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【時代を先取りか?】オルタナティブスクールという選択肢を考える

みなさんこんにちは。

のりそらです。

本日の目次です↓↓

オルタナティブスクールという選択肢を考える

『オルタナティブスクールという選択肢を考える』というテーマでお話をしていこうと思います。

今回のお話では、日本の学校教育に留まらず、海外の教育事情についても精通したいと思っている方、既存の学校以外の選択肢を探している方、日本の学校教育に馴染めずに困っている方、そういった方向けにお話をしています。

この話を聞くことで、公教育以外の選択肢を知る事ができ、既存の枠組みに囚われない形の教育の在り方が分かるようになります。

では、早速本題に入っていきたいと思いますが、その前に、私の日々の活動では、 教員歴18年、小中特別支援学校と義務教育の全校種での教員経験を生かして、教育に関わるテーマを毎日1つ挙げて、それについての考えを共有しつつ問題提起を行っています。

また、その延長線上に、『教育に選択肢を、人生に革命を』をモットーに、経営理念を『明日も行きたくなる学校』すなわちNEXTAGE SCOOLの創造とした次世代の学校を作りたいと考えて活動しています。

今回の話を聞いて、少しでも勉強になったとか、また一緒に考えたいと思っていただけた方は、これまでの内容もチェックしていただけると嬉しいです。

という感じで本題に入っていきますが、日本人に生まれたからには、公教育として学校教育を受ける以外に選択肢はないと思いますよね。

ところが、それは違うんです。

公の学校教育以外の選択肢があるんです。

それが、オルタナティブスクールなんです。

定義:オルタナティブスクールとは?

まずは、定義から確認しておきましょう。

オルタナティブスクール(Alternative school)とは、ヨーロッパやアメリカの哲学的思想をもとに発展していったオルタナティブ教育を取り入れた学校のことを言います。

画一的な教育ではなく、個人を尊重し子どもが本来持っている探求心に基づいて、自律的・主体的に学習や行事が展開されるようにカリキュラムが組まれていることが多いのが特徴です。

大人は教師ではなく、あくまでも子どもをサポートするスタッフという考えが根底にあり、有名な教育法では、「モンテッソーリ」「イエナプラン」「フレネ」「二イル」「シュタイナー」「サドベリー・バレー」などがあります。

ここに挙げた名前は、教育関係者ならうっすらと聞いた事がある方も多いかと思いますが、○○(人名)教育にあたる教育は、大きなくくりではオルタナティブ教育という場合が多いわけで、それを実践している場はオルタナティブスクールということです。

日本の公教育は、学校の種類や教科、指導要領、運営体制などが学校教育法で規定されています。

それに対して、オルタナティブ教育は、学校教育法の規定によりません。

そのため、対象や運営体制もさまざまです。例えば、少人数や異年齢集団の授業、子どもや親、スタッフによる自治、多様で柔軟なカリキュラム、共同的な学習などが特徴として挙げられます。

ここまでをオルタナティブスクールの定義の話とします。

疑問:卒業資格は得られるのか?

学校教育法の規定によらない?ということは、『卒業資格は得られるのか?』という疑問が浮かび上がりますね。

このあたりについても確認しておきましょう。

学校教育法の第一条に定められている(つまり学校教育法という法律にきちんと定められている学校)「シュタイナー学園」などの一部の学校を除き、オルタナティブ教育を受けても、小学校・中学校・高校の卒業資格は原則得られません。

ただし、在籍する学校との連携により、オルタナティブスクールなどでの活動が出席扱いとされ、卒業資格を得られるケースもあるそうです。

保護者は子どもの状況を伝え、在籍校の承認を得る必要があります。

また、2016年12月に成立した不登校児童・生徒や夜間中学などを支援する通称「教育機会確保法」によって、今後フリースクールなど多様な学習活動に対する理解が公立学校でも求められるようになりました。

よって、これからは、オルタナティブスクールに通うことでも、卒業資格を得られるように進んでいくことになるでしょう。

オルタナティブスクールに通うメリット

では、一体、オルタナティブスクールに通うメリットとは何なのでしょうか?

