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天国でみる夢、それはアナザー・ワールドの入り口。おめでとう。


うみべのまち 佐々木マキのマンガ1967-81


英語圏の作家による異色短編集というのをいま読んでいるのだが、これがめっぽう面白い。
異色というだけあって、その計り知れない発想に驚くばかりだ。
訳者は岸本佐知子と柴田元幸で、本のタイトルはコウノトリの「何とか」だか。
「迷信」だったか。
細かいことは忘れてしまったけれど、何しろとにかくヘンテコな話ばかりなのだ。
読んでいて安心する。

ガチャガチャした音楽や、不協和音で奏でるコンテンポラリー音楽が、不安よりもむしろ、なんとなく落ち着きを与えてくれるような気がするのは何故だろう。

佐々木マキのこの作品集はだから、意味や理解を超越したものとして、自分にとっては不安と安心が同居するようなとてもしっくりくる読み物であった。
いつまでも読んでいたい気がするのだ。
意味などどうでも良くて、それは日によって解釈も変わり、昨日正しかったものが今日は誤りになる。
その揺さぶりがものすごい魅力として頭以外のどこかに入ってくる気分。
血管に注射器で不意打ちされたかのように。

許容、寛容、承認などに背を向けて自分の頭の中の世界に覚醒しつつ邁進する姿勢に感動を覚えるばかりだ。
私はこっそりそのあとを尾行してゆきたい。
誰にもバレないように。

 
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