LOXY(DM大将:2~7)

 気になる第1位は、BBDのギタドラ大将を誇るLOXYさん、納得の1位ですね。因みにLOXYさんは、GFでも第4回から第6回まで3年連続で大将を務めています。あまりにも、大きな背中です……

・担当したポジションの数 
 戦には先鋒から大将まで5つのポジションがありますが、これら全てを担当した人はいるのでしょうか。

第1位……りっぷる、れいんつ、椎名夏希、はらはら、おれお、モキ次郎、おぢ、あおじる、はるもん(5つ)

 驚くことに、全ポジション制覇は9人もいました。9人全員が3機種以上での出場経験があり、様々な機種で難易度の高低問わずに戦ってきた経験を端的に示しています。また、モキ次郎のように、回を経るごとにポジションを上げていき、この記録が成長を体現している人もいます。

②……楽曲部門

 続いては、楽曲に関するランキングです。1000に肉薄する数の楽曲がこれまでに戦の試合を彩ってきましたが、1度だけ選ばれた曲もあれば、何度も繰り返し登場する曲もあるなど、様々です。今回は後者、戦の定番と言いたくなる楽曲に焦点を当てていきます。
※ 以下のランキングでは、第12回の一部機種で実施された紅白戦も早慶戦の試合としてカウントした。

・登場回数

 単純に、登場した回数でのランキングです。最も多く激戦を生み出してきた楽曲とは、一体何なのでしょうか。
※ 本ランキングでは、GITADOROCK Ver.を原曲と同一のものとしてカウントし、それ以外のリミックスは除外した。

第5位……CHAOS、FLOWER、Ganymede kamome mix、Pluto The First、REALIZE、桜、少年は空を辿る、想い出をありがとう(5回)

 癖の強い楽曲が多く顔を揃えているところから、戦の過酷さが臭い立ちます。その一方、FLOWERやムラクモはボス曲代表としてどこか安心したくなる曲目です。

第4位……DDR MEGAMIX、灼熱Beach Side Bunny、量子の海のリントヴルム(6回)

 初出機種で猛威を振るいつつ、移植先でもその存在感を発揮する灼熱と量子、そしてpop‘nのみでの登場ながらひたすら嫌らしいソフランで選手を苦しめてきたDDR MEGAMIXの3曲が同率4位となりました。因みに灼熱は2回、量子は4回が心理戦での登場ですが、DDRは全て自選での登場です。どうして。

第3位……Elemental Creation、Fascination MAXX、I’m so Happy(7回)

 I’m so Happyについては、7回中6回が第6回早慶戦までの登場ということで、第11回DDR副将戦の心理戦が久々の登場でした。BEMANIを代表する楽曲らしい順位と言えそうです。
 エレクリは第8回DDR大将戦を最後に登場していません。高BPMの難曲とはいえ、自選にはなりにくいということでしょうか。
 そして言わずと知れたFAXX。特に語ることはありません。
 
第2位……音楽(8回)

 何かしらの対策なしにはこなせないソフランを抱えているサイレントが2位。第12回では、まさにそのソフランによって逆転劇が生まれたのも記憶に新しいです。同じく第12回で投げられたFAXXと同様、全て自選での登場です。どうして。これからも、とっておきの武器として飛び交う様が目に浮かびます。

 そしていよいよ、第1位の発表です。ソフランの入ったとんでもない楽曲が多く名を連ねてきた本ランキングですが、最も多く選ばれた楽曲の座には、きっと誰もが認める名曲が座ってくれると信じています。

 さて、第1位の楽曲は……






え?

DAY DREAM(9回)


 ちなみに、SDVXのリミックスも含めた場合、第1位は音楽(10回)になります。原曲の8回に、Yu_Asahinaの音楽 -resolve-が自選として飛んだ2回を加えての10回です。癖の強い壊音楽 mixはまだ戦未登場ですが、いつか試合を荒らす日が来るかもしれません……

・自選としての登場回数

 心理戦で選ばれた場合を差し引いた登場回数でのランキングです。最も多く、「相手を倒すならばこの曲!」と白羽の矢を立てられた楽曲は何なのか、楽しみです。
 本項目は先の登場回数ランキングと重複する楽曲が多いため、1位のみの発表とさせていただきます。

  さて、第1位の楽曲は……






え?

