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わたしのイラスト制作手順

かいつまんで私のイラスト制作手順をご紹介したいと思います。

下絵&トレース

まずは基になる人物の下絵。イメージと全体のバランスが取りやすい理由で、私は「SuperNote A6X」という電子ノートで下絵を描いています。電子ノートと言っても、SuperNote A6XはWacom EMR規格のペン入力:4096階調&傾き検知に対応した優れモノ。細かなディテールも描き込めるので大変重宝しています。これをPINGファイルに出力してタブレットPCに取り込み、これまたWACOM AES1.0という規格のアクティブペン入力でトレスします。

ペイントマスク&ペイント作業

トレスした線画に沿って色ごとに塗り分けた「ペイントマスク」を制作します。ここで大まかな色使いを決め、各部分はレイヤーごとに分けておきます。各レイヤーに下塗り・厚塗り・陰影とこれまた別々のレイヤーでペイントし、立体感のある人物像を制作します。

プロップ(カード)追加

小道具としてバラ撒かれたカードを追加します。ひとつひとつ手で描き込むのもアリですが、無機質な感じでリアル感を出したかったのでCAEソフト「Abaqus」を使って、床に落ちたカードが相互に衝突してバラける様子をシミュレートしてみました。計算結果をobjファイルに出力し、Windows標準の「3Dビューアー」で2Dに落とし込みます。

重ねレイヤー

プロップのレイヤーをコピーして、影に見えるよう重ねてみました。リアリティのある造形により一層の立体感が出ます。

背景プロップ追加

背景が寂しいので、ハートのエースを3Dモデリングして追加してみました。元データは2D CADで入力し、3Dモデラー(Abaqusの3Dエディタを使ってます)にインポートして立体にしています。

いつも人物を描き上げたところで力尽きるものですから(年寄りなんで)、なるべく背景やら小物やらは事前に作ったものをちょっと弄って使いたいな、という狡い考えからこんな技を研究してます。最近は画像生成AIなんてのも登場して期待しているところなんですが、なにぶんまだ解像度が低いので様子眺めというところです。

シミュレーションやモデリングの詳細な話は、おいおいご紹介していきたいと思います。

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