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生成系AI〜ChatGPTをめぐる冒険〜

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2022年後半からはじまった生成系AIのカンブリア爆発を目の当たりにしつつ、2023年になってから復活したnoteに書き連ねたエッセイを収録していきます。
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記事一覧

ChatGPT4oに書かせた仮想レポート課題

【仮想レポート課題】物語内容と物語言説について、その違いを説明しなさい。 物語内容と物語…

野中潤
8日前
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GPT4-oボイス・バリエーションのライブ・デモ

オープンAIが5月13日、「GPT-4」の改良版「GPT-4o」を発表し、26分にわたるライブ配信の中でさ…

野中潤
10日前
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ChatGPTと考えてみた「自由進度学習って、学校の授業でやることなのかな…。」問題

自由進度学習不要論今朝は、新潟大学附属新潟小学校の中野裕己先生のポストに触発され、対話型…

野中潤
3週間前
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生成AIと国語科教育の未来ー新たな授業と学びを切り拓く

ラウンドテーブルのエントリーに失敗!5月25日(土)26日(日)に鹿児島大学で開催される全国…

野中潤
3週間前
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Chat GPTと教育

野中 潤(都留文科大学教授) テクスト論と対話型生成AI 天才的な作家が独創的な作品をゼ…

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テクスト論から見たAIと著作権―2度めの「作者の死」

はじめに AI(人工知能)、とりわけ対話型生成AIの著しい進化によって、言語による知的生産物…

野中潤
9か月前
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ChatGPTとの禅問答―理系のプロンプトと文系のプロンプト

 プログラミング言語を理解する人の見事な、また文系の人間にとっては意味不明なプロンプトがタイムラインを流れていく。(引用は読まないでください)  これはこれで立派な仕事ではあるが、そもそも生成系 AI の面白さは、特別な知識を必要としない日常的な言語で指示を出せるというところにあったはずだ。  言わば「プロンプトの民主化」である。  誰でも気軽に AI にテキストで働きかけ、その気になれば親指ひとつで簡単に指示を出すことができるというところに、ChatGPT の革新性は

授業のふりかえり(リフレクション)にChatGPTを使う可能性

 黒瀬直美先生の「第27回 今日も明日も授業道オンライン交流会『どうする?振り返り!?』」…

野中潤
11か月前
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大言語システム(LLM)から対話が生まれる様子を画像化してみた

昨夜、夏目漱石「こころ」× 対話型生成AIの実験報告〜先生との対話というオンラインイベント…

野中潤
4か月前
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中野裕己先生のワークショップに参加しながらChatGPT4でメモを取って指示をしたらわか…

 中野裕己先生(新潟大学附属新潟小学校)の「ロイロが支える国語科の個性的な学び」というワ…

野中潤
4か月前
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英語教員のためのChatGPTのプロンプト集を日本語教育用にカスタマイズしてみました!

英語科の先生が、ChatGPTに授業準備を手助けしてもらうためのプロンプトがシェアされました。 …

野中潤
6か月前
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ChatGPTをあざ笑う

間違いを犯した者を嘲笑する空間 世界中の職員室に、ChatGPTが出力したデタラメを表示してい…

野中潤
1年前
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【実証実験レポート】明菜センセイに卒業論文の相談をしてみた件―卒論の個別指導にCh…

 ゼミの授業で大学生にChatGPTを試してもらった。  無料版ChatGPT3.5を使ったが、立派にAIラ…

野中潤
11か月前
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【書くことの実験2】日本近代文学研究がAIによって自動化される未来を妄想する

 日本近代文学研究は、明治大正期以降の日本の文学作品を研究対象とする学問分野である。これまでに、数多くの研究者が活躍し、膨大な量の研究論文が蓄積されている。  しかし、近年では、研究分野によっては、先行文献のすべてを読破することが不可能になりつつあるという課題が生じている。たとえば、夏目漱石に関する膨大な量の文献のすべてに目を通すのは、生身の人間にはとうてい不可能である。  この課題を克服するために、AIの活用が期待されている。AIは、膨大な量の文献を高速で分析・解読する