川中紀行/コピーライター

広告の文章を書く仕事をしています。仕事も趣味も書くことですが、Jリーグは3チーム(清水…

川中紀行/コピーライター

広告の文章を書く仕事をしています。仕事も趣味も書くことですが、Jリーグは3チーム(清水エスパルス・ガンバ大阪・湘南ベルマーレ)を応援し、いずれのチームでもゴール裏に立ちます。 仕事の強みと実績はWEBサイトで→https://kawanaka-copywriter.com/

マガジン

  • 歌のある風景

    美景ばかりではありませんが、外出先や暮らしのなかで撮った写真に、短歌をつけてみました。

  • ソウ感ジタ。

    生活しながら感じたこと、考えたこと、体験したこと、について書きます。

  • いいコトバ

    あらゆるメディアで(インターネットを除く)、巷の会話で、私が「いいな」と思ったコトバについて書きます。

  • noteコメントの善と悪

    noteのコメントから得られるポジティブな力と、 一方でマナー違犯とも言えるネガティブな コメントの側面について、 シリーズ化して語っていきます。

  • テレビドラマの社会学

    テレビドラマの台詞をもとに、社会に表れている変化を,公開データと結び付けた独断と、私の関心が導く勝手な推論で考察します。

最近の記事

自分で自分をほめないと、誰もほめてくれないんだから。

■テレ東最下位脱出の原動力は? テレビ東京が開局以来初めて視聴率で 最下位を脱出したという記事※を ネットニュース知った 伊集院光さんが、 「そんなの(自身が出演する)『テレ東批評』のおかげに 決まってるじゃない」と自画自賛したあとで フォーローとして言った言葉です (先日の『伊集院光&佐久間宣行の勝手に〈テレ東批評〉』)。 ※24年1月クール(1月1日~3月31日)における ゴールデン帯(午後7時~10時)の 世帯平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で テレビ東京

    • トイレで笑わすカフェに出合った。神奈川県三浦市三崎、まぐろ漁港の町で。

      • まぐろが美味しい町は、徒歩3分圏内に本屋が2軒もある町だった。

        日本有数のまぐろ水揚げ港として知られる 神奈川県三浦市の三浦三崎港。 北原白秋の詩で知られる城ヶ島で 荒波から守られるなど、 大自然が相模湾をデザインした 理想的な漁港だ 京浜急行の 「みさき まぐろきっぷ」でさらに人気が増した まぐろ料理で知られるこの町に、 潮風で錆びたラックが店構えに味わいを与える「三崎堂書店」 と、 《人間だもの 話し

        • 思い出すことによって、相手を殺さずにいられる。

          ■余命5年のラッパーの言葉医師から「何にもしなかったら、 あと5年で亡くなりますよ」と 余命5年の宣告を受けて、いま6年、 日本のフリースタイルバトル、MCバトルの世界を切り拓き、 いま国立民族学博物館の人類文明誌研究部・特別客員教員 (特別客員教授)としても活動する ラッパーのダースレイダーさんが 言った言葉だ (先々週の『MOTIVE!!』)。 ■曖昧な生と死の境界線ダースレイダーさんは、 15歳のときに母を、 24歳で久米宏さんのニュースステーションで コメンテーター

        自分で自分をほめないと、誰もほめてくれないんだから。

        マガジン

        • 歌のある風景
          74本
        • ソウ感ジタ。
          184本
        • いいコトバ
          168本
        • noteコメントの善と悪
          5本
        • テレビドラマの社会学
          5本
        • 再現批評
          8本

        記事

          0歳からが第1幕。その後は25歳から、50歳から、75歳から、と四半世紀ごとに区切りをつけて、「人生4幕」と考えているの。

          そう言ったのは、80歳になられた 加藤登紀子さんだ (先日の『読売新聞』朝刊)。 「春夏秋冬とも重なるの」と言いながら、 「人生は秋(50歳からの第3幕) からがいいのよ」と、 “お登紀さん”は言う。 そして、 「冬(75歳からの第4幕)は木々が立ち枯れて 見晴らしがいいのよ。 自分の歩みがクリアに見えてくる」とも。 そんな風に達観できる 「人生の冬」には 実績的にも年齢的にも遠い私だが、 だから まだまだ「夏」の夢を捨てたくない。