DAY DREAM(9回)


・心理戦としての登場回数

  先ほどとは打って変わって、心理戦での登場回数のみをカウントします。呼ばれてないのに沢山登場してくる楽曲は、一体何なのでしょうか。

第3位……少年は空を辿る、DIAVOLO(3回)

 ムラクモは既に紹介しましたが、DIAVOLOは何と総登場回数の3回全てが心理戦での登場という稀有な楽曲になります。いかにもボスらしい楽曲が心理戦という場を狙いすましたかのように姿を現すのは、まさに運命ですね。

ほんま、ごめん。

第2位……量子の海のリントヴルム(4回)

 直近の第12回でも、DM大将戦で心理戦楽曲になった量子。回数自体は先述した通りの4回で、2位に入りました。
 何とこの楽曲、第8回と第9回のjubeat大将戦で心理戦になったという世にも珍しい記録を持っています。しかも、その時の対戦カードが全く同じときているのだから驚きもひとしおです(KBMさあたま vs BBDろーせん)。

第1位……I’m so Happy(5回)

 昔の早慶戦で心理戦に度々出現していたI’m so Happyが堂々の1位に輝きました。
 DDR、RB、GF、そして本家本元のjubeatという4機種に跨いで心理戦に姿を出すところからも、繰り返しにはなりますがBEMANIを代表する楽曲らしい順位と言えそうです。

・機種別登場回数

 ここでは視点を変えて機種ごとの登場回数に着目します。

REFLEC BEAT

第1位……I’m so Happy、灼熱Beach Side Bunny、量子の海のリントヴルム、FLOWER、bass 2 bass、[E]、Broken、Daily Lunch Special、GLITTER、Hollywood Galaxy、L'erisia (Primal Logic)、Monkey Business、STRONG、くちばしにチェリー(2回)

 意外にも、3回以上登場した楽曲が存在しないREFLEC BEAT部門。STRONGやくちばしにチェリーといった懐かしい版権も1位に入る愉快な結果となりました。

jubeat

第1位……Elemental Creation、量子の海のリントヴルム(3回)

 RBとは正反対に、先ほどの機種総合ランキングでも上位にいた楽曲がそのまま登場しています。極めて順当ですね。

CHUNITHM

第1位……End Time、Kattobi KEIKYU Rider、チュルリラ・チュルリラ・ダッダッダ!(2回)

 まだ対象機種に入れられて歴史が浅いため、2回選ばれた3曲が同率1位に。これからどんな楽曲が定番になるのか、期待と不安が相半ばしています。

GuitarFreaks

第3位……Fairy Tales(3回)

 登場した3回がすべて異なる譜面(ADV-G, EXT-G, EXT-B)であるFairy Taleが第3位。最後に登場したのが第5回であるため、かなりご無沙汰という様子です。

第2位……MODEL DD10、夜咄ディセイブ(4回)

 GUITAR、BASSともに尖っているDD10は当然の結果という感じですが、夜咄ディセイブは意外かもしれません。また、後者はEXTREMEのGUITAR譜面のみの登場というのも、面白い点です。

第1位……REALIZE(5回)

 全5回が自選、しかもEXTREMEのBASS譜面での登場という変な記録を持つREALIZEが1位です。もっと難しいGUITAR譜面があるのに、なぜBASS譜面ばかりが執拗に選ばれているのか。不思議でなりません。

DrumMania

第2位……DAY DREAM、風/雷(3回)

 色物に過ぎる2譜面が2位に浮上。デイドリはADVANCEDが2回、EXTREMEが1回に対し、風/雷は全てEXTREMEでの登場です。
 とにかく、デイドリが1位ではなくて安心しましたね!
 さて、1位はどんな名曲なのでしょうか?







え?

