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これまでいろんな人に会って来ました。「世の中にはこんな人もいる」と何かの気付きに繋がれ…

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これまでいろんな人に会って来ました。「世の中にはこんな人もいる」と何かの気付きに繋がればと思い、この記事を書いてます。

最近の記事

祖父の法事は爆笑の渦

私が幼かったとき、祖父の家に行ったときのこと。わたしは人見知りが激しく、親戚の家に行ったときは石像のように、しゃべらず、じっとしていた。 ただ祖父母の家は別だった。 祖父はあの手この手を使って、孫である私の緊張を解きほぐしてくれたからだ。 ある日のこと。 祖父母の家に行って、両親は叔母や祖母は、姉が話す内容で盛り上がっていた。私はいつも通り、人見知りを発動。すると何か視線を感じる。見ると祖父が私を見ている。 私も見返すと祖父は、口を使って入れ歯を、出したり入れたりし

    • えらいことをやらかした。。。

      台湾旅行に行った2年前は、日本に入国するのに、まだコロナワクチン接種証明書が必要だった。 私は証明書が必要だってことを知らずに、日本を出国したのだった。 台湾に行くのは初めてで、街並みを見るだけでも、とても楽しめた。現代美術館、博物館や夜市などを見て回った。 そして帰る日になった。格安のツアーだったから、その日は朝4時に起きて、5時には集合して空港へ出発の流れだった。 帰る前日、旅行の工程表を読んでいた。工程表は日本を出国する前日に届き、前日は仕事で残業して旅行の用意を

      • イヤイヤ期の甥っ子

        実家に住んでいた時、姉夫婦の都合で、甥っ子を2週間預かることになった時の話。両親とともに甥っ子のお世話をすることになった。 当時、甥っ子は2歳で、親に甘えたいさかり。大好きなパパやママと離れ、不安だろうと思っていたものの、私を歳の離れた友人と思ってくれたようで、楽しく過ごしていた。姉からはイヤイヤ期にも入っていると聞いていたけれど、預かり期間の2週間の内、ほぼ、わがままも言わなかった。 それでもたまに、どうしても寂しいのか、すこしわがままを言うこともあった。その内の1つで

        • 出られない地下鉄で

          韓国を旅行中、泊まっていた明洞から「景福宮」へ向かうため、地下鉄に乗った。最寄り駅の「光化門」から外に出ようとした時、それは起こった。 韓国旅行で便利な「WOWPASS」を使って地下鉄に乗っていたのだけど、外に出るために、ゲートのカードをかざす場所にかざした。 するとエラー音。 「ん?」 何回か試しても、ゲートは開かない。十分な金額をチャージしているし、入場するときも問題はなかった。きっとこのゲートが壊れているのかも知れない。後ろに人が溜まってしまってはいけないと思い

        祖父の法事は爆笑の渦

          電車の席の譲り合い

          電車に乗っていた時のこと。 自宅最寄り駅から、街中に行こうとしてた。 到着した電車に乗り込み、座ろうとしたけど、人半分くらいの隙間は何か所かあったけど、座れそうもない。 そこで、乗降口の周辺に立って乗ることにした。 私が乗り込んだあとに、2人の初老のおばちゃんが電車に乗ってきて、その内の1人が、その半分くらいの隙間に座った。もちろん、そのおばちゃんが細いとは言え、人ひとりが座るには狭いので、シートの大分手前に腰かけていた。 もう一人の初老のおばちゃんが、その反対側のシー

          電車の席の譲り合い

          シンカンセンスゴイカタイアイスが、すごく硬いと知った日

          学生の頃は、特に、お金がなかった。日々の食生活では、できるだけ安い野菜を買い、魚は1パック150円のいわし、肉ならグラム45円の鶏むね肉が定番のラインナップ。たまにパンが食べたくなった時は、10円で買えるパンの耳を食べたりしていた。 それでも年に2回は、実家に帰っていた。交通費でお金はなくなるけど、実家に帰れば、思う存分、食べさせて貰える。食事だけの問題ではないけど。 実家へは新幹線で帰ることが多かった。乗っている時間は2時間くらい。何か食べなくても、十分に過ごせる時間し

          シンカンセンスゴイカタイアイスが、すごく硬いと知った日

          覚えたてのバイバイ

          会社を辞めて、転職先がなかなか決まらず、なるべくお金を使わないように生活をしていたとき。 家の食材がなくなったので、スーパーマーケットに向かって歩いていた。いつも行くスーパーは最短距離で行くと、途中に、狭い路地がある。狭過ぎて、大人1・2人しか通れないから、車も気にせず、ぼんやりとしながら歩けた。その日も、「今日も何も決まらなかったなあ」と思いながら、ぼんやり歩いていた。 ふと、何か視線を感じた。目を前に向けると、私の前を歩く女性に抱っこされた、1歳くらいの赤ちゃんが、私

          覚えたてのバイバイ

          寝ずの番

          以前、演劇公演の手伝いをしていたとき。私は照明を指定の場所に取り付けたり、影段や平台を設置する、大道具のような仕事をやっていた。人手が不足する、力仕事を主に担当していた。 次回の舞台は9月で、場所は雑居ビルの1階ガレージ。屋根はあるけど、鍵が閉まるドアはついていなかった。 ぱっと見、演劇の公演をやるような場所には見えないから、照明やミキサーが置いてあるようには見えないけれど、高価な機材の設置をしているので、本番を迎えるまで、誰かが泊まって番をしなければならなかった。 通

          寝ずの番

          のんびり、ゆっくり

          のろのろ運転をしている軽自動車が1台。 通っていた道は車1台は余裕だけど、車2台が交差するとなると、注意が必要な、割と狭い道。 その車のスピードは、重い荷物を両手に抱えて歩いていた私が、通常の速度で歩いて、追いついてしまうくらいの遅さ。 対向に車も来ていない。なぜだろうと、車を追い越してみると、道の両端におばあさんが1人ずつ歩いていた。 左側のおばあさんはカートを押し、右側のおばあさんは杖をついていた。 お2人とも足が悪いようで、より平坦な道の中心に、若干寄りながら歩い

          のんびり、ゆっくり

          引き際の判断

          以前、勤めていた会社で働いていた、ご老人のAさんの話。そのころは会社にPCが導入されて間もない時。今では考えられないほど、PCのスペックは低く、アナログとデジタルが混在していた。 Aさんは、商品の下地となる銅板の仕入れを担当していた。大企業を勤め上げた後、のちに私が働くことになる会社へ入社されたそう。入社当時から、既に高齢だったので、仕事はアナログで管理をされていた。 その人の性格を如実に表していたのが、商品の原価表だった。罫線が引かれたA3用紙に、商品の種類・仕入れ個数

          引き際の判断

          秋の味覚- 梨

          大学生の頃、友人と5~6人で梨狩りに行くことになった。 私ももれなく「大学生、暇はあるけど、金はない」状態だったので、その日は、朝食も食べず、梨でお腹を膨らませる予定で参加した。 電車に乗って、梨狩り会場がある、梨農園へ向かった。電車の中で和気あいあいとしゃべりつつ、初めての梨狩りはどんなもんだろうと考えていた。 梨はみずみずしいし、そんなにお腹にたまらない。それに果物自体、最近、食べてない。余裕で10玉くらいいけるだろう。。。 梨農園に着くと、農園の方から、熟した梨の

          秋の味覚- 梨

          対向車線のトラック

          バイクを買って間もないころ、そのバイクで仕事へ向かっていた。 勤務場所までは長い1本道で、信号はほぼない。 建物もほぼなくて、空き地が続いている。途中に1件の工務店があって、そこの大きなトラックか別のトラックとたまにすれ違うだけの、閑散とした道を使っていた。 その道を走るのは、なるべく、右折や左折を避けてたこともあるけど、何もない道を、止まらずに走れることの爽快感が強かった。 それで、知らずにスピードが上がっていることも多かった。 良く晴れた日の朝。緩やかなカーブの対向

          対向車線のトラック

          自分の好きな仕事に就いている人って、きっとこんな人

          友人と2人で、韓国旅行へ行ったとき。 宿泊先はソウルの明洞周辺。仁川空港からは「バスが便利」と、友人がYoutubeで見たらしく、空港1階の交通センターで、その動画に映っていた、バスのチケット発券機を探していた。 チケット発券機はすぐに見つかったものの、明洞行きのチケットが発券ができない。似ているけど、違う発券機があるのだろうと、私たちは「こっちでもない」「あっちでもない」と、交通センター内をうろうろしていた。 探しても見つけられず、発券機の場所を聞けるような案内所も見

          自分の好きな仕事に就いている人って、きっとこんな人

          いつもの配達先で

          配達サポートのアルバイトをやっていた時。 荷物の配達と集荷をするのが、私の仕事。午前中と午後に3時間ずつ。社員の方が運転する車で配達場所まで移動して、台車に載せられるだけ、荷物を積む。載りきらない荷物は、ポイントとなるビルのエレベーター前に降ろしておいてもらう。私は配達を済ませ、台車を空にしながら、そのポイントに急いで向かう。それを繰り返すので、仕事中はほぼ走っている。車に乗れるのは、その作業を始める前と後くらい。時間に追われているから、全力で走る。台車を押しながら。 私

          いつもの配達先で

          トランジットで訪れたインド

          ずーっと昔、初めての海外旅行。行先が遠かったので、トランジットで、インドに1泊することに。なので、初海外の地はインドと言うことになる。 到着したのは深夜。翌朝には、また飛行機に乗ってインドを出国する。ほんの数時間だけ、滞在する予定だった。 でも、何かに使うかも知れないと思い、1ドル分だけ、空港で現地通貨のルピーに両替した。 空港を出ると、スパイスの香りが漂う。現地のガイド兼運転手の方と合流し、ホテルまで車で移動。ホテルまで、オレンジ色の街灯が連なっていて、日本とは違う独特

          トランジットで訪れたインド

          車椅子の女性

          会社帰り。駅の前にはロータリーがあるだけで、お店もない。 人通りも少ない。行き交うのは駅に向かう人と駅から出てくる人だけ。 私は駅に向かう道を、音楽を聴きながら歩いていた。 すると視界に一人の車いすの若い女性が入って来る。どうやら私に何かを伝えたい様子。 イヤホンを外して、聞いてみる。 「どうかされましたか?」 女性は歩道の奥側、車道から離れた場所まで、車いすを押して欲しいそう。 私は二つ返事で、指定の場所へ車椅子を押した。 こういうとき、少ないけど色んな人が通る

          車椅子の女性