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京都薬科大学の卒業試験の仕組みと薬剤師国家試験の合格率について

お断り────
公開範囲データ内と問題の無い範囲で分析をしていこうと思います。
どうしても質問がある方は大学メールアドレスを用いて pharmacykyoto@gmail.com まで連絡をください。24時間以内に回答します。
また記事内容に問題がある場合もご連絡ください。
ただし過去問の配布等のお問い合わせにはお応えできませんのでご注意ください。
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まずは国家試験からお話します。
109回の国家試験のボーダーは210点となり過去最高難度とも言って差し支え無いことは、各予備校発表並びに合格者割合をみるとお分かりいただけると思います。
難化の原因としては奇数回の難度と108回のボーダー235点が噂されていました。
例年のデータとの比較は厚生労働省と薬ゼミ発表が非常にわかりやすいためそちらをご覧ください。

第109回薬剤師国家試験の結果について(厚労省)

第109回薬剤師国家試験 合格発表(薬ゼミ)

京都薬科大学においては新卒が87.19%と非常に低く、例年なら合格率の高い既卒生の合格率も65.0%とコチラも非常に低くなっています。
その結果全体としては84.82%と先生方も頭を抱えそうな結果となりました。
既卒生の合格率については基本的な知識だけで解けた108回で落ちる方が、思考力と応用力を問われる109回を解きにくかった事が原因かなと思います。

有志の方がソートしてランキング出してくれましたが、京都薬科大学は総合14位となっています。

回数別・大学別の厚労省発表の数値と京都薬科大学の過去の卒業者数を見てみたいと思います。

1つ、大切なお断りをさせていただきます。
京都薬科大学には卒業試験はありません。アドバンスド薬学の定期試験があるだけです。卒試落ちた、はアドバンスド薬学の単位が貰えなくて単位不足で留年です。あくまで卒業試験というものはありません。ただ、アドバンスド薬学の定期試験が俗称で卒試と呼ばれているので本記事では以降、アドバンスド薬学を卒業試験ないしは卒試と俗称で呼ばせていただきます。

まず初めに卒試に通らないと、国試を受けてもカウントされません。そのため、
出願者数とは、おおよそ6年次在籍の人数に特殊な事情がなければ等しいと言えます。
受験者数とは、これも特殊な事情が無ければ卒業試験に合格した人数に等しいと言えます。
※①特殊な事情とは、病気などで出願や受験ができなかった方の事ですがここではそれが0人としてお話します。

【109回】
出願者数:419人
受験者数:406人
卒留者数:13人※①,※②
卒業割合:96.89%

合格者数:354人
不合格者数:52人
合格率:87.19%

【108回】
出願者数:373人
受験者数:341人(卒業)
卒留者数:32人※①
卒業率:91.42%

合格者数:310人
不合格者数:31人
合格率:90.90%

【107回】
出願者数:379人
受験者数:350人
卒留者数:29人※①
卒業割合:92.34%

合格者数:323人
不合格者数:27人
合格率:92.29%

【106回】
出願者数:351人
受験者数:318人
卒留者数:33人※①
卒業割合:90.60%

合格者数:295人
不合格者数:23人
合格率:92.77%

ひとまず4年分を並べてみましたが卒業割合と合格率を比較すると109回の卒業数が多すぎる為、国家試験の結果が終わってることが一目瞭然かと思います。
普通に考えるとそらそうか...となるはずです。

計算的にトンデモ計算になりますが、卒業率と合格率、分母が違うので全くアテになりませんが足すと182%〜184%になります。これを元に卒業率を82%〜84%程度に設定し、下位16%を切り捨てるとおそらく合格率はほぼ100%になるかもしれませんね。
109回は真の合格率は(354/419)×100=84.48%
何か理屈ではなく気がつく事は...ないでしょうか。
関東にある大学は(名前は出しませんが)6年生在籍数40◯名に対して新卒の出願者は15◯名...京薬が如何に学生想いであるか、また学生のレベルが高いか、お分かりいただけたかと思います。

