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ハトについて思う

最近ベランダにハトがいることが多い。
去年はいないこともなかったが、今年は驚くほど多い。
一日に2度3度といわず、ベランダにとまっている彼らを見かける。

彼ら。
ハトは一羽ではない。
二羽三羽ととまっている。
通りに面してとまっているのだが、中にはこちらを向いているハトもいる。
たまにうちのネコが見つけてガラス越しに凝視すると、慌てて飛んでいく。
初めて見かけたときは「ハトがいる」くらいにか思わなかったが、
こう頻繁に来るのを見ると、いろいろ不都合が出てくる。

都会にいるハトは「キジバト」と「ドバト」の二種類らしい。
そして邸宅の屋根やマンションのベランダなどにやってくるのは
「ドバト」らしい。
「ドバト」はもともと家禽だったものが野生化したものなので、
人に対する警戒心がほとんどなく、反対に「キジバト」はもともと野生なので、警戒心が強いらしい。公園などでエサほしさに平気で足元まで近づいてくるハトは「ドバト」で、ベランダなどにやってくるのもこの「ドバト」らしいのだ。

さて、ハトは平和の象徴といわれている。旧約聖書の「ノアの箱舟」が由来だ。「ノアの箱舟」については以下に要約した。

~堕落した生活を送っている人間に怒った神は、大洪水を起こし地上から人間を流してしまおうと考えた。アダムとイブの時代から数えて10代目の人間であるノアは箱舟を作り、家族と生き物のつがいを乗せる。まもなく神の言うとおり大雨が降り大洪水が起きる。そしてあらゆる生き物が地上から姿を消していった。ノアは洪水の様子を見るために最初はカラスを放つが、カラスはすぐに戻ってきた。まだ水が引いていないからだ。その7日後に今度はハトを放つと、ハトはオリーブの枝を加えて戻ってきた。ノアは水が引いていることで、洪水が終わったことを知ったのだ。~

そしてこのことから、ハトは神と人間の和解の象徴=平和の象徴となったのだ。LOVE&PEACEで使われるあのマークもハトの足跡だ。

そんな平和の象徴の「ハト」だが、こうベランダにきていただいては迷惑だ。理由はいろいろあるが、そのうちの大きな理由は「病気」がある。ハトなどの野生の鳥は体内に寄生虫やウィルスを持っていて人間にも感染をする。その感染経路は乾燥したフン。この乾燥フンがチリとなり浮遊して人へと感染する。人間は免疫力があるので、重症化はしないらしいがそれでもそんな感染はごめんだ。

そんな彼らを観察すると、うちのベランダは「ついで」のようにとまっている。どうやら本命の安全地帯はお隣のベランダのようなのだ。
先日、梅雨のあける数日前にとんでもない局地的豪雨が東京で発生したときのことだ。ハトたちは「やべーやべー」という感じで、バタバタとやってきては隣のベランダで雨宿りを始めたのだ。
ハトたちはまるで隣に「帰ってきてる」のだ。これは間違いない。
お隣にも何とかしてほしいものだが、まずはこちらには一歩も踏み入れないようにガードをしなくては、とこのとき強く思った。

というわけで「ハトを退治」というより、「ハトを近づけさせない」手だてを考えた。まずは掃除だ。ハトというのはとても強い帰巣本能がある。
安全圏を見つけて気に入ると、必ずそこへ戻ってくる。その戻るための要素の一つに「フンのにおい」がある。フンがあるとそこへすさまじい帰巣本能を発揮して帰ってきてしまうのでとにかく掃除をする。
そして防鳥ネットや剣山の設置をする。
私の自宅は12階なので、さすがに防鳥ネットの設置は素人には危険すぎる。
というわけで、ベランダには剣山を設置。
まあ剣山というか、百円均一で売っている「ネコ除けマット~ハトにも使えます」というものを設置することにした。

もともと首都高湾岸線に面した12階なので、洗濯物はすべて乾燥機で乾かしている。ベランダにはエアコンの室外機以外何も置いていない。
これは対策としては正しいのだが、人の気配があるほうがもっと効果があるという。ハトは所詮ハトなので、やっぱり人間は怖いらしい。一日数回はベランダに出るようにする。地味だけどこうすることで彼らから私の安全圏を取り戻すのだ。

ベランダ掃除用に買った清掃道具一式や剣山代わりのマット。
百円均一で1200円使ったのは初めてかもしれない。
汗だくで設置をして、ベランダも数年ぶりにデッキブラシでごしごしと掃除をした。ついでに排水溝の掃除までしてしまった。ネコが退屈そうに見てた。これで明日「クルックー」って声がしたら泣いちゃう。

*今回の記事はコチラを参考にさせていただきました。


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