「子どもの自主性を尊重し自由に育てたい」と考えている場合、「わが子は個性が強く、型にはまった学校生活があっていない」と感じた場合、「何らかの理由で子どもが学校へ行くのを嫌がる」場合…など、このような時には、従来の教育法に基づいた学校ではなく、オルタナティブスクールという選択をすることにより、その子自身が輝いた生活を送る事ができる場合があります。

オルタナティブスクールでの教育をまとめると、主に次の4つのメリットが挙げられます。

メリット① 子どもが主体となる学び、自発的学習を支援する

1つ目は、『子どもが主体となる学び、自発的学習を支援する』ということです。

子どもの自ら学ぶ意欲を大切にした教育観に立ち、自律的な学びを支援しています。

子どもの興味関心を中心に、生活のルールや学習プラン、行事も大人と子どもが話し合って決めていく所が多いようです。

メリット② 個性を尊重する

メリットの2つ目は、『個性を尊重する』ということです。

画一的な教育法ではなく、一人ひとりの個性を尊重し、基礎学習やテーマ学習を進めていくような傾向にあります。

メリット③ 体験型学習が多い

メリットの3つ目は、『体験型学習が多い』ということです。

実際に体験させる授業が多く、子ども達が興味関心の高いテーマ、手芸、工作、絵画、料理、演劇、農業、何かの研究等にも挑戦したりします。

メリット④ 少人数で異年齢の子どもとも活動する

メリットの4つ目は、『少人数で異年齢の子どもとも活動する』ということです。

一般的には少人数なので、丁寧で密度の濃い教育になり、また異年齢の子ども達と一緒にする活動では、下の子を思いやる気持ちが育まれたり、子どもどうしで学ぶことも体験できるでしょう。

オルタナティブスクールのデメリット

一方、オルタナティブスクールに通うデメリットとは何なのでしょうか?デメリットも4つ挙げておきます。まず、

デメリット① 認可校が少ない

デメリットの1つ目は、『認可校が少ない』ということです。

私立学校として認可されているオルタナティブスクールもありますが、まだ少数です。

毎日決められた時間帯に通っていても、法的には不登校の扱いになるスクールが多いようです。

義務教育中であれば、一般的には、地元校での卒業資格を得られますが、「出席扱い」になるか等、事前に地元校に確認しておかなければならないので、注意が必要です。

デメリット② 上級校併設が少ない

デメリットの2つ目は、『上級校併設が少ない』ということです。

オルタナティブスクールは高校を併設しているところもありますが、小学校、若しくは中学校までのところも多く、高校への進学を希望する場合は、一条校(学校教育法第一条に定められた学校)へ行く事になります。

その際、勉強法などにギャップがあることを視野に入れておく必要があるでしょう。

接続に苦労する場合があるかもしれません。

デメリット③ 学校の数が少ない

デメリットの3つ目は、『学校の数が少ない』ということです。

現在の日本では、学校の数が少なく、わが子をオルタナティブスクールに通わせたいと、思っても近隣にないことも多いというのが現状です。

デメリット④ 費用が高額になる

デメリットの4つ目は、『費用が高額になる』ということです。

私設ですので、どうしても費用がかかります。

最近では公的な援助も検討されつつあり徐々に軽減される方向に向かっていますが、公立校に比べればやはり費用は高額になります。

以上のようなデメリットがあるのが現状です。

フリースクールとの違い

続いて、フリースクールとは何が違うの?といった疑問もおありかと思いますので整理しておきます。

オルタナティブスクールは本来、フリースクールやホームスクール、無認可校も含め総称したものを言います。ですが、現在日本では明確な定義は決まっておらず、一条校(学校教育法第一条に定められた学校の総称)やフリースクールに対し、「もう一つの学校」を指す意味で「オルタナティブスクール」が使われることも多いようです。

フリースクールは、一般的には、不登校や引きこもりになった子どもが昼間過ごす場所の意味合いが強いのに対し、オルタナティブスクールは、従来とは異なった運営制度、進級制度、教科科目などを置き、その理念や教育法に共感した子どもが通う、といった意味合いです。

そこには公教育が合わず、途中で転入してくる子どももいれば、1年生からそこを選び、入学する子どももいます。

まとめ

さて、今回は、『オルタナティブスクールという選択肢を考える』というテーマでお話させていただきました。

オルタナティブスクールだけでなく、フリースクールやホームスクール、無認可校も含めて諸外国では、日本に比べ多様な学びの選択肢を整えている例もあります。

現在の日本では、先ほどから出てきている一条校と言われるいわゆる公教育の一択感が否めません。

それでは、そこから外れてしまう子の行き場がなく、結果的に学びたいと思っても学べないという状況に陥ってしまいます。

テクノロジーの変化により大きく時代が変わっていく事が予想され、そんな中にあって教育の在り方も多様化していくのが自然な流れかなとも思います。

現在進められているGIGAスクール構想は、多様な学びを可能にするものであるとも考えられます。

日本の教育は、戦後から大きな変化がなく、古い価値観が多く残っています。

しかし、これからは教育にも多様性が求められる時代になっていくのではないでしょうか?

最後までご覧いただき、ありがとうございました。


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