ニューヨーク・タイムズのトランプへ罵声の説得力。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:ニューヨーク・タイムズのトランプ批判が的を射ている件。日本は「もしトラ」などと、アメリカ大統領選を対岸のように見ているが、11月の選挙は世界の民主主義の最大の試練なのだ。トップ画はhttps://qr1.jp/eJ2M4j
トランプの危険性
先日も書きましたが、やはりトランプのやってきたことはアメリカのみならず、世界の民主主義を危機に陥れたと考えます。
ニューヨーク・タイムズといえば、トランプ最大の天敵といわれ、彼が大統領に就任して以来ずっと警鐘を鳴らしてきました。
今日は1年ほど前のニューヨーク・タイムズの論調を紹介し、米リベラルからの視点を考えてみましょう。
1.そもそも大統領選に出る資格なし
トランプはすでに2回も弾劾されている。
2000年の大統領選の結果に根拠がまるでない難癖をつけ、大統領選のインテグリティを根本から揺るがした人物である。
2.ウソ、醜さ、カオスが彼のアイデンティティである
2024年の大統領選に向けて動き出したが、彼のキャンペーンは、前回と同じ醜さ、ウソ、カオスで彩られている。
3.公職にふさわしくない
2019年12月、バイデン氏親子のスキャンダルの捜査をするようにウクライナ大統領に働きかけた「ウクライナ疑惑」をめぐり、弾劾訴追された史上3人目の大統領となった。
21年1月6日の米議会議事堂に、暴徒を乱入させ二度目の弾劾訴追もおこされた。
これらは、史上最悪の権力の乱用である。
4.近視眼的な政策
トランプの 対中国 、貿易、 移民 などの政策はことごとくが近視眼的で、公の利益と言うよりは、個人的な利益追求だ。
彼の政策を一言で言えば、米国第一の保護主義だ。
中国の最恵国待遇の撤廃、関税拡大、移民追放が基調で、票を確保するため自動車業界、石油業界には媚を売り、公害防止や環境のことは考えてない。
ウクライナへの支援は中止で、世界の安定に資するなどという、長期的な姿勢はまったくない。
11月の大統領選の持つ意義
ニューヨーク・タイムズいわく、それは「民主主義に対しての 国民投票になるからだ」というのです。
トランプ再選が現実になった時、世界の民主主義は敗北ということになるのです。
その歴史的な重大性に対し、日本は全然危機感がないんですかね。
民主主義の旗手であるアメリカに民主主義がなくなったら、世界はここぞとばかり、独裁主義的リーダーの巣窟になるでしょう。
民主主義があるから健全なビジネスができるわけで、ビジネスが不当な圧力にさらされれば、市場は大混乱になります。
我々の子孫にも、悪影響は及ぶのです。
ビジネスだけではありません、世界から「法の支配rule of law」という正義がなくなるのです。
麻生氏が、トランプと接見した事実は、世界に「日本は民主主義を捨てた」と見られても仕方がないのですが、反応がないのは、日本は世界にとって「もうどうでもいい国」になっているからかもしれません。
野呂 一郎
清和大学教授
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