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お点前

帛紗とはお茶を点てるときに使うもの

今日は皆さんのお点前を拝見する

待ち合いには「和」の掛け軸と大粒の牡丹が一輪活けられている
それを眺めて
歓談していると

薄茶の席に案内される
十人一組

すずさんにも言われたが
「お茶を楽しんでいらっしゃい」

多少の粗相は赦してくださる
お客さん
 
お点前を点てる側にまわると大変だ

お手伝いの皆さんも大変そう

薄茶の前にお菓子が出る
干菓子と焼き菓子
還紙にとって口に運ぶ

甘いものでお腹は膨らむ
それから薄茶
何だかキュット胸に沁みる

しばらくすると濃茶席のご用意が出来ましたと呼ばれる

背の低い入り口の小さな部屋に呼び寄せられる

少し薄暗く、また趣が変わる
飾られている掛け軸に棗
わたしには良さは理解出来ない
ただ見つめるだけ
掛け軸は由緒あるものらしい

濃茶の前には蒸かしたての温かいお饅頭、中の餡はピンク色
使った箸は還紙の端を折ってキレイにする

まだまだ分からないことばかり

「濃茶はね、ずるずると音をたてて、すするものよ」と以前友だちから聞いていた

わたしだけが音を立ててすする

そう言えば
歩き方も摺り足だったと思い出す

トロトロの濃茶を最後まで飲み干してお茶碗の中をきれいするんだった

正客のお茶の先生だけはやっている

わたしも…と思ったがあまりきれいに出来てない

失敗して次に繋げればいいのかと思いなおす

最後まで気を抜けない

お食事が出る

御接待は大変だ
わたしには到底出来かねる

でもいつまでもお客さんばかりはやっていられないはず

やってみて、行ってみて、人間は成長する

わたしはいつもお世話をされる側だった

これからは人様にお世話をする側になるのか

それがこれからのわたしの歩む道なのか

あらあら、大変
並大抵ではない

道が変わるとは
そういうことになるのだろうか…

初めてのお茶会に参加して
ふとそんなことを思う

龍神様の雨の降る日に


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