「ムー」で読み解く「おにぎりvsポーたま」。
この記事を読んであなたが得られるかも知れない利益:「ひとが握ったおにぎりを食べられない」。ふと聞こえてきた若者の会話から世相を考える。新おにぎり「ポーたま」人気の背景。あなたの耳に入ってきた言葉は「天啓」という「ムー」の教えはバカにならない?
マクドナルドだけじゃない
僕は目に飛び込んできた光景、耳に入ってきた言葉は、何か僕にとって重要な意味があるのではないかと考えているんです。
このあいだ、世の中で何が起きてるか知りたければ、マクドナルドに行ってJKに耳を澄ませ、と申し上げました。
しかし、自然に耳に入ってくる言葉は、あなたにとって、まさに
文字通りのDM、ダイレクト・メッセージなのではないでしょうか。
何か意味がある、に違いないのです。
観音様が何かを伝えたのか
知り合いの住職が、こんなことを言っていました。
「必要なことを、時に仏様は観音様を通じておまえに伝えることがあるんだよ」、と。
彼によると、観音は様々な人や物に変化し、そのものにメッセージを伝える、というのです。
あるときは犬に変身し、そっちに行ってはいけないと、あなたに立ちはだかり、ワンワンと吠えます。
またあるときは、行きずりの女性になりすまし、あなたと不適切な関係を迫り、浮気をそそのかします。
あなたは悩んだ挙げ句、そのオファーを断りますが、それは、いかに奥様がかけがえのない存在かをあなたにわからせるため、だったのです。
今回僕に起こったことは、観音様が若者に化けて、僕にあることを伝えようとしたのです。
ラーメン二郎マシマシの前に起こった心霊現象
ラーメン二郎本店で久しぶりに、「にんにく多め、野菜マシマシ」のあの極太麺を食べようと、東京・田町の慶応大学の近辺をうろついていた時、それは耳に飛び込んできた、のです。
二人の若者が、歩いている僕に近づいてきて、これみよがしにこんな会話を始めたのです。
普通、すれ違いざまに二人が会話しても、なかなか聞こえたりしないじゃないですか。
それが何か、不自然に大きな声で僕の耳に飛び込んできたんです。
まるで、僕にはっきり聞かせるように。
マスクト・ニーズとは
何者かが、僕に重要なことを伝えるために、二人の若者にその役を託したのです。
って、また言ってる(笑)
その言葉を聞くや、声の主の方向を見たのですが、なぜか見当たらないのです。
いつものように僕がボケているだけかもしれませんが、ひょっとしてやっぱり、心霊現象かも・・・
さて、とにかくぼくはその「おにぎりが食べられない若者」というメッセージの解読を余儀なくされました。
一つの仮説は、それはマスクト・ニーズ(masked needs)であり、それを僕に教えようと何者かがおせっかいをしたのだ、というものです。
マスクト・ニーズとは文字通り、マスクされたつまり隠されたニーズの意味で、世の中がまだ気がついていないけれど、実際には存在するニーズのことです。
誰も読めなかったUWFとタイガーマスク
例えばプロレスで言えば、80年代初頭に起こった、UWFブーム。
言ってみれば従来の飛んだり、はねたりのプロレスを否定し、道場で行われていた関節の取り合いに終始する地味な格闘が、大ブームになったのです。
それは単に、大所帯になりすぎた新日本プロレスが分裂を余儀なくされ、新団体に、これまでと違うコンセプトをもたせようとしただけに過ぎなかったのです。
その少し前に起こった、初代タイガーマスクのブームもマスクト・ニーズでした。
人々は彼の四次元殺法など見たことがなかったので、タイガーマスクのニーズなどは存在し得なかったのです。
今回は現象を見せられたのではなく、言葉でマスクト・ニーズを教えられたのです(かな?)。
データやアルゴリズムは実戦的ではない
ここまで読んでくださったあなたは、こう思っていますよね。
「何いってんだ、データドリブンの時代に、心霊かよ。マーケティング・リサーチの基本に立ち返れよ」。
あえて反論します。
きっちりと母数を揃えて統計有意なデータをとって、なんてやっていたら、とんでもない時間とカネがかかってしまいますよ。
その間に、時代が変わりかねません、現代の変化のスピードは光速なのです。
アルゴリズムでどうこうなんてのも、理論はあってるけれど、結果はまだ間違ってばかりです。
だからいーんです(川平慈英のマネで)直感でも、観音でも(笑)。
実はデータやアルゴリズムは、そんなに信用に足るもんじゃないんですってば!
ポーたま人気の秘密がわかった!
今日も職場に行くすがら、東京駅八重洲口の地下ストリートで、あのお店に遭遇しました。
ポーたまという商品を売っているお店です。
これは言ってみれば「沖縄のおにぎりの現代版」です。
沖縄のソウルフードと言われるスパムをお米で挟んで、のりを巻いた食べ物で、たまご焼きがデフォルトで入っており、今日は「エビフライはさみました!」という新製品が売られていました。
ポイントは、僕が見る限りですが、伝統的なおにぎりと違い素手で握らない調理です。
調理工程は見えるようになっていて、造り手の女性の皆さんは皆、ビニール手袋をしています。
これならば、「オレ、他人が握ったおにぎりなんて食えねぇー」っていう若者も食べられますよね。
「ぼんご」というおにぎりに大行列ができているのは、皆さんご存知のとおりです。
素手で握っていて、その塩梅が美味しさの秘密ですよね。
一方で素手で作らないポーたまは、「人の握ったおにぎり無理」派の若者を取り込んでいるのではないでしょうか。
案外、おにぎり市場はその2つに分かれるけれど、ひょっとして「ポーたま派」が優勢になってきているのでは?
街で聞こえたメッセージに耳を澄ませ
結論です、マクドナルドに行かなくても、もしあなたの耳に若者の言葉が飛び込んできたら、とりあえずそれは「天の声」です。
それはあなたにとって、重要ななにかを訴えているのです。
すぐ考え、分析し、行動にうつしましょう!
野呂 一郎
清和大学教授
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