では本題の京都薬科大学の卒業試験について考察していきたいと思います。
例年それなりの人数が1度目の卒試に不合格になりますが23年卒は、詳しくはかけないものの例年より少ない方が再試を受験する為の手続きを行ったと思われます。
また※②にあるように国家試験を受けれたということは、例年より多くの方が再試合格という結果になったと思われます。
また、本試験においては6割合格の207点が合格点ですが、夏の課題をやると200点前後になります。
その為巷では200点あれば合格、207点あれば確実だろうと言われていました。
23年卒では190点台の方が合格したと噂を複数聞いています。ただし噂ですので真に捉えられないでほしいのですが、複数話が上がるということはご想像にお任せします。
理論上課題が満点なら合格点は190点台になります。

いつ勉強を始めるか?どの時点でどのくらいの点数を目指すか?についてはコチラで僕の妄想に基づいた点数を載せております。本記事では、とりあえず俗称卒業試験の仕組みについて説明します。

本試験は1月上旬にあります。
再試験はだいたい本試験の2週間後にあります。
更に再試験の数日後に模試の3回目が行われます。
3回目の模試が、他大学よりも卒業試験の再試験の影響で1週間遅れるので戦っているのは1週間前の全国区となります。
ただ、模試を卒業試験代わりにしている大学もあり早バレとしてメルカリ等で解答の不正入手により全体的に高得点の大学も混ざるので平均点と見比べたら実力は1週間前の全国区との比較で問題ないと思います。弊学においても早バレ持ってる人がチラホラいたのでなんかなんかなぁと思います。
また早バレ大学は相変わらず今年も受験者に対する合格者数が総じて低かったです。

本試験を捨てて再試験で受かるんだ!という方が例年いるそうですがおすすめできません。
本試験は1週間程度で合格発表がありますが、再試験は薬剤師国家試験の2日前を目安に発表されます。
それが卒業査定です。
再試験が落ちていたら留年となり薬剤師国家試験の採点対象外になります。

いくら薬剤師国家試験で合格点を取ろうと卒業査定に引っ掛かると卒業できないだけで無く薬剤師国家試験を採点してもらえないという悲しい結果となります。

再試験受けてから発表まで「再試受かってるかな」などという不安や再試験受かってるつもりで国試に挑もうと思っていたら国試数日前に「君受ける権利無いよ」と言い渡される。話だけを聞くと非常に残酷だと思います。実際に自分がそうなればメンタルが保たないと確信しています。
また再試験は課題点が23年卒までは無く基本的に207点が合格と少し最低点が上がっているはずです。
基本的であって207点かはわかりません。
何故なら本試験は解答が配布されましたが再試験は345問の解答が配布されないからです。

また、留年すると学内規則には、即日連絡がきて本人・分野別の先生・親・保証人?で面談が実施され今後の事について話合いが行われると記載されています。どこまで正確かはわかりませんが、記載があるということはそういうことなんだと思います。

更に再試験に落ちて留年となるともう一度6年生をやり直す事になります。卒業留年者扱いでは無くただの留年です。
学費について聞きましたが90万で済む?とちょっと詳しくはわからない回答をいただきましたが、確実に来年の1月頭に後輩と共に卒業試験を受け直さなければなりません。
他大学にある秋卒や別口の卒業試験はありません。
京都薬科大学を卒業するためには23年卒時点では確実に1月頭の卒業試験を突破する必要があります。
と同時に留年してから合格しても他大学のようによくわからない卒業式モドキをして追い出されるわけでは無く3月の卒業式に確実に出席する事ができます。
つまり繰り返すと3月の卒業式は1月の卒試に通らなければ出れないですし、通れば出れます。
名前は伏せますが他大学みたいに酷い扱いはされません。
ただ、同期との卒業ではないので非常に心苦しいとは思います。

過去の留年生の中にはこれをキッカケとして鬱になった方もいるので再試で受かるんや!ではなく本試験できっちりと合格していただきたいです。

23年卒の卒業試験は簡単とまでは言い切りませんが、それなりに基本的なことを抑えていると解きやすい傾向にありました。108回の国家試験と同様の感覚です。
ですが、必須だけは話が違います。
200点台中盤を取って卒業した人の中にも必須90問のうち足切りの63問正解に到達してない人を何人か聞いています。
卒業試験においては必須の足切りは無く合計点のみで6割のため63点未満で落ちる事はないのですが、200点台中盤の方が63点を切るということはそれだけ簡単では無いという事になります。
しかし決して難しいわけではありません。
少しテクニカルな聞き方をしてきたり、よく読まないと引っ掛かる問題、癖の強めな問題が多いだけで落ち着いてよく読み、内容を正しく理解しているとなんら難しくはありません。
これは過去5年分の必須の過去問を実際に解くとわかると思います。
基本的な事だけを軽く入れているだけでは国試と違い解けない、ということは難しいのでは無く少しテクニカルな問題である事が原因です。
対処方法としてはやはり様々な問題を解き、引っ掛けパターンを覚えていくしかないです。

