マジックでコミュニケーションスキルは磨かれるのか?
書くンジャーズ6月2週目のお題は【コミュニケーションスキルの磨き方】
マジックとコミュニケーションをつなげた記事や本は多い。
「マジックの本質はコミュニケーションだ」と結論づけるマジシャンもいる。
僕もそのひとりだ。
実際、マジックが上手、マジックで人を喜ばせることができる人は、マジックにおけるコミュニケーションはうまいと思う。
ただし、マジックの場限定だ。
マジックの場とは、マジシャンが観客にマジックを見せる、観客がマジシャンのマジックを見る合意ができている場所のこと。
でも、本当にマジックが一番難しいのはその前だ。マジックの場を作ること。
マジックを演じている最中のコミュニケーションの前に、マジックの場を作るためのコミュニケーションが必要。
敷衍すればこれはマジックだけのことじゃあないですよね。
マジックだけではない。世の中のあらゆる対話は「対話をするための場」を作るためのコミュニケーションが先にないとできない。
インターネットの不幸(と言っていいと思う)は「対話をするための場」が、コミュニケーションをする前に不特定多数に開かれてしまうところだ。
前提を共有していない人同士で対話をすることは極めて困難だ。
マジシャンはマジックをする前にマジックの場を作るためのコミュニケーションをしなくてはならない。
つまりマジック以外のコミュニケーションスキルが必要だということ。
これ、結構深刻な問題です。
コミュニケーションスキルが高いからマジックができるのか、マジックをしているからコミュニケーションスキルが上がるのが。
上の理論なら前者が正解ということになる。
だけれども僕は後者で、マジックをしている人には後者のほうが多数派の感覚がある。
お題の【コミュニケーションスキルの磨き方】に沿った結論を無理やりつける。
鶏が先か、卵が先かはおいといて、マジックはたしかにコミュニケーションスキルの一部をあげる。
マジックで身につくコミュニケーションスキルは、けっこう複雑なものだ。
もうひとつマジックのコミュニケーションスキルで重要なもの。それはマジシャン側じゃなくって、観客側にある。
いい観客とは、マジシャンにとってというだけでなく、ほかの観客とってもいい観客であるということ。
マジックの場においてマジックを楽しんで場を一緒に盛り上げるコミュニケーション力。
これはマジシャンの力と同等かそれ以上にマジックの場の質を左右する。
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マジックを使った子どもとのコミュニケーションスキルの本
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