最近の記事

世界認識と印象化について

この作品はまさに、世界表現であり、世界認識のための切り口についてです。 印象化について 西洋絵画において印象派という括りがある。1860年代、画家は、クライアントからの依頼を受けてポートレイトを描くことを仕事としていた。いかに写実的に描くか。画家の主な職能はそこに発揮されていた。  しかし1870年代にカメラが登場する。カメラが映し出す画は、誰の目から見ても写実的であることは明白だった。職能をカメラという機械に奪われた画家たちは、苦悩の末に印象派と呼ばれる事になるスタイルを

    • 都市生活における村とその弊害

      村について この記事でいう村というのは、「そこに属する人々に共同体意識を作る観念的なもの」を指す。挨拶をする関係性ともいえるかもしれない。  例えば、ふとコンビニに入ったとする。店内にいる見知らぬ客や店員に、あなたは「こんにちは」と挨拶をするだろうか。言うわけがないという人が大概であるとおもう。これはふと入ったコンビニはあなたに共同体意識を与えるものではない、つまり村ではないからである。  では仮にあなたはこのコンビニで働いている店員であると想像してほしい。そのコンビニの店長

      • 念願のゲルハルト・リヒターを見に行って考えたことを書く

        18日、帰省して広島に戻るついでに、念願だった近代美術館のゲルハルト・リヒター展を見てきた(他にも色々行ったんだけど)。 この記事ではリヒターの作品を見て考えたことをざっくばらんに書いていこうと思う。 1.ビルケナウ作品群  展示空間の構成について リヒター展の特に印象的だった展示は上の画像の空間だった。部屋の左右にはそれぞれ4枚ずつビルケナウの連作のような作品が掛けられている。部屋の奥には大きなガラスが配され、部屋全体をクリアに反射していた。    上の画像、向かっ

        • ルイスカーンの思想と、アルゴリズム的思考

          実は結構前からnoteは書いていたんだけど、今にも増して中二病臭かったので全部消しました。 という事で、今回は近代建築史の授業のミニレポートをそのまま載せようと思います。なぜこのレポートなのかというと、数週間前にこのレポートを書いてたら、今後勉強していきたい方向性が割とはっきりしてきたからです。 課題文 「近代建築の巨匠と呼ばれているのはどんな建築家たちですか、そのなかで、どの建築家のどの作品により魅力あるいは可能性を感じますか、また、それはなぜですか」 以下、レポート

        世界認識と印象化について

        • 都市生活における村とその弊害

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