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甘くて苦い「もしもあのとき…」

最近ブログ読者の方々から、よくメッセージをいただいてます。

ある方からは恋愛についてお話を伺ったのですが、その中にあった「もしもあのときやり直せていたら…と思うと後悔してもしきれません」ということば。

お相手との状況は、ここ数日のやり取りで教えてもらってました。
そして今日、ついに微妙な関係だったおふたりにとって、大事な日が訪れたそうです。

一連の経緯とこれからを知っているので、とても他人事とは思えず、夏の星座にぶら下がりたくなるようなエモい夜を過ごしております。

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恋愛において「もしもあのとき…」と思うことは誰しもありますよね。
ぼくにはいま大事な大事な彼女がいますが、「もしもあのとき告白してなかったら…」と考えるとゾッとします。

彼女と出会うよりもっと昔のことを思い出しても、たくさんあふれてくる「もしもあのとき…」。

靴箱に「第2ボタンが欲しいです」と書かれた手紙が入ってた、中学の卒業式。結局その後輩がどこにいるのか分からず渡せなかったけど、もしもあのときちゃんと会えてたら――

「遠距離になるのが辛いから、好きなままで別れたい」と言われてフラれた、高校生活最後の日。もしもあのとき上京してなかったら――

相手のことなんか考えずに、ものすごく傷つけてしまった20代前半。もしもあのとき、もう少しだけ相手の気持ちを想像できてたらーー

たったひとつの行動やイエス・ノーの違いで、何かがすこしだけ違ってたかもしれません。

今朝食べたヨーグルトには申しわけ程度にフルーツが入ってたかもしれないし、夏休みには浴衣を来て花火大会に行ってたかもしれないし、「もうこんなに大きくなったのか…」なんて思いながら子どもの服にアイロンをかけてた可能性だってあるわけです。

数えきれないほどの実現しなかったパラレルワールドのうえに、いまの暮らしは成り立ってるんですね。

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昨年アニメ映画が大ヒットした「この世界の片隅に」。
「この生活が夢のようで、夢なら覚めて欲しくない」と言う新婚の主人公・すずさんに、夫の習作はこのように語りかけます。

過ぎた事 選ばんかった道 みな覚めた夢と変わりやせんな
すずさん あんたを選んだんはわしにとって多分 最良の現実じゃ


引用: 漫画『この世界の片隅に』

ぼくらが生きている「いま」「ここ」は、無数の過ぎたことや選ばなかった道の積み重ねです。

とは言え、甘くて苦い数々の「もしもあのとき…」は、そう簡単には忘れられませんよね。

「終わったことを考えてもしょうがないよ」と言われても、後悔することもあるかもしれません。

でも、不慮の事故や不可抗力でもなければ、それを選んだのは自分です。

どんな人生でも、「自分で選んだんだ」という納得感があれば、きっと大丈夫。

過去が苦いか甘いかなんて、自分次第でいつだって変えられる。

すべての過去は、いま近くにいてくれる人と、自分自身を大切にするためにあるものだとぼくは思います。

「もしもあのとき…」の感傷をひとしきり味わったら、ヒッチハイクをして「最良の現実」を迎えに行きましょう。

お薬出しときますね。こじらせないように!

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心からこれが「最良の現実」だと思ってますからね。念のため。

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