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松葉

松葉に関しては、
書物が少ない。

昔の古い本や雑誌を
読むことが好きなのですが、

松葉の本、昭和30年代のものが手に入りました。

印刷ですが、原稿の手書きをコピーしたようなものです。

松葉酒、となっていますが、
松葉サイダーのことでした。

松葉が良い理由や、
松葉サイダーの作り方の紹介の
本です。

失敗することがなく、
誰でも簡単に作れること、

材料費が砂糖代金以外は
ほぼかからない、
といった特徴があります。

以前、復刻版の松に関する本を
読んでいたのですが、

松の実、松葉は
仙人の食とも言われている
そうです。
確か仙人の絵が
表紙になっていたと思います。


写真だけありました。
プレミアム価格になっていたものが、
復刻。こういうのは、
本当に助かります。 
買って読んで
すぐ売ってしまいましたが、
図書館でリクエストするのもいいかもしれませんね。
おそらく、新書購入の予算は
市に十分あるはず。

さて、今回のものはもっと古いのか、
手書きのような本です。

手書きのものを印刷した本(昭和30年代)



松は酵素がリンゴや
ナシなどの果実よりも強い。

松葉は年中手に入る、
簡単かつ、酵素豊富、

そして、松葉の緑色、葉緑素の役割が強調されています。

松葉の葉緑素は、
「若返りの主力艦隊」とまで
表現しています。

時代を感じる言い方で
興味深いところですが、

新鮮な野菜、野菜の大切さも
説かれています。

ただ、松のあの濃くて鮮やかな緑色に
野菜の良さが凝縮している
かのようです。


私の住んでいるところでは、
ちょっと山の中にはいれば、
松はあります。

散策がこういう時に、
役に立ちます。

私有地などでなければ、
少しくらいの採取であれば、
多分、問題ないかと思います。


山の神社に行く途中の松。
きれいな緑色です。

空気がきれいなところの松葉を少し
使わせてもらう。

全てとるようなことをしなければ、
また新芽が広がってくると思います。

新芽を洗って、瓶などに詰めて
砂糖と水を入れるだけです。

先の昔の本によると、
一升瓶に松葉を一寸程度に切って
入れる。だいたい3cm程度ですね。)

あとは砂糖と水を入れて
待つこと10日前後で
誰でもできる、という。

砂糖は、純度の高い糖(白ザラ糖の細かいもの、グラニュー糖)でないと
過剰発酵してしまいます。

純度の高いもので、
成分の抽出をしっかり行い、
そのあとは、酵母に糖を食べてもらう、ということです。


酵母のエサになるので、糖が変化する。
そのため、俗にいう白砂糖の弊害は
飲みすぎない限りないそうです。


松葉サイダーは酒税法に
触れないことが、
強調されています。

酒税法って、自家製のものを
売っていた人が
捕まったり、自家製のものを
人にあげてはいけない、など
色々あるそうです。

みりんや日本酒で梅酒を
つくってはいけない、

など変な法律だとは思うのですが、
明治時代からあるという、酒税法、

ある程度は知っておいた方が
いいかとは思います。

さて、松葉サイダーですが、
酵素、発酵の過程を出て
お酒のように味が変質することもない。

要は失敗しようがないくらい
簡単だというのです。

サイダーって、たまに飲むと
結構美味しいものです。

松葉だと、微炭酸のサイダーのようです。
日数を多めにすると、よりサイダーらしくなります。

さて、先の古書によると、

松葉の新芽は特にビタミンC,樹脂とタンニン酸がある、

人体の成長を補う成分、

特に貧血を治し、血色を良くするから女性の美容、

血管を丈夫にする。

老人の動脈硬化の防止

血液をきれいにする、

胃腸の発酵腐敗を防ぎ、
消化器を健全にする、

これだけみても、
松葉の良さが伝わってきます。

血をきれいにする、
胃腸の発酵腐敗を防ぐ、
この2点だけでも、飲ませたい人が思い浮かびそうです。

特に血をきれいにできれば、
かなりいいかと思います。

と言うのは、漢方、民間療法等の
ポイントをたったの
一つに絞るとすれば、
血流だからです。

かの戦中のソビエト主導者も健康長寿の
秘訣を調べさせて得た結論は、

毛細血管、至るところまでしっかりと血が流れ行くようにすること、
だったそうです。

運動、歩く、体操、
手当て、その他
ハリの刺激も結局は血液の流れに
影響を与える。

松葉は常緑の鮮やかなみどり色を
見ても、何かあるように思えてきます。

それほど松葉が良いなら、
米麦ではなく、松葉を
主食にしたらどうか、という研究や実践者もいたそうです。

ただ、その結果、松葉だけを食すると、
歯茎の病気になってしまった。

どんな良薬でも、効き目があれば、
副作用はあると言われています。量が多すぎると弊害がある。

でも松葉だけを食べるって、
相当きついかと思うのですが、美味しい食べ方があったんだろうか。

松葉が仙人食として知られたけど、あまりにも
食べにくい。

松葉の有効成分だけを取り出す方法の一つとして、
松葉サイダーのようなものが、広まっていたそうです。

ただし、松葉サイダー自体は、昔から山奥でこっそりと
僧侶の方がつくっていたらしい。

お酒をソバに練り込んで、
そば打ちをしていた、
という僧侶の話を思い出します。

なんだか、お坊さん、和尚さん、といった方々も、
結局、普通に欲のある人間だ、って気がしてきます。

こうしてみると、松葉って民間療法でも出てくるかと思いますが、

歴史や言い伝えなどをたどっていくのも、面白いところです。

松葉に関しては、歴史と科学の両方で
解明が進んでいる、と言えるそうです。

古本街には何年も
行っていないですが、

松葉の本を読めたことは
よかったです。

ちなみに松葉サイダーは、時間が経てば発酵が進み、泡立ちがよく出ます。

それでも、おおむね10日前後で飲み切るくらいがちょうどいいそうです。
体にいいらしいから、取りすぎ、時間のかけすぎも
よくないわけです。








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