第1位……MODEL DD3(4回)

 どうして。
 難易度の内訳は、ADVANCEDが2回、EXTREMEとMASTERがそれぞれ1回です。15/16拍子で展開されるとんでもない譜面が、4回とも例外なく自選として通っています。

pop’n music

第3位……シューゲイザー/chilblain(4回)

 pop'nの高難易度として有名なシューゲイザーですが、密かに4回も登場しています。他機種メインの人がこういう曲を知る機会としても、戦は機能しているようで嬉しいです。

第2位……クラシック11/想い出をありがとう(5回)

 KBMのでぃーむにとって名刺代わりとも言える1曲(6~8回まで、pop'n大将で自選曲として投げている)ですが、それ以外でも2回飛んでいるというのですから、戦は本当に怖いですね。

第1位……DDR/DDR MEGAMIX(6回)

 往年のDDR楽曲が詰め込まれて混沌としている、文字通りのMEGAMIXが総合4位の実績そのままに1位へ。実はHYPERが4回、EXが2回という意外な内訳。下の難易度帯で武器になりやすい点が一目瞭然です。

DanceDanceRevolution

第3位……Healing-D-Vision、INSERTiON、桜(3回)

 3曲ともNAOKIの楽曲ですが、いずれも名義が異なっていることからも分かるように、それぞれに個性が光る楽曲になります。

第2位……Pluto、POSSESSION、ΔMAX(4回)

 戦に出てきて然るべきという顔ぶれです。いずれも見ている側は盛り上がる一方、やる側の苦労は計り知れません。

第1位……CHAOS、Pluto The First(5回)

 投げられる理由があまりにも明らかなので、特に言うことがありません。
 CHAOSについては激3回、鬼と楽が1回ずつ、対するPluto The Firstは踊が3回と楽が2回となっています。こうもDIFFICULTが飛ぶ譜面は、他にはおよそ見当たりません。

SOUND VOLTEX

第2位……Blastix Riotz、She is my wife すーぱーアイドル☆ミツル子Remixちゃん(3回)

 高BPMでの長いトリルが強烈なライオッツと、本家を余裕で上回るソフランぶりを見せるミツル子が並びました。戦映えすると言えば聞こえはいいですが、会場全体を包む緊張感は尋常なものではないでしょう……

第1位……Ganymede kamome mix(5回)

 壁がひたすらに強烈な初代のボス曲が堂々の1位です。因みに5回とも、EXHAUST譜面が自選として選ばれています。インフレの著しいSDVXにおいて未だに猛威を振るう初代の譜面。選手たちが壁を捌き切れるのか、固唾を飲んで見守る観客の沈黙は今も昔も変わりません。

beatmaniaIIDX

第3位……D(3回)

 味わい深いソフランの特徴的なDが3位に。もっと飛び交いそうな曲も多い中での単独3位には驚かされます。

第2位……DAY DREAM、音楽(4回)

 ソフランが酷すぎる2曲です。それ以外に言葉はありません。
 ここでも何とか、デイドリ1位は回避されました!
 さて、1位はどんな名曲なのでしょうか?







え?

第1位……Fascination MAXX(5回)

 IIDXなのにDDRの楽曲が1番です。どうして。
 面白いことに、ANOTHERで3回、NORMALで2回登場しており、HYPERが今までに1度も選ばれたことがありません。このまま選ばれないで済む未来をひたすらに願います……


二、音ゲー早慶戦に関する好記録・珍記録

 ここからは、ランキング形式では脚光を浴びづらい、けれども知ってもらいたい戦の好記録・珍記録を紹介していきます。

・理論値の達成回数……12回

第4回SDVX副将戦(KBMよだれ vs BBD UK)
KBM自選:Ganymede kamome mix EXH・よだれ

第7回SDVX先鋒戦(KBMおれお vs BBDはるもん)
BBD自選:NEXT BILLIONAIRE EXH・はるもん

第10回CHUNITHM次鋒戦(KBMちゃっぴー vs BBDばつまる)
BBD自選:Charlatan MAS・ばつまる

第10回SDVX先鋒戦(KBMくらげ vs BBDレクリア)
KBM自選:Xymatic Scope EXH・くらげ
心理戦:Grip & Break down !! - SDVX Edit. - EXH・くらげ

第10回SDVX次鋒戦(KBMじゅぴてる vs BBDばつまる)
BBD自選:Taiko Drum Monster EXH・ばつまる

第10回SDVX中堅戦(KBM Jyan vs BBDほーく)
KBM自選:Zelophilia MXM・Jyan
BBD自選:Candy Colored Hearts EXH・Jyan