理論①②実践①②③においても基本的には同じです。23年卒の問題は確かに基本的な知識だけで解ける問題が多く、捻ったりテクニカルな問題は少なかったです。それ故に簡単と言われていますが簡単と言っているのは解けた方がちゃんと基礎的な部分を正しく押さえて、テクニカルな問題にも対処できるよう次のステップに進んでいるため簡単というだけです。簡単と言われているのに解けない!と思われた時は基礎的な事を押さえきれていないため落ち着いて基本的な事を今一度復習すると良いかと思います。

また、やはり火事場の馬鹿力が出ます。直前期に詰め込んだ基礎的な知識をうろ覚えでありながらもなんとか点に繋げられるような問題ではあったので、卒業試験突破者数が跳ね上がったのかなと個人的には思います。

22年卒まではテクニカルな問題もそれなりに出ているため卒業試験が難しいと感じる方もいるかもしれませんが基本的に難問!というわけでは無く基礎的な事を少し組み立てる、そのくらいのイメージのため変に身構えたり点がなくとも心配する必要はありません。

非常に重要で忠告しておきたいのですが、過去の卒業生が卒試は国試より難しい、卒試が最大の難関である、卒試が通れば国試も通る、などと大袈裟に言われているケースがありますがそんな事は無いと先生方がおっしゃっています。
匿名の先生は「能力が無いものが己の無能を隠す為に不用意に周囲の不安を掻き立てる工作を無意識にしている。極めて滑稽」
他の先生も「卒試対策は国試対策ができていれば問題ありません。卒試が国試より難しいのは都市伝説レベルの戯言です。」
「思ったように点が取れない人が苦し紛れに言い放った言葉」
「そもそも卒試と国試て1ヶ月以上空いてるよね、そりゃ脳みその完成度も違うんだから難しく感じるだけだよ笑」
「基本的な事が押さえられていたら卒試は受かります。落とす為の試験とか言われてますが、受かる人が大半の中で落ちる、落ちるか怪しい!というのは単純に勉強量不足なので、難しく感じるのは仕方ないのかもしれませんね」
とコメントいただいています。

直前期は多くの人がそれなりに勉強できていたとしても精神的に厳しい事が多いので、このような戯言に惑わされて更に精神的に追い詰められないよう気をつけてください。

僕の恩師は「くよくよしたり、暗く落ち込んでいても時間がもったいないです。人生の山場は「やる」か「やらない」至ってシンプルです。今できる限りのことを精一杯するのが最善です。」と言ってたので、落ちたらどうしようとか卒試験の方が難しいし時間もないから諦める!など自暴自棄にならず頑張ってください。

本文は一般公開のため、かなりぼかして記載していますが何か不安な事や気になる点、ここの記載は大学に不利益である、などがあれば pharmacykyoto@gmail.com までメールしてください。

また今後、別途記事を追加できる余裕があれば追加していこうと思いますがアドバンスド薬学において
・記事内の事
・記事に記載がない事
・気になる事
・不安に思っている事
・頭が真っ白になった時
・勉強手につかなくなった時
・心が折れそうになった時
・他卒業生の言葉に惑わされそうになった時
・涙が止まらない時
などなど...当てはまる事が有れば勇気出してメールしてくださいね。
関わりがないからとか、いきなりで大丈夫かなとか、返信来なかったどうしよとか、考えてる時間があればメールに書き綴ってください。
私は12月頭からアドバンスド薬学の試験までの1ヶ月で120点上げました。単にほぼ勉強してなかったのもありますが諦めなければなんとかなります。
3月、晴れやかな表情で卒業式に御出席される事を心から願っています。

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