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他人を幸せにしようとしたら空回りして不幸だった。でも、自分を幸せにして謙虚でいたら周りも自分も幸せになっていた。

チヤホヤされたい。もっと頼られたい。

男としてやっぱりそんな風に見られたいって思う頃があったし、誰かに頼られることで自分は人の役に立てているんだって、自分はここに居てもいいんだっていう居場所を感じられることで存在意義をもつことができて安心感を得たいと思ってしまうもの。

だけど、誰かの為にとそんな風にばかり生きていたらふと思うことがあった。

僕はなんでこんなことばかりしてるんだろう。

こうでもしないと自分の居場所がなくなる。
周りなら変な視線で見られてしまう。
自分のことばかりしたら陰口を言われないか。

そんなことを口にはせずとも、心の表面上にはなくても、心の奥底の見えない部分で小さく思ってしまっている。

何故なんだろう。
答えなんて分かりきっている。

怖いから。

何の役にも立てない自分が周りからの言葉が痛くて辛かったのを経験しているから。

「役立たず」
「邪魔」
「目の前から消えて」

シンプルな言葉だけど辛い。

役に立てないんだ。あぁ、いるだけで邪魔なんだ。そりゃ、役に立てないんなら邪魔かぁ。消えてなんて言われて当然か。

じゃあ、僕はなんでいるんだろう。
なんで生きてるんだろう。

泣きそうになるくらい、心にグサグサ刺さって、1人で家で泣いてしまう。

なのに、家では母親からたくさんの愛情をもらう。生きていてもいいのか正直分からなくなってしまう。

こんなこと相談できるわけない。

仕事で疲れているのに、家のことで悩んでいる姿を見ることが多いのに、それでもたくさんの愛情をもらっているのに。

だからこそ言えなかった。

負担をかけたくなかった。

隠すしかなかった。

でも、感情は抑えられない。
涙が止まらない。

布団のなかでどれだけ泣いても
決して声だけは抑える。

バレてはいけない。

耐えるんだ。


泣き疲れて寝てしまえば、
少しは落ち着くことができた。

僕はどうしたいんだろう。
ずっとそれが僕を悩ませていた。

役に立てないから、役に立てる人になりたい。
邪魔だから、邪魔にならない存在になりたい。
消えてほしくない人になりたい。

でも、どうやって?
具体的になにをすればいいんだ。

だけど、一つ言えることはあった。
今の自分が嫌だ。

ボロカスに言われる自分が嫌だ。
それに対して何もできない自分が嫌だ。
ただ泣くことしかできない自分が嫌だ。
役に立てないほど雑魚な自分が嫌だ。

そんな自分が嫌で嫌いでどうにかしたい。

なんで、こんなこともできないんだ?
なんで、周りが普通にできることができない?
なんで、こんなに雑魚なんだ?

自分が嫌いだ。大っ嫌いだ。
母親からの愛情はうれしい。
だけど、だけど。。。

そうじゃなくて、
もっと、普通でいられる自分でいたかった。

。。。そっかぁ。

普通になりたいんだ。

僕は普通に気楽に楽しく生きたいんだ。

少しだけど何かわかった気がしてきた。

普通かぁ。
とりあえず、何ができないのか
どんな状態なのかを知ろう。

・ガリガリ
・運動音痴
・コミュ障
・喘息
・病弱

虚しくあり、悲しくなった。

でも、改めて目に見えるようにすると
何から始めようか?という考えになるから
これはこれで新しい発見であり1つの学びだ。

恥ずかしくない。
今学んだんだ。そう心のなかで告げた。

そして、何から始めるか。
1人でできるもの。
そして、変われるもの。

思いついたのは、
・ガリガリ
・運動音痴
・病弱
の3つだった。

ガリガリは筋トレ
運動音痴はランニング
この2つを何とかすれば体の病弱もマシになるんじゃないか?

根拠なんてないけど、やれることはやりたい。
早く結果を出して自分を変えたい。
それくらいに今の自分が大っ嫌いだった。
死ぬほど嫌だった。惨めでしかなかった。

そんな自分を少しでも変えられるならと思えば
体なんてすぐに動いていた。

誰にも知られない。
遊びなんて今はやめた。
今は目の前のことに集中。
やるんだ。やり切って変わるんだ。
1人でもいい。むしろバレたくない。
1人でもこっそりやって結果を出したい。

できる出来ないなんて考えていなかった。
感情の思うがままに動いていた。

毎日毎日繰り返しの日々。

だけど、変化はかなり出てきていた。
二の腕から下にかけて筋肉がついてきて、
腹筋も少しづつだけど割れていた。
ランニングも少しづつだけど、走れる距離も伸びてきて体力が増えてきた。ひたすら無心ではあったけど。

ただ、こうやっているとたまに平和に過ごしたい系女子のグループから声をかけられたりすることがちょくちょく増えた。

・最近ちょっと変わった?
・なにかしてるの?
とか。

聞かれたらオドオドして声もちゃんと出せているか不安だったけど簡単には答えていた。

ガリガリが嫌だから筋トレしていること。
運動音痴だからランニングをしていること。
病弱で喘息持ちだから体力をつけたいこと。
などなど。

そうやって素直に答えると凄く感心された。
・スゴーイ
・真面目やねぇ
・頑張ってるんやなぁ
って言われて普通に嬉しかったし、応援してくれてなんか泣きそうにもなっていた。

そうやって言われるのが嬉しくて
いつもよりも頑張れる自分がいた。

そんな風に過ごしていると
その女子のグループと仲良くなって
少しずつだけど会話をするようになっていた。

僕はオドオドしていたけど、
それでも何も変わらずにいてくれた。
むしろ、色んなことを聞かれた。

筋トレでどんなことをしたら変われたのか?
どんな風にランニングして体力ついたのか?
みたいなこと。

彼女たちにとってはダイエットで
悩みがあったみたい。

だから、とりあえず
僕がしてきたことを簡単に伝えてみた。

結果はでるかはわからないけど、
僕は少しづつ結果がでてきたから
やってみてもいいんじゃないかな?
みたいな感じでやり方と一緒に伝えていた。

僕は僕でこのまま頑張るだけ。
自分を変えたいから。
その想いは何も変わってないし、
むしろ、変化を感じている今だからこそ
もっと頑張りたいと思っていた。

そんななかで時間が経って
ある日に女子から嬉しいことを言われた。

実際にランニングと軽く腹筋をしたら
痩せれたと言われて喜んでいた。

なんか、僕は自分を変えたくて始めたことなのに彼女の喜んでいる姿をみると顔には出さなかったけど、嬉しくてたまらなかった。

そして、知った。

自分が自分の為に頑張れば
その経験が誰かの力になるんだって。

嬉しくてたまらない。
誰かの役に立てるのがこんなにも嬉しいのか。
それもだけど、自分のやってきたことは間違ってなくて、正解だったんだってわかって嬉しくて仕方ない。

あぁ、もっと頑張ろう。
誰かのために頑張るんじゃなくて
自分の為に頑張ろう。

自分の為に生きよう。
そこで得たものを自分が良いと思えた人、知りたいと思ってくれた人に教えよう。

少しづつだけど、僕の人生は変わり始めているのを感じた。少しづつ楽しいと、楽しみが出来たと思えてきた時間だった。

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