第11回CHUNITHM次鋒戦(KBMめる vs BBDころかに)
BBD自選:チュルリラ・チュルリラ・ダッダッダ!MAS・ころかに

第11回SDVX次鋒戦(KBM D vs BBDいいやつ)
心理戦:Berry Go!! MXM・いいやつ

第11回SDVX中堅戦(KBMくらげ vs BBDほーく)
KBM自選:それは花火のような恋 MXM・くらげ

第12回jubeat大将戦(KBMせれん vs BBD颯)
BBD自選:OVERHEAT -Type J- EXT・颯

 詳しく曲目を見てみると、「なぜこの曲で本番に理論値が?」が言いたくなるものが多いです。そもそも戦で初めての理論値が第4回のGanymede kamome mixというのがあまりにもおかしいのですが、ここにはよだれさんがアップにこの曲をやった際にもPUCが出たというおまけ話もついています。練習と本番で2回連続PUCが出る譜面ではありません……
 他機種に比べて判定が広いjubeatにおいて、第12回より前に1回も理論値が出ていないのは、本番の魔力を感じさせます。しかし、それを打ち破ってはじめて出た理論値が、よりにもよってオバヒ……もう、何も分かりません。
 他にも、第10回のSDVXで5回も理論値が出たのも驚愕に尽きます。選手レベルのインフレを強く感じさせる一幕でした。

・引き分けの回数……18回

第3回jubeat中堅戦(KBM椎名夏希 vs BBDふーみぃ)
心理戦:TWINKLE♥HEART EXT・999625

第6回pop'n先鋒戦(KBMはらはら vs BBDはるもん)
KBM自選:カリビアンビーツ/SUMMER TIME EX・96486

第6回jubeat先鋒戦(KBM石浦 vs BBDとらいお)
BBD自選:愛と勇気の三度笠ポン太 EXT・994320

第7回SDVX中堅戦(KBMつーなり vs BBDあかつき)
KBM自選:Wish Upon Twin Stars EXH・9980109

第7回RB次鋒戦(KBMげま vs BBDぼう)
KBM自選:ホーンテッド★メイドランチ WH・99.62%

第7回IIDX中堅戦(KBMおでん vs BBD長瀧)
KBM自選:Uh-Oh ANOTHER・92.55%

第8回DM副将戦(KBMやまかず vs BBD Rio Alto)
心理戦:歌の翼 EXT・82.43%

第8回jubeat次鋒戦(KBMいかもす vs BBDよやか)
心理戦:Windy Fairy EXT・994343

第8回SDVX先鋒戦(KBMみたか vs BBDぬまた)
BBD自選:ごりらがいるんだ ~かぼちゃが歌ってみたver~ INF・9995850
心理戦:Chocolate Planet EXH・9990842

第9回jubeat中堅戦(KBMおれお vs BBDなの)
心理戦:Knell EXT・999620

第10回CHUNITHM先鋒戦(KBM kitchen vs BBDわかば)
KBM自選:いろは唄 MAS・1009971

第10回CHUNITHM中堅戦(KBM teru vs BBDころかに)
心理戦:時の冒険者 MAS・1009994

第11回SDVX先鋒戦(KBM温玉 vs BBDれくりあ)
BBD自選:Dooooope VVD・9974916

第11回SDVX次鋒戦(KBM D vs BBDいいやつ)
BBD自選:odds and ends GRV・9997170

第11回CHUNITHM次鋒戦(KBMめる vs BBDころかに)
心理戦:キラメケ→Shoot it Now! MAS・1009984

第11回jubeat先鋒戦(KBMかわな vs BBD Liberal)
KBM自選:50th Memorial Songs -二人の時 ~under the cherry blossoms~- EXT・997765

第12回jubeat次鋒戦(KBMミナト vs BBD蓬丸)
BBD自選:水月鏡花のコノテーション・999627

 機種ごとの回数で言うと、jubeatが6回で最も多く、次いでSDVXの5回、CHUNITHMの3回、pop'n・IIDX・RB・DMの各1回となります。理論値の出やすいゲームほど、引き分けも出やすいと言えそうです。また、得点計算の極めて複雑なDMで引き分けが起こっていることに驚かされますね。
 お互いに理論値に限りなく近いプレーで引き分けになる場合も少なくありません。jubeatでは第3回中堅戦・第8回中堅戦・第12回次鋒戦が1GREATの同点、SDVXでは第8回先鋒戦BBD自選、第11回次鋒戦BBD自選で1NEARの同点、CHUNITHMでは第10回中堅戦、第11回次鋒戦の1JUSTICEの同点となっています。心臓勝負とは、こういった試合に対して向けられるべき言葉なのでしょうね……

・同一選手が同一楽曲を最も投げられた回数……3回(LINK、カバディ)

 世にも珍しい記録ですが、同率で2人存在し、どちらもBBDの選手になります。
 LINKについては、jubeat大将戦で第5回から第7回にわたって、KBMのつーなりから毎年、Elemental Creation EXTを投げられています。3年連続、同機種同対戦カード同ポジションの同選手による同自選でもあるエレクリ、唯一無二の立ち位置です。
 カバディについては、GF先鋒戦で第7回から第9回にわたって、KBM側からREALIZE EXT-Bを投げられています。こちらはエレクリと違って投げる選手が毎年変わっているのが特徴です。苦手な譜面を毎年相手側から投げられるというのは、本当に嫌でしょうね……

お察しします。

・自選が被った回数……1回(第12回紅白戦pop’n第3試合 BBDレプリカ vs BBDライオン)

 第11回まで1度も自選被りが発生しなかった音ゲー早慶戦ですが、第12回でとうとう起こります。しかも、pop’n屈指の珍妙な譜面で、誰も投げそうにないピラミッドで被るという事態。いわゆる存在しない回です。存在しない回なのに……

自選、他選および心理戦がすべて同一アーティストの楽曲だった試合……第6回GF次鋒戦(KBMと vs BBDなり)

 KBM自選が一網打尽、BBD自選が恐怖の右脳改革、更に心理戦はX-treme Gradeと、96の3曲で占められた試合がかつて存在しました。そもそも自選でアーティストが被ることがめったに起こらない中で、全くの運である心理戦でも引き当てるというのは、出来すぎた話に思えてしまいます。
 惜しかった例としては、第9回jubeat中堅戦(KBMくれいん vs BBD園田)が挙げられます。KBM側がEntrapment、BBD側がRock The ClubとそれぞれExpander作曲の難譜面を引っ提げての一戦。ここで何と心理戦3曲の中にMove That Bodyが登場。会場は俄かに活気立ちましたが、惜しくも対戦楽曲はheronに決定。やはり、そう簡単には起きない事例です。

・2回以上投げられている曲で、再度登場するまでの期間が最も長かった楽曲……KIMONO♡PRINCESS(第1回DDR次鋒、第12回DDR中堅)

 再度登場するまでに、およそ11年(2012年~2023年)の間隔があいた楽曲が存在するというだけで、戦の歴史が垣間見えるように思われます。この記録を上回る楽曲が出て来るかどうか、密かに楽しみです。

さて、本記事で最後に紹介するのは、以下の項目になります。
・同一回で最も多く登場した楽曲

 1回の開催で最も多く登場した楽曲を取り上げます。例えば、第12回ではneuが2回選ばれています(紅白戦pop’n第4試合、紅白戦IIDX第4試合)。
 2回選ばれるだけでもかなり珍しいことですが、今から取り上げる楽曲は、同一回で脅威の4回登場を果たしています。抜かそうと思っても抜かしようがない、そんな記録を打ち立てたのはどんな楽曲なのでしょうか。

 それは……





え?

DAY DREAM


 DAY DREAMが4回飛んだのは第5回になります(IIDX2回、GF1回、DM1回)。

 余談ですが、第5回IIDX部門 BBD側の自選は以下のようになっています。上から先鋒、次鋒……と続きます。




おわりに 


 いかがでしたでしょうか。こうした記録から、音ゲー早慶戦というイベントの面白さを一段と感じてもらえていれば何よりです。
 今回の記事では12回にわたる戦の記録の、ほんのごく一部を紹介したに過ぎません。記事を読んでいて興味の湧いた方には是非とも、過去の戦についてのスプレッドシートやプレイ動画を見ていただきたく思います。

 それでは、来たるべき第13回音ゲー早慶戦を待ちながら、筆を措かせていただきます。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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