「ランニングの健康効果は最強」論。
この記事を読んで、あなたが得られるかも知れない利益:ランニングの知られざるメリット。今年はエクササイズがブームになる、市場拡大のチャンス。ニューヨーク・タイムズからの最新データです。
ランニングはウォーキングより効率的?
いいや、健康には両方いいんです。
特に不安、うつ病、糖尿病などに効果的です。
ランニングもウォーキングもシンプルで、手軽で、誰でもすぐに始められますからね。
でも、これははっきりいって、ウォーキングよりランニングを勧める記事ですね。
きのう、一昨日とカリフォルニアの終身刑を言い渡された受刑者たちにとって、ランニングが救いになっているという事実をお伝えしました。
今日は、より科学的なランニングのメリットを、ニューヨーク・タイムズWeekly2023年12月17日号Boost health by picking up the pace(ペースを上げると健康効果が増大する)が報じていますので、皆様と共有したいと思います。
この記事のタイトル、ペースを上げるというのは、運動強度を上げろということで、要するにウォーキングをやっている人は、できればランニングに移行するともっと健康に良いよ、ということです。
エクササイズで何を求めるべきか
カリフォルニア大学の運動生理学者アリサ・オレニックさん(Alyssa Olenick)さんによると、エクササイズの運動効果をチェックする最大のポイントは次の2つだといいます。
ポイントはいかにそのエクササイズがVo 2 MAX(最大酸素摂取量)を上げるか、であり、ウォーキングよりランニングのほうが、よりパワーとエネルギーを消費し、運動強度が強い分、効果的だということです。
ランニング最強論
ランニングのほうが、タイパはいいようですよ(笑)
2011年に台湾の研究者たちが、成人40万人を対象にウォーキングとランニングの健康効果を調べた結果、どちらのエクササイズも延命効果がありました。
ただ、一日の平均ウォーキング15分での延命効果と、ランニング5分のそれが同じだったと発表しています。
もう少し長いスパンだと、運動を始めて8年後の死亡リスクの減少率は、一日105分のウォーキングと25分のランニングが同じという結果が出ました。
同じ健康効果を得るためには、より短い時間で効果がでるランニングのほうが、効率がよいということですね。
記事はウォーキングからランニングへの発展的乗り換えを勧めているのですが、要するに運動強度を上げるほうが健康効果があるということですね。
でも、読者の皆様は「ヒザがね」とおっしゃいますよね。
でも記事は「それは悪い神話であり、誤解だ」と主張します。
確かにウォーキングに比べ、短期間の怪我は多いけれど、「ランニングは必ずヒザをやられる」は嘘だというのです。
ニューヨークのHospital for Special Surgery のリウマチ専門医ベラ・メータ先生(Bella Mehta)は、膝の怪我防止策として「ランニングをするときは、ゆっくり時間をかけて入りなさい。まずはウォーキングで身体を慣らしてから走るといいわよ」とアドバイスしています。
ブランクがあって、またランニングを再開するあなたは、「あせって元に戻そうとしないこと、とにかくゆっくりやること、そして軽い負荷から始めること」だそうです。
エクササイズビジネスへのヒント
最近、チョコザップなどが、短時間のエクササイズという、新たな宣伝文句でお客さんを集めているようですね。
運動生理学的な理屈は、10分✕3でも、30分でも効果は同じということのようです。
でも、運動強度で最大酸素摂取量をアップさせることが、健康効果のカギを握るという知見は、今後エクササイズビジネスに使えると思います。
そして心肺機能を高め、寿命を長くするエクササイズ、これを開発、販売しましょう。
例えば、付加的エクササイズや運動強度を徐々に上げていく、エクササイズコーチングを売るとか、です。
シューズも、こうした健康のためにやるランナーの増加に備えて、より一層ヒザの負担を軽減する製品を開発するといいですね。
スポーツグッズ業界は、今年はエクササイズの意義と健康効果をもっと宣伝し、エクササイズ市場を拡大したらどうでしょう。
野呂 一郎
清和大学教授
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