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テレワークの「見える化」

 企業でのテレワーク推進が強く求められている昨今、1月28日の日本経済新聞に各社のテレワークの取り組みに関する記事が載っていました。

 ・テレワーク、効率探る パソナは定時でパソコンオフ
  → https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ250VG0V20C21A1000000

時間管理にとらわれない働き方として裁量労働制や脱時間給制度の移行が産業界で期待されるが導入が進まない。労働時間を賃金算定の基準にする企業がなお多いからだ。テレワーク時の長時間労働抑制と生産性向上を両立するにも、時間管理をベースにした日本型の働き方改革が欠かせない。

とのコメントがありますが、かなり前のものですがこんな記事もありました。

 ・「あいつサボってないか?」の不安を解消
   1分単位で作業を記録できる時間トラッキングサービス
  → https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2012/25/news158.html

  記事中には、こういった説明がされています。

 今回はリモートワークをしているとつきまとう「ずっと自宅から仕事をしているとサボっていると思われていないだろうか?」という不安を解消するWebサービスについてです。
 仕事の成果を次々と出して報告できるのならばいいですが、そこまですぐに結果がでない普段の作業については、どうすれば周囲を納得させることができるでしょうか?
 そうしたとき、PCのまえでどのように時間を使っているのかをデータとして可視化できると便利です。PowerPointに1時間、メールアプリに1時間といったように、1日当たりの作業がデータとして残っていれば、進捗を聞かれたときにも困りません。
 こうした情報の集計に利用できるのが、どのアプリを使用していたのか、どのWebサイトにアクセスしていたのかを記録できる時間トラッキングサービスです。

 「自分の時間の使い方を把握して改善のヒントにしよう」というふうに “自分のために自分の意思で使う” というのならまだいいのですが、こういったツールで「管理」しようとするのは “無理筋” ですね。
(少なくとも、このツールからの数字だけで判断するのはダメです)

 本質的な点ですが、
  ・時間の使い方と成果には相関関係はありません
  (相関があるとすると、生産性向上の取り組みを自己否定することになります)

 こういったツールは、
 まず、
 「把握するデータ」と「そのデータが表す意味/評価」を事前に明確化
しておくことが重要でしょう。

 すなわち、「ツール導入の目的」を関係者全体でしっかりと腹に落としておくことです。
 それなしで導入すると、それこそ “相互不信” の助長を招いてマイナス効果をもたらしてしまいます。



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