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「メールが届かない!」が始まった。

【メールが届かない!】
このところ、あちこちでメールが届かない、などのトラブルが非常に増えている。もちろん、届いているメールもある。原因を探ったら、新たな迷惑メールやフィッシング詐欺メールの対策が不十分なところがいっぱいあることがわかってきた。特に日本での「期変わり」の時期と、世界各地での紛争や物流停滞、感染症での社会停滞などが重なって「大混乱」の様相を呈して、大きな損害を被っているところも多いのが現状であることもわかってきた。

【なにが原因か?】
とにかく現状は「届くメール」と「届かないメール」がある。これは事実だ。私の利用しているいくつかのシステムの範囲だが、調べたところ、SPFなどのドメイン認証の仕組みと、DKIMなどのメールサーバーの認証の仕組みを「採用するところ」「採用しないところ」「採用しても、誤った設定をしているところ」があちこちに現れていて、大混乱になっている、というのがわかってきた。どの仕組みを導入するにしろ、悪意で導入しているわけではないとは思うが、結果は「大混乱」だ。

【メールシステムは道路と同じ】
電子メールシステムは、インターネットがここまで普及する前からあった個人対個人のメッセージのやり取りをするシステムだから、既に「社会インフラ」と言って良い。道路もそうだが、「社会インフラ」である以上、善人も使えば悪人も使う。普通の人も偉い人も、犯罪者も使う。そういうものだ。この道路は「犯罪者の利用はおことわりします」という立て看板は全く無意味だ(だからインフラなんですよね)。だから、システムの変更はかなり慎重に、社会性を持ってやる必要がある。道路で言えば「交通安全のために、今日から自動車は左側通行だったものを明日から右側通行にします」というアナウンスがあっても、それが全ての道路で行われなければ大混乱になるのと同じことだ。

以下に、メールサーバー設定と迷惑メール対策の基本、と私が考えていることを示す。

【メールサーバー管理者の迷惑メール対策の基本】
メールサーバー管理における「基本」は以下だ。

1.送信側システムは一切手を加えない。動いているシステムのままで行くこと。受信側システムのみ、迷惑メール対策をすること。

2.受信側での迷惑メール対策は「システム」に頼らず、本文やタイトルの中身で迷惑メール判断をすること。

3.受信側での迷惑メール検知は100%ではない。誤検知は必ずある。したがって、迷惑メールと判断されたものは「迷惑メールフォルダ」に振り分け、受信者が迷惑メールフォルダを見て誤検知されたメールを読めるようにしておくこと。

4.送信側でも、受信側でも、迷惑メールが扱われた場合の挙動として、必ず何らかの処理がされたことをメール発信者にエラーメールなどで知らせること。全くエラーメッセージも出さないでなにもしない、という挙動はしないこと。

【メール利用者はどうすればいいか?】
メールサーバ管理者に対しては以上だが、利用者はどうしたら良いだろう?。このところしばらくは「メール送信したけど届いてない」がかなり頻繁に起きることを前提に、組織間、会社間、個人間のコミュニケーションは行うべきだろう。具体的には、LINEなどチャットなどのシステムを併用して「メール送りました」などの、メール到達確認を、メールとは別の仕組みを使って必ず行うことだ。

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