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UIUXデザイナーが開発に関わったアプリのユーザーテストを見学してみて

こんにちは。5年目デザイナーで現在はアプリのUIUXを担当しています。
今回、関わったアプリのユーザテストを見学する機会がありましたのでシェアしたいと思います。

ユーザーテストとは

ユーザーテストとは、一般の消費者や見込み顧客、実際のユーザーなどに製品やアプリを触ってもらったり、Webサイトを見てもらったりし、その様子を観察するテストです。

ユーザーテストとしばしば同じ意味で使用される言葉に、ユーザービリティテストがあります。
ユーザビリティテストとは、製品が特定のユーザーにとってどれだけ使いやすいかを評価するためのものです。

https://sairu.co.jp/method/2479/

製品やアプリを体験してもらい、その様子を観察したりFBを聞き出すことで気づきを得たり、使いやすいものかを判断するテストですね。今回の私の場合は、ユーザビリティテストも含めて見学することができました。

ユーザビリティテストを行うにあたり、シナリオが作られます。これは「ユーザが初回にアプリを触った際に、まずどこまで辿り着いて欲しいか」いわばゴールを設定することだと思っています。
これらは仮説やアプリの目標に基づいて設定されます。
例えば「この機能を使うところまでたどり着いてもらえれば、継続して使ってもらえることができるだろう」といったものや「利用のスタート地点に立つための最低限のステップを完了させる」といった観点で設定されます。

また、テストで得られるFBは主観的なものも多いので、複数人のテストユーザーに参加していただくのが良いでしょう。

ユーザーの本音を引き出すテクニックが凄かった

私は見学という立場でしたが、今回のテストの場ではテストユーザーとは別に、シナリオをもとに進行をする役割の方がいらっしゃり、必要に応じてテスターにタスクを与えたり、感想を聞き出していました。

この方の聞き出し方が凄くて、
テスターが操作につまずいた時には「どのあたりがつまずいたと思いますか」と言語化を促すことからはじまり、
競合アプリユーザーには
「普段の生活で〇〇の機能は使うと思いますか?」「普段はどんなふうに使っていますか?」「どんな機能が追加であったら使いそうですか?」「(競合アプリを使っていての)悩みなどはありますか」など、その人の普段の生活背景や「実際にどんな観点で使っているのか」「どのような使い方をしているのか」などが見えてくるような質問をされていました。
テスターは聞かずとも喋ってくれる方ばかりではないので、これを聞き出すのは大変なテクニックだと思います。

デザイナーに求められる視点とは

デザイナーに求められる観点とは何でしょうか。それは、限りなくユーザー思考になり、FBを柔軟に受け止めることだと思います。

たとえばAの機能に関する説明をアプリ内に設置していたが、ユーザーがそこに辿り着けなかった、もしくはたどり着くのに時間がかかってしまったという事象があったとします。

見学していた身としてはとてももどかしく、「ああ、あの設置の仕方ではたどり着くのが難しかったか…!」と反省しました。ただ、その説明が「一度見ればそのあとはほとんど不要になりそうなもの」「定期的に何度も確認が必要になりそうなもの」など、情報の重要度にも関わってくるので、実際の改善にあたっては慎重に検討したいところです。

デザイナーやエンジニアなど、UIや画面をに日頃から見ている立場の人間はどうしても「仕様がわかっている側の人間」なので、こういったテストの場で客観的な意見を得るのはとても貴重だと感じました。

ユーザーテストから得られるデザイン改善のヒント

まず、「直感的に使えました」と言う感想はとてもポジティブですね。ストレスなく使えたという意味でもあり、ユーザーにとってもそれは好感を持っていただけるポイントのひとつであると感じました。

今回は「アイコン表現だけでなく、アクションが予想できるラベルもあるとわかりやすいかも」といったUIへのFBや、「この機能についての説明が足りない」「この機能はまだ解放されていないの?」といった、「ユーザーに疑問を抱かせない、不安にさせないフォローアップ」の不足も感じました。ただ機能を実装すれば良いというだけではだめだという気づきを得ました。。

また、競合アプリを使っているテストユーザーは「競合アプリでの体験」が元になっていて、そこと同じ挙動を無意識的に期待していたり、比較していたりします。必ずしも競合のUXが正解だとは思いませんが、競合アプリを研究することもデザイン改善につながると考えます。

ユーザーの生の声を聞ける場を見学できるのは貴重でした。今後実装を検討している機能への要望もたくさんいただき、やることは山積みですが早く動き出したいなあと思っています。

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