出生率が低い国・地域の特徴(日経新聞を読んで想うこと)
1人の女性が生涯に産む子供の数、合計特殊出生率。これが、長期的に1.5を割ると、将来的にその国は滅亡する可能性が高いそうだ(人口学の先生に聞いた話)。
国別にみると、最も高いのはニジェール6.82。ランキング10位まではアフリカ勢が続く。先進主要7か国の姿は、ようやく100番台になってフランス1.83。日本は現在1.26。さらに下回るのがお隣の韓国0.72。
ちなみに香港0.77。台湾0.98、シンガポール1.1。ランキング下位は、見事に東アジアの国・地域が占めるのである。
出生率0.72 韓国の警鐘1(2024/3/11 日経新聞)
記事にはこうある。
韓国の23年の出生率が過去最低を更新した。
結婚離れがなぜ起きているのか
出産や育児は幸せな人生の妨げなのか
日本の近未来になり得る韓国の若者の声をもとに背景を探った。
良記事だと思う。その心は...
2023年末に、日本の将来推計人口がアップデートされた。
それによると2050年...
日本の人口は、1億2,600万人から1億500万人へ(2020年比20%減)
東北6県の人口は、860万人から600万人へ(同32%減、ブロック別減少率・ワースト1)
我が青森県の人口は、124万人から75万人へ(同40%減、県別減少率・ワースト2 ちなみにワースト1はお隣の秋田県)
日本はどうなってしまうのか。
その前に、東北はどうなっちゃうんだろう。
いやいや、青森県とか秋田県ってそのうちなくなっちゃうんじゃないの?
それを考えるヒントは、お隣・韓国にあるかもしれない。記事はそう言っているわけだ。
特徴その1 競争が激しくて疲れ切っている
記事には(韓国の特徴として)こうある。
有名大学を出て、収入が多く知名度が高い財閥系企業に入るという「勝ち残り」を子供に迫るようになった
子供たちは親から強いられた受験、就職の競争で疲弊しきっている
えーっと。これはわが国でも一緒ですね。
香港、台湾、シンガポールも当然そうだって聞いたことがある。
東アジアの特徴、その1だ。
特徴その2 昔ながらの家族観が残る
記事には(韓国の特徴として)こうある。
不満の根底にあるのが、東アジアに根付く儒教的な家族観だ
親や年長者を重んじ、「男は仕事、女は家庭」という意識がはびこる
自由な家族観に憧れる若者は、家族中心主義の考え方から逃れたいともがく。
日本も一緒だ。ダイバーシティ&インクルージョンとか、女性活躍とか言ってるけど、ここに根本がある。
ごめん、途中で読売新聞になった(笑)
記事には(家族の考え方の違いとして)こうある。
アメリカの若い世代は「家族」の定義を広くとらえており、友人や近所の人も含めて考えているため、いざ困った時に助けを求められる幅広い支援ネットワークが築けている
日本の若者に「家族とは何か」を尋ねた調査では、ほぼ例外なく「男女のカップルと少なくとも1人の子ども」と回答した
そもそも、家族の考え方が狭い。核家族化して、家族がさらに少なくなって、家族で子供を育てるのって、苦しい。そうなったんだろう。
その点、「ゆいまーる」で子育てをするから沖縄の合計特殊出生率は1.7、ずっと都道府県No.1だ(それでも1.7なのは悲しい。2.07ないと人口は増加に転じないと言われている)。
まとめ 人口減に特効薬はない。漢方薬でじわじわ
人口減少対策の効果が表れるのは、30年後と言われている。特効薬はない。なぜって、仮に「よっしゃ分かった今産むぞー」となったとしても、その子が大人になって一丁前に働いて経済に貢献するのは、だいたい30歳なわけだから。
それまでは、縮んでいく。まずは消費が減っていく。消費が減れば企業は儲からない。企業が儲からなければ、給料が減っていく。この果てしない負の連鎖が続いていくわけだ。
だってあんた、青森県なんか、2050年には今の人口の40%減なんだよ?
同じことをやってる商売なら、どんなに毎日頑張っても、真綿で首を絞められるように少しずつ売り上げが下がっていき、2050年には売上40%減。そんな会社は生き残れない。
どんな漢方薬でじわじわと回復していったらいいのだろう。
今回の日経新聞のシリーズから、そのヒントを探りたい。
そう想って、スマホを閉じました(おしまい)。
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