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多種多様の植物と生き物


一つの畑に一種類の
野菜を育てる。

確かに効率はいい。
管理して、
収穫をしやすい。

収穫量の計画や予想は立てやすい。

一方で私のように、
同じ場所で
多種多様、

種のばらまきでは、
何がどれだけ実るのか、
全くわからない。

予想を下回ることもあれば、
大きく裏切られるくらい
実ることもある。

わからないのが正直な
ところです。

時には何をしているのか、

疑問にすら思われる。

要は畑には見えない。
畑、菜園などと当てはまりそうな
言葉を使っているだけです。

ここはいったい何なのか、

何を植えているのか?
何人かに言われました。

それでも、実るものは何かある。

11月末の収穫したトウガンです。
今年は夏の間、鹿に芽を結構食べられ、実りは少ない。

大きさも形も、市販のものには劣る。

しかし、このトウガン、凍結など、
寒さ対策、保管を気をつければ、
来年の春でも食べられます。

(去年は5月末に
食べたものもあります。
全く大丈夫でした。)

今年は10個、去年は30個、それ以前は30-50個くらい。
自家消費では十分ですね。

思い出す限り、一年で30個も冬瓜を買った記憶はない。

こういう花も咲く。
離れたところにある、ネギ畑です。

ネギは道の駅をはじめ、
冬場の主力野菜でしょうか。

確かに収量はすごい。

多くの人に届けられている、
と考えれば立派なものです。

でも、実際の栽培現場をみてしまうと、どうもこれがいいものとは
とても思えなかった。 

あくまでも私個人が見て
感じたことですが、

奇妙なマスクをして、
何かを散布している様子。

遠くからでも漂う妙な匂い。

おそらく、このような栽培が
普通だろうし、

効率重視では
必要だとされていることかも
しれません。

納品するのに、今はありません、
では通用しません。

ただ、よく見れば、
ネギ以外の植物は
極めて少ないように見える。

またそのネギ畑で時間を潰すことは
たぶんできないか、
すぐ飽きそうな気がする。

というのも、花がない。蝶がいない、
蜂がいない、
そして生き物の音が聞こえない。
( 蜂やあぶの音、またトンボですら音をだしているので、
そういう音がとても心地がいい。 

聞こえていないようで、実は聞こえるのが、昆虫の音です。 

これは他の人の畑を見学した時に感じた、最初の感想でした。)


土の中はどうなんだろう。
一つの種類の野菜だけだと、
微生物やムカデ、クモなど少ないかもしれない。

偏った栄養分がとられるだろうから、
連作障害があるのかも。

花がなければ、蜜を吸いにくる蝶や
アブ、ハチも過ごしにくいはず。

さらに殺虫剤や農薬等で
生き残れるかどうか、
厳しい世界に思えてくる。

ミントです。


虫の音は耳元ではないですが、かすかな音は聞こえてきます。

聴力の問題ではなく、微妙な気配のような音です。

聴力や嗅覚は、
地に足をつけ、手作業だけで
野菜作り等をしていると、
どうやらついてくる力のようです。

野菜栽培の効率は
確かに良くない。

きっとトラクターでも借りて、
何か適当な肥料を買ってきて、

撒いたら、きっともっと
たくさん野菜がとれるだろう。

それでもその行動を取れない、
取りたいとすら考えないのは、

何か別の恩恵のようなものを、
管理させてもらっている
場所(畑、菜園)から
受けているからです。

おそらく、心身の解放、
そして、食欲もなぜか抑えられる
ような何かに満たされる場と
なっています。

また、生き物をみてみたい、
と本心から思うわけで、

別に野菜や食べ物が全てではない、
ということです。

生き物から受けていること、
楽しみや、
また逆に農作業中に気が
付かずに殺してしまっている
生き物をふと思うような、
ことかもしれません。

ただ、一つだけはっきりと
しているのは、
村上和雄先生が言われている、

「人とあらゆる生き物を
遺伝子レベルの極小の世界で見れば、
ほぼ同じ」
ということに以前
驚かされたことです。

要は、人間もミミズも、
細胞をさらに細かく見たような、
超マクロの世界だと同じだという。

ということは、ちょっと
頭がいいからと言って、

調子にのっているのが、
人間ということです。

生き物の総体の世界に立てば、
人だけが機械、薬を使い、
独占者となる資格は
ないはずです。

となると、やっぱり傲慢すぎるのが、人間で、ただネギを食べたい、

にんじんを食べたい、
というようなことだけで、
他者を殺しまくっている、

というのが実際の超マクロの
世界から見た人間の姿だと
思います。


野菜作りでどうすれば収量を
増やせるか、など、
落ち着いて考えれば、独りよがりの我欲に過ぎないわけですね。

実る場所には
多数の生き物がいる。

それでも、トウガン50個とか
採れる年もあれば、
今年のようにたった10個、(いや、10個も取れた、って
思う方がいいですね。)という年もある。

つまりは、多かれ少なかれ、
食べ物だけでも
菜園から恩恵を受けているわけです。

いや、厳密に言えば、通うこと、農作業自体でもう
考えずとも運動はできている。

運動、食べ物、
気分良く過ごす時間、
健康そのものですね。

健康をいただいている、と
言えます。

自然観察/体験という、
大変貴重なことも
させてもらっている。

食べ物はそこそこできている。
菊芋なら、去年で掘れたものだけで、
三百キロは超えているくらいです。
多すぎ。

全ては掘れない、
最後は収穫の棄権です。

おそらく、何もしてないけど、
今の地域では、
トップクラスの収量かも
しれません。

こういったことを色々と考えると、
自然があって、

そこから全ての生き物が何らかの
恩恵を受けている、

その世界に種を蒔いた。

種を食べる生き物、
根を食べて枯らす生き物が
多少いようが、

お裾分けかお供えみたいに
考えたら、何も気分を
害することはない。

殺虫剤を使えば、食物連鎖で
おかしなことが必ず起こる。

それに殺虫なしでも、
十分実る。

現実に食べ物では
困ったことはなく、
一手間こそあるものの、
いい野菜、野草、薬草は十分ある。




届かなかった柿の実を
鳥が食べています。
ふわっといちごのような
香りがすると思えば、
野いちごが実っています。
お茶が生えていますが、
キイロスズメバチが蜜を
吸っていました。 
巣の近くに行く、こちらから刺激しなければ、おとなしい蜂です
草あれば、花が咲いてハチやアブが来る。
12月10日現在、ヘアリーベッチという豆科の野草が咲いています。
土壌が良くなる草だそうで、3年前に少し撒きました。今ではこぼれた種だけで毎年咲きます。
猫のおもちゃにも使えます。


ノビル、とてもいい香りがして、玉ねぎの代用品です。


キクイモの茎や枯れ葉は、
天然の木材チップのようなもの。

このおかげで土は
年々良くなってきました。


渋柿の皮を干していますが、
数週間かけて天日干しすることで、
渋みは完全に抜ける。

天日の力と天然の甘み、お菓子、天然のガム、お漬物等の隠し味、
活用は色々。
いい色だし、栄養もきっとあるだろう。

色々といい物が
そろってきます。


ミツバチが少ないからといって、
代用にハエが販売されていることを
聞きました。

病院から処方される一時的な薬みたいな
感じで、何か違うと思います。

そんなことより、今ある環境で
下手に手を加えずに
邪魔しない。

偏らない種まきで
生き物が過ごしやすい場所を目指す。

その結果、何でも実る場所になるんじゃないかと思います。


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