見出し画像

図解でスッキリ!マーケティングの勘所

マヨネーズと言えば?ドレッシングと言えば?当然、どこの冷蔵庫にも必ずあるキユーピーでしょ。
押しも押されもせぬキユーピーでも、顧客理解が足りないという。今回は、キユーピーさんが顧客理解に行きつくまでの前後関係を読み解いて、マーケティングを流れで理解したいと思う。


キユーピー「直販」で顧客理解深く(2024/4/5 日経MJ)

キユーピーが2022年に立ち上げたD2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー)事業「Qummy(キユーミー)」のサービス開始から1年半が経過した。

日経MJ当該記事より

D2Cと言われると、途端に意味不明で敷居が高くなるが、なんのことはない。自社の通販サイトである。
ただ、失礼ながら、マヨネーズとかドレッシングをネットで買うことは、あんまりないような気がする。切れそうなとき、切れたとき、スーパーで手に取る。そこで初めて、どれがいいかな?だろう(専門用語で言えば、バラエティーシーキング)。

なぜ顧客理解が必要か?(売りたいを、買いたいにするために)

特定ブランドを選ぶというよりは、常に比較対象にされ、お客様の気分に左右される。マヨネーズやドレッシングはそういう運命にある。
恐らく、根本的にそういう問題意識が、キユーピーさんにあるんだろう。つまり、自社通販サイトでガンガン売ることが目的じゃないってことだ。

メーカーとして、今まで直接お客様とのつながりを持つ機会が持てていなかった。キユーピーの商品を購入したのはどのようなお客様で、何と一緒に、どのような気持ちで買ったのかを知るため、D2C事業を立ち上げた。ECであれば、お客様とダイレクトにつながり、購買の内容を把握できる。

日経MJ当該記事より

今後ますます消費者の(消費)動向が多様化するならば、顧客理解をさらに深めて対応することが不可欠になる。

日経MJ当該記事より

顧客理解を深めて、顧客に寄り添った商品開発につなげる。バラエティシーキングされるなら、選ばれるために、なおさら大事な視点だ。
余談になるが、醤油屋さんは、醤油の利益率が低いので、付加価値の高い醤油関連商品(○○のたれ、とか)で稼いでいるという話がある。きっと、マヨネーズも状況は同じだろう。ドレッシングを売りたいんだろうな。

全然違った顧客理解(例えばキユーピーさんの場合)

サービス開始当初の会員のペルソナは、健康のために野菜を食べなければならないと、一種の義務感のように感じている人を想定していた。
しかし、キユーミーでリピート購入する会員の大部分は、サラダをはじめ、野菜を食べることをポジティブに感じており、心から楽しんでいることが分かった。

日経MJ当該記事より

いままで健康志向・義務感で野菜を食べる人向けのドレッシングを作ってきたけど、うちのリピーターって、サラダを食べることを心から楽しんでる人だったの?(ビックリ)、じゃあ、そういう人にピッタリのドレッシングにしなきゃ!
押しも押されもせぬキユーピーですら、ようやくここに至ったわけだ。
...お宅の会社、ちゃんと顧客理解、できてる?ところで、顧客理解にたどり着く前にやっておくことと、顧客理解のその先、前後関係はイメージできてる?(ちなみに、私自身、なんとなくの理解しかなかったから、今回まとめてみたというのが真実)

マーケティングは流れで理解する(顧客理解の前後関係を掴む)

日経MJって(この新聞の特性上、当然なんだけど)、マーケティング用語がいっぱい出てくる。
D2C、顧客理解、カスタマーサクセス、商品開発、プロモーション、マーケティングリサーチ、リピーター、ペルソナ...ざっと数えても、この記事だけで、こんだけ出てくる。
記事の理解を深めるには、関連用語だっていっぱいある。
例えば...
プロモーションって言うなら、プロモーションの4Pとか、4Cについても言っておきたい。
カスタマーサクセスを語るなら、カスタマージャーニーとかカスタマーエクスペリエンスについても語っておきたい。

口で言っても、文字にしてもきっと伝わらない。そこで、もう面倒くさいから図にしてみました(笑)
名付けて「図解でスッキリ!マーケティングの勘所」

図解でスッキリ!マーケティングの勘所 顧客理解編(図:NORICON)

どうだろう...私が考えるマーケティングの流れ(顧客理解の前後関係)、伝わるかな。
大事なことは、流れで理解すること。
一つひとつのマーケティング用語を切り取って議論しても意味がない。
...そう考えると、顧客理解を語る前にやるべきこと、ありませんか?

そう想いながら、スマホを閉じました(おしまい)

この記事が参加している募集

マーケティングの仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?