          0歳からが第1幕。その後は25歳から、50歳から、75歳から、と四半世紀ごとに区切りをつけて、「人生4幕」と考えているの。

          ちょっとのズレなら、ぐっとこらえて寛容になりましょう♪ 大目にみましょ♪

          クドカン、ありがとう!それこそ、この令和の時代に訴えたい メッセージだ!              * 「片っぽがアップデートできてないとしても、 もう片っぽが寛容になれば、 まだまだつきあえるでしょう」。 この「寛容になりましょう」を歌い出す前に、 サカエ(吉田羊)が、こう言っていた (『不適切にもほどがある!』最終回)。 これは、 私が言いたかったことと、同じじゃないか! ちょっとのズレなら、ぐっとこらえて寛容になりましょう♪ 大目にみましょ♪ 特にSNSはそ

          ちょっとのズレなら、ぐっとこらえて寛容になりましょう♪ 大目にみましょ♪

          いまは思う。誰かの幸せを願うとき、私もまた幸せなんだということを。

          朝陽が昇るのを見るのが 趣味だと言う 千崎(岡山天音)の横顔を見ながら、 ともに朝陽が昇る水平線を、 見たカナコ(宮﨑あおい)は、 帰りの車中で、 もう一度、 彼の横顔を見ながら、 そう心のなかで呟いていた (【夜ドラ】ユーミンストーリーズ 「春よ、来い」第4話)。 私はnoteで、 「幸せだと思ったときが幸せ」 と書いてきた。 であるなら、 誰かの幸せを願おうと、 自分だけの幸せを見つけようと、 何に幸せを感じようと、 関係ない。 ただ、 自分ではない誰かの 幸せを願

          いまは思う。誰かの幸せを願うとき、私もまた幸せなんだということを。

          20代の73%が「仕事における将来の夢やビジョンはない」。

          ■仕事に夢は必要ない?株式会社スタジオテイルによる 20代~50代の社会人男女対象の 「仕事における将来の夢やビジョン」 アンケートの回答だ (今週の『ARROWS』)。 回答者全体でも 60%が「ない」と回答した。 男女全体では、 男性の61%、女性の66%が「ない」と回答した。 ■夢はいらない、今のままでいい?株式会社スタジオテイルの アンケートページを見ると 2017年時点では53%だった 「ない」が、 23年に一気に76%に上がっている。 しかもその背景をみると、

          20代の73%が「仕事における将来の夢やビジョンはない」。

          ダメな自分にやさしくなる。

          ■ryuchellのやさしさryuchell(りゅうちぇる)さんの著書 「こんな世の中で生きていくしかないなら」 の中の 「自分にやさしくなることから始めてみる」 という言葉を、 簡潔に冒頭のようにまとめたのは、 生前、彼と対談した平野啓一郎さんだ (先日の『スイッチインタビュー peco×平野啓一郎」EP1』) とも、ryuchellさんは述べている。 ■「自分」を励ます「ダメな自分」を感じることは、 誰にだってある。 でもそんなとき、 受け入れて、 その「自分」を励ま

          ダメな自分にやさしくなる。

          仏教では、自分への執着を「我執(がしゅう)」と呼ぶらしいが、話はそれで終わらない。

          ■よくないことだとは分かるが「仏教では、自分への執着を 『我執(がしゅう)』」と呼ぶ」 と、先日の「日本経済新聞」朝刊/春秋。 「我執」とは、 江藤智昭さんが、 著書「お寺の掲示板 諸法無我」で 紹介した言葉だそうだ。 「執着」とは、 その事ばかり心に思い、 忘れられないこと (『新明解国語辞典』〈第三版〉)。 よくないことであるとは分かるが、 この話はそれでは終わらないのだ。 ■「我」か「他」か本来の「自分」を貫く生き方を基本に置く 中国の「陰陽五行」思想を持ち出す

          仏教では、自分への執着を「我執(がしゅう)」と呼ぶらしいが、話はそれで終わらない。

          とりとめのない愚痴は、相手をゴミ箱にしているのと一緒。

          ■愚痴は大嫌いこれは、 相手の愚痴に悩む相談者に 美村里江さんが紹介した言葉だ (先日の『日本経済新聞』朝刊/なやみのとびら)。 よくぞ言ってくれた。 *私は新卒入社した花王(当時、花王石鹸)の 社員食堂で愚痴を聞くのが大嫌いだった。 「そんなに嫌ならなぜ辞めないんだろう」 恐らくそれが私の社会人初日の感想だ。 私はこの会社を2.5年勤務で辞めた。 東京・五反田に夫婦で

          とりとめのない愚痴は、相手をゴミ箱にしているのと一緒。

          あらゆる悩みや失望が、所詮は取るに足らないものだと思わせてしまう、ある一人の男の清廉な日々、映画「PERFECT DAYS」。

          ■愛おしき「平山」の日々住処がある朽ちかけたアパートを出るとき 平山は、常に変わることなく空を見上げて そして、微笑む。出勤時に例外なく微笑む ことができる者が果たして現世に存在する のだろうか。道端を掃く箒の音で目覚めて 身を起こし布団をたたみ、苗木に霧を吹き 日々清掃する現場である公共トイレの鍵を The TokyoToiletと書かれたユニフォームの ポケットに一つひとつ掴み押し込んでゆく 車を出す前に必ず缶コーヒーをひと口飲み 走り出せば気分に合わせカセットテープを

          あらゆる悩みや失望が、所詮は取るに足らないものだと思わせてしまう、ある一人の男の清廉な日々、映画「PERFECT DAYS」。

          「おばさん構文」「おじさん構文」というエイジハラスメント。

          ■エイジハラスメントの軽視 先日の「堀潤モーニングFLAG」で、 いわゆる「おばさん構文」「おじさん構文」の 特長を取り上げていたが、 総じて“おじさん・おばさん”世代の LINEの書き方の癖を茶化すような内容だった。 「若い世代は、そんな書き方しないよ」的に 同じレベルでコミュニケーションしたかったら直せ と言わんばかりの10代の声を興味本位で 取り上げていた印象があった。          *もちろん出席者にそのような発言はなかったが

          「おばさん構文」「おじさん構文」というエイジハラスメント。

          「(私)なんて」? 気が向いたら、その言葉「なんて」を辞書で引いてみてください。

          ■「なんて」の考察 “柔軟性”を評価していた 岸辺みどり(池田エライザ)から 「そんなっ、私なんて全然」と、 自らを否定する言葉が返ってきたとき、 松本先生(柴田恭兵)は、 冒頭の言葉を投げかけたのです (『舟を編む 〜私、辞書つくります~』第1回)。       *「新明解国語辞典」(第三版)によれば、 「なんて」は、 「その真偽について意外に思う気持ちを表わす」 とある。 「意外」は「以前に考えていたことと実際が ひどく違う様子」(同辞典)とある

          「(私)なんて」? 気が向いたら、その言葉「なんて」を辞書で引いてみてください。

          ちゃんとしたレズビアンじゃないのかなって。レズビアンって名乗っていいのかなって思ってた。

          ■女性なのに女性が好きという自分自身に戸惑う 野本さん(比嘉愛未)は、 同僚に「レズビアンの私が」と、 あっけらかんと言うのに、 SNSで知り合ったyako(ともさかりえ)には、 レズビアンとしての 自分が抱える冒頭のような 悩みを打ち明けてしまう (先週の『作りたい女と食べたい女』)。 野本さんは、性別を抜きにして 恋愛に対して慎重で、しかも 性的欲求に欠ける。 冒頭の言葉は、 それを気にして発せられたのだ。 この「作りたい女と食べたい女」 というドラマが面白いのは、

          ちゃんとしたレズビアンじゃないのかなって。レズビアンって名乗っていいのかなって思ってた。

          「ご迷惑、ご心配をおかけしておりますことを」という常套句に逃げる謝罪。

          ■「迷惑」と「心配」という血の通わない言い方「お客様をはじめステークホルダーの皆様に ご迷惑、ご心配をおかけしておりますことを、 深くお詫び申し上げます」。 日野自動車、ダイハツ工業、豊田自動織機と、 グループ内での相次ぐ不正発覚を受けて、 トヨタ自動車株式会社の豊田章男会長が謝罪会見で述べた言葉だ。 これは政治家の謝罪会見にも全く同じことが言えるのだが、 通り一遍の慣用句でおざなりに伝えた誠意のない言い回しだった。          

          「ご迷惑、ご心配をおかけしておりますことを」という常套句に逃げる謝罪。