高校生よ、アカデミー賞受賞スピーチの準備をしておけ。
この記事を読んで高校生のキミが得られるかもしれない利益:キミもいつかは国際的な賞をもらってスピーチをすることになるだろう。今からその時に備えよ。そのための超実践的なアドバイスをしよう。トップ画はhttps://qr1.jp/ziqXfP
受賞スピーチの国家的重要性
キミたちも聞いているだろうけれど、第96回アカデミー賞の授賞式が10日(日本時間11日)、米ロサンゼルスで行われ、「君たちはどう生きるか」(宮崎駿監督)が長編アニメーション映画賞、「ゴジラ-1.0」(山崎貴監督)が視覚効果賞を受賞した。
視覚効果賞でオスカー像を受け取った山崎監督は、素晴らしいスピーチをした。
こうした国際的な賞では、受賞スピーチの機会が与えられるけれど、受賞したこともさることながら、スピーチもそれに負けず劣らずの価値があると思うんだ。
日本人は、とかくこういうところで謙譲の美徳だけを表現しがちだ。
「みなさんのおかげです。ありがとう」など、と。
もちろん、内心を素直に出していることにケチを付けるつもりはない。
しかし、キミたちは、ここで世界に注目され、大喝采を受けて事件になるくらいのパフォーマンスをしてほしいと思うのだ。
それが日本の大きな利益になるし、世界平和にもつながるし、キミももちろん、上げるからだ。
スピーチでキミの魅力が問われる
おととい、バイデン大統領が議会で一年に一度の所信表明の機会である、一般教書演説をやったね。
トランプのロシアを利する発言を言語道断と切り捨てて、スピーチ後は支持率が上がったそうだ。
世界はスピーチがすべてなんだ。
アカデミー賞受賞スピーチは、一般教書演説に負けないくらい世界に響く機会だ。
キミも数年後に、そのステージに立っているかもしれない。
世界に届く言葉を発信することだ。
「素直に自分の気持を表現すりゃいいじゃねえか、おせっかい!」
そうキミは僕をなじるだろう。
でも、それじゃあダメなんだ。
スピーチも作品だと考えなきゃ。
受賞作の一部なんだよ。
そのスピーチで、作品の価値も上げ、キミも世界的な現象にならないといけない。
そういうスピリットこそが、グローバル・リーダーの資質なんだって。
キミのスピーチに入れるべき3要素
じゃあ何を言やあいいんだって?
そこなんだよ、今から準備しておけ、っていうのは。
もちろん英語をしっかりやっておくのは必須だ。
あとはいつも言ってるように、勉強だよ。
世界で今何が起きてるか、そしてその解決策は何か、いつも考えることだよ。
もう一つは、ポリティカル・コレクトネス(political correctness)だ。
ポリティカル・コレクトネスとは、最近はポリコレなどと短縮形で言われるくらい、日本でも知られるようになってきた。政治的に正しい言葉遣いのことだ。
今や、世界が最も嫌うのは、差別用語だ。
それを使うことで誰かが傷つく言葉遣い、のことだ。
間違ってもスチュワーデスと言ってはいけない、キャビンアテンダント、だ。
スチュワーデスは女性だけの仕事というニュアンスが入るから、女性差別になるのだ。
その他、使ってはならない英語をまとめたよ。
だから、受賞スピーチは簡単だ、英語、勉強、ポリコレ、だって。
あともう一つ教えよう。
アカデミー賞のスピーチの前に、主催者にスピーチの原稿を見せて、チェックしてもらうことだ。
賞のスタッフたちは、受賞演説もエンタテイメントだと心得ているから、喜んで協力してくれるはずだ。
受賞の際の振り付け(ジェスチャー)も教えてくれるよ。
かくして、キミの受賞スピーチは、「世界的な事件になる」。
間違いないよ。
あとはグッドラック、だ。
野呂 一郎
清和大学教授
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