先生、私のサインで練習してません?
京都WS裏話
京都のWSにはガチ勢の皆様にお集まりいただいたようで、ワークショップ終了後、全員にサインを書くことに。かつて練習していたサインがあったのですが、ここのところコロナ禍のオンラインイベントばかりで人と会っていなかったので、すっかり書き方を忘れてしまい。。
ペンも持ってきました!とキラキラした目で宗のオンライン講座で作った刺繍作品の横にサインを求められた時は流石にお断りしてしまいました。下手くそなサインを後悔されたら申し訳ないので。
数年前のワークショップでもサインを求められたことがあり、その時はサインなんて書いたことがなかったし特別なペンもなかったので、普通のボールペンを使って縦書きで図案に「宗のりこ」と書きました。もはやただの記名です。こんなサインをもらっても1ミリも嬉しくないよなと思いながら書いたのを今でも鮮明に覚えています。
かつて刺繍作家の青木和子さんにサインをいただいた時は、ご自身でサイン用のペンをお持ちになっていました。ペンが違うだけでその人の世界観て出るもんだよなと思いながら、日ペンの美子ちゃんみたいな美文字のサインを眺めていました。
記名サイン落ち込み事件の後、ひそかにサインを練習するようになりました。小学生の頃、誰でも一度は自由帳にやったことのある芸能人気取りのサインの練習を、いい大人になった自分がまさかやることになるとは、と思いながらサインを考えたものです。そしてサインを練習しながら、いつか自分の本が出た時にさらっとかっこよく決めてやるんだぜ、とも思ったものです。
ところが、昨日久しぶりにサインを求められたら、かつて練習したサインが全然書けないんです。
あれ?刺繍枠描きたかったんだけどな
あれ?針も描きたかったんだけどな
とぶつぶつ言いながら額裏にサインしてたら「先生、わたしのサインで練習してません?w」とご指摘を受けてしまい、その方に謝り倒しました。もう一度サインし直して、宗の額裏と交換しましょうとご提案したのですが下手なサインもいい記念だと、そのままお持ち帰りくださいました。みんな仏か!と心の中で叫んでおりました。
小学生の時はサインって芸能人みたいなのを想像してめちゃくちゃ速くてぐちゃっとしたものを書かないといけないのかなぁと思っていたけれど、最近分かったのは、ゆっくり丁寧で時間のかかるサインでもいいのだということ。
そうするとサインをしている間に、サインを求めてくださった方とお話しができるから。本当は、その人の希望に合ったイラストとかを添えてあげられるともっと嬉しいのかもしれないけど、さすがにそこまでの力量は伴わず。そんなわけで今度サインを求めていただく機会があった時には、そんなに焦らずゆっくりと自分らしいサインを書こうと思いました。
本の出版までにサインの練習しなおそう。
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名作絵本の世界が、かわいい刺繍になりました
宗 のりこ著
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