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自己受容は、受容しよう!と躍起になっている思いを諦めたときに自然に起きました。

前回の記事で、「自己受容は、受容しよう!と躍起になっている思いを諦めたときに自然に起きました。」と書きました。

どのような心理的・体感的なプロセスを経て、自然に自己受容に至ったか。
そして、それはどのような状態かを中心に説明していきたいと思います。


自己受容のプロセス

①気づく(頭の中の声、感情、体の感覚)。
②距離を取る。
③居場所を与える。
*ポイント:
 ①~③のプロセスの中で、体の感覚を感じながら進める。

①~③は、言うは易しですが、行うは難しです。でも、回数を重ね、反復練習することで、確実に自己受容の感覚を育てることができます。部活と同じです。
ただ、私たちが普段していることとは真逆のプロセスだからこそ、失敗することも多く、慣れるまで少しコツがいるのも事実です。
なのでここでは陥りやすい罠や罠を回避するコツなどもシェアしたいと思います。

①気づく(頭の中の声、感情、体の感覚)。

まず、頭の中で絶え間なく流れる声に意識的に気づくことから全てが始まります。この声に気が付くと、自分や他人、状況について、ネガティブな声が一日の大半を占めていることに気が付きます。

もちろん、人によってはそうでない人もいると思います。私の場合はアルプスの少女ハイジに出てきた、あの厳しい家庭教師ロッテンマイヤーさんのような人を飼っていました(汗)ロッテンマイヤーさんはいつも不満や不安でいっぱいです。厳密に言うと、ロッテンマイヤーさんはまだいますが、前に比べると随分穏やかになりました(笑)。

以下は、ネガティブな声の一例。私の場合は圧倒的に他人攻撃系の声が多いです。でも、その下には自分責めの声があるからの反応なのですが…。

嫌いな人にされたあからさまな意地悪、目立たぬようにされた陰湿な嫌がらせ、他人が意識的・無意識にやったこと、やらなかったこと、裏切り、嘘、誤解、暴言、暴力等々を思い出しては、

他人攻撃系:
批判したり、怒ったり、恨んだり、悲しんだり、恥じたり、ショックだったり、混乱したり、恐怖を感じていたり、今度会ったらこう言って仕返ししてやろう!と言う悪態(結局何も言いません。)

他人防衛系
むかつくけど、あの人もつらかったに違いないから許してやろう(本当は許せない気持ちでいっぱい)。

自分攻撃系
大人たるものは許すものだ。あんなことされたのは自分が●●だったからだ。みんな大変だけど我慢しているのになぜ自分は不満を言うのだ!どうせ私は●●よ!

自分防衛系
私だって大変だったのよ!私の方が常識的な言動だと思うけど!私の方が正しいよね?こんな風になったのは過去にあんなことがあったから仕方ないのよ(犠牲者感満載)。

などなど、絶え間ない妄想・ドラマが繰り広げられます。

気づくとは、ある刺激がトリガーとなって、この頭の中のネガティブな会話、妄想、ドラマが繰り広げられていることに、まず、意識的になることを言っています。頭の中で流れているので、当然気が付いていると思うと思います。

意識的に気づくとは、頭の中で流れるままにせず、流れてくる内容を外側から見つめ、良い悪いをジャッジせず(これが難しいのでこの先丁寧に説明します)、これがあるなぁと観察する感じです。紙に書いて眺める方がやりやすいと思います。

とは言え、こんなネガティブな思いを持っている自分を隠したい気持ち、認めたくない思いも生じると思います。大丈夫です。誰にも言わなければ良いのです。ポーカーフェイスの下で、ネガティブなドラマに翻弄されているのが人間なのです。人間だものです。

あ、私の中でこの妄想、ドラマが始まったな。私こんな悪態ついてるな等、少し距離(②距離を取るで説明します。)を取って外側から観察する。こんな感じです。

なぜ、気づくと良いか?それは、頭の中の声と自分との同一化が少し緩むからです。気が付いていない状態、つまり、頭の中の声をそのままにしている状態だと、その声に引きずられて、どんどんその声が暴走していき、自分が支配された状態を許してしまからなのです。

Eckhart Tolle氏の言葉(YouTube)

How Do I Keep From Being Triggered?

Never stop it by suppressing it. You stop it simply by shining the light of awareness on it. That eventually stops it. 
それを抑圧するのではなく、気づきの光を当てることで、結果的にそれは止まります。*ここでいうそれ(it)は、pain body episode, anger episodeで、潜在意識から体で感じる、怒りや痛みなどのネガティブな反応のことです。

ここで言う、「抑圧」は、否定すること、つまり、自分の頭の中で流れるネガティブな思考(会話、妄想、ドラマ等)とそれに伴って生じる感情、体感を否定すること。
加えて、そのネガティブな思考の中身だけではなく、ネガティブな思考が自分に生じていることそのものを「嫌なもの」「あってはいけないもの」と認識することも含みます。

でも、受け入れがたい嫌な思いや感情は、モヤモヤするし、そんなものを抑圧(否定)せず、受け入れるってどういうことよ!(怒)。お前は聖人か!優等生的なこと言ってんじゃねーよー。それができない私はどうせダメだよ(泣き)というスパイラルにはまっていました。私可愛いやつです(笑)。

はい、この頭の中に湧き出た言葉をすべて否定しないことなのです。もう少し言うと、否定も肯定もしないでいる状態です。
但し、自己否定が強いと、否定していることへの自分責め(私はどうせだめだよという)が無意識に起きるので、否定している状態を積極的に肯定するという工程を挟むことで、最終的に否定も肯定も起きない穏やかな状態(③「居場所を与える」)に自然に至ります。

そのプロセス、状態が、You stop it simply by shining the light of awareness on it. That eventually stops it. という言葉で見事に言い表されていると唸りました。

続